「しないこと」リストのすすめ:人生を豊かにする引き算の発想(辻信一著)の書評 #習慣化

辻信一氏の「しないこと」リストのすすめ:人生を豊かにする引き算の発想
本屋で偶然見つけて、読み始めました。
タイトルに引かれて購入したのですが
私が事前にイメージしていたライフハックや効率系の内容ではなく
心地よい時間をどう作り出すか?という道教的な視点の一冊でした。

スケジュール帳が絶えず埋まっている状態をよしとせずに
できるだけ「しなければいけない」と思い込んでいることの中から
本当はしなくてもよいこと」を選り分け
しないことリスト」を作るべきというのが
文化人類学者である辻信一氏の考え方なのです。

辻信一氏はもうこれ以上効率化の視点で、タスクを詰め込むのではなく
しないこと」を意識する引き算の発想を持つべきだと
以下の様に本書で書いています。(「しないこと」リストのすすめから引用。)

もちろん雑用・雑事の中になくすことによってむしろ幸せ指数が上がるような、ガラクタ」も含まれていることだろう。それを「しないこと」リストに捨てていく潔さも必要だと思う。しかし、「すること」リストのほうに手をつけず、むしろそれを増やすための時間を確保するために雑用・雑事を切るー睡眠時間を削り、家族の団樂をなくすーというやり方は本末転倒だ。「すること」の増殖という現代人が抱え込んだ大問題の根本は、「過剰」にある。空間にモノをたくさん詰め込みすぎているように、ぼくたちは一定の時間の中に、あまりに多くの「すること」を持ち込んでいる。「すること」の過剰、つまり、「しすぎ」、「やりすぎ」なのだ。過剰という問題を解決するにはどうすればいいか。そう、答えは引き算にあり。空間であれ、時間であれ、整理の基本は、溜め込みすぎたクラッターとしてのモノやコトを、いかに削減するか、だ。※クラッター=部屋が満杯でもうこれ以上入りきらない状態


やろうとしていることをやめる代替案を考えるときに
辻信一氏が作ったZOONYという和製英語を使うとよいのです。
ムダ使いをせずに」の最後の「ずに」を英語にしたこの考え方は
自分の行動チェックに使えます。

「TVを見ズーニー家族と団らんしようとか」、
「飲み会の二次会に行かズーニー、瞑想しよう」など
「今まで絶対に必要」「あれなしでは生きていけない」と思い込まされてきた
モノやコトを引き算して、自分のためのゆったりとした時間を作り出すのです。
このZOONYを使えば、「しないこと」リストが簡単に作れるようになります。

以前から私も以下の「やらないことリスト」を作成して、実践していました。
■お酒を飲まない。
■無駄な飲み会には出席しない、二次会には参加しない。 
■夜更かしはしない。 
■TVを見ない。 
無駄話をしない。
それは生産性を向上させるためで、その時間を使って、新たなことをやっていました。
これでは時間がいくらあっても足りません。

辻信一氏の「やらないことリスト」は時間を取り戻すためのリストで
これを実践すると人間らしい時間を取り戻せるのです。

情報量が減れば減るほど心が冴えるという話が本書に書かれていましたが
目を瞑って瞑想する時間を朝晩5分づつ作ることで
私はリラックスし、眠りが深くなりました。

競争することにとらわれずに、頑張らないことで
人間としての成長があるという考え方には共感しました。
しなくてよいこと、重要でないことを無理せずにやる必要はないのです。
「緊急でなく、重要でないこと」を自分の中で整理して
モノで感じる豊かさではなく、心の豊かさを取り戻してみたいと思いました。

たまの日曜日には何もしない時間、家族とゆったり過ごす時間を意識してみたいと思い
今日はそういう時間を過ごしてみたら、気分がとてもよくなりました。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。
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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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