習慣とユーザーインタフェースの重要な関係 習慣の法則に則って、アプリを改善しよう!

アプリのUIが劇的に変わると、そのサービスへの信頼が低下する場合があります。
大幅にUIが変わると、今までの習慣が使えなくなり
一から覚える作業をやり直さなければならないからです。
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私は以前はSkitchを多用していたのですが
よほどのことがない限り、このアプリを使わなくなりました。
以前の習慣が使えなくなり、時間がロスされるのが嫌になったからです。
無意識に使えていたアプリが、突然UIを変えることで
今までの知識が無駄になり、不便なものに思え、使いたくなくなるのです。
この習慣の法則を活用して、ユーザーを減らさないようにしたいものです。


スマート・チェンジアート・マークマン著には
習慣とインターフェースの重要な関係が紹介されていて、勉強になります。
以下の考え方は多くのアプリ開発者は覚えておくとよいでしょう。

習慣について考えることが特に有益なのがユーザーインターフェースだ。人間は頻繁に使うコンピュータープログラムやウェブサイトや端末に対してすぐに習慣を発達させる。頻繁に取る行動が習慣になれば、その行動を無意識に行えるようになる。その場合、重要なのは、製品のユーザーインターフェースの基本構造の一貫性をできる限り維持することだ。さもないと顧客の習慣を途切れさせてしまう恐れがある。(アート・マークマン

iPhoneなど毎日使うアプリはすぐに習慣化され、アプリの操作をが無意識に行えます。
基本構造の一貫性を守ることが、ファンを逃さないためには大事なのです。
Facebookもこの習慣の法則からは逃れられず
何度も失敗を繰り返しているのです。
FacebookがUIを変えるために、それが習慣の法則に則っていないために
ユーザーからのブーイングが集まるのです。

ユーザーのエクスペリエンス向上が狙いだった。ところがインターフェースが変わるたびに、それまでの習慣が通用しなくなったユーザーから抗議の嵐が巻き起こった。デザインの変更点はたいてい、それまで人々がやっていたことと矛盾していた。フェイスブック側はユーザーエクスペリエンスの向上を目指していたが、習慣が通用しなくなったユーザーから抗議の嵐が巻き起こった。

Facebookのようなプラットフォームでもきびしい非難が集まるのですが
これはフィードバックがあるので、まだ救いようがあります。
これからメジャーになるサービスが大幅にUIをいじるのは
今までのファンが逃げてしまう可能性があるので、得策ではありません。
徐々にUIを変更して、習慣にしている行為の邪魔をしないのがよいのです。
アマゾンなどは定期的にマイナーチェンジを行いながら
UIを少しづつ改良し、いつの間にかデザインを変えているのです。

人の行動に影響を与えたければ、相手の習慣を理解し、変える必要がある。相手の環境に一貫したマッピングを作り出して、それを守ること。それから、その環境の中で行動を繰り返すチャンスを与え、相手の行動が習慣に変わるようにする。

相手の習慣を理解し、その中に溶け込むようにするためのマップを
しっかり作り、行動の邪魔をしないようにしましょう。
習慣化にとって、無意識でできなくなることが最大の障壁です。

スーパーの売り場なども、混乱を避けるように変更しないと
顧客の買い物がしづらくなり、顧客が離れる理由になります。
良い導線と習慣のマッピングを計算しながら、売り場を作るとよいでしょう。
アプリでも小売でも習慣に嫌だと思われないように
変化を加えていくことがポイントなのです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
  

photo credit: y2.d160 | eye phone via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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