小川泰史氏の『HONDAの技術革新を支えた〝超〟目標達成法「9つの質問」』の書評

「本当は問題ではないこと」を「問題である」ととらえて、真っ先に解決すべきだったはずの真の問題の選択をしていないのです。スタートから道を間違ってしまっているのですから、どんな優秀な問題解決のスキルやロジックを使って解決しようとしても、得たい結果が得られないのは当然のことでしょう。さらに、表面的な出来事や一過性の感情を問題と誤認して、奥底にある「真の問題」にたどり着いていないため、問題そのものが繰り返し発生してしまいます。この「一過性の出来事」に、多くの人が人生の膨大な時間を費やしてしまっています。(小川泰史)

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出版コンサルタントの小川泰史氏から新刊の
HONDAの技術革新を支えた〝超〟目標達成法「9つの質問」を献本いただきました。
前作の「社会のゴミ」と言われたボクだからわかる『人生を変えるコツ』がとても面白かったので
本書も読む前から楽しみにしていましたが、期待以上の内容でした。

私たちは、人生を解決するためのラストプロブレムに集中すべきなのです。
未来の大きな結果につながる問題を見つけられれば、たいがいの悩みは解決できます。
ラストプロブレムを追求するとは、人生を共にする恋人を見つけるようなものなのです。

3年後、10年後の未来の素晴らしい自分をイメージして
今解決すべき問題を整理してみましょう!
そのラストプロブレムを見つけるために
小川氏が活用している「9つの質問」を自分に投げかければよいのです。

1、それはあなたの未来にとって本当に問題なのですか?解決するとあなたの未来は変わりますか?
2、理想の場所にたどりつけないとき、「何」がおきているのか?
3、そもそもそれが叶うとあなたは本当に幸せですか?
4、理想の場所と今あなたがいる場所を「遮るもの」は何ですか?
5、なぜ、「遮るもの」はそこにあるのですか?
6、「遮るもの」を取り除くための最短・最良の方法はありますか?そして取り除くことができそうですか?
7、「遮るもの」は最短・最良の方法によって取り除かれましたか?
8、「遮るもの」が二度と現れないように、あなたは何をすべきですか?
9、あなたの未来にとって必要な「出会うべき問題」はありますか?

問題を徹底的に洗い出し、解決すべき問題を見つけない限り
私たちは大切な時間を無駄にしてしまいます。
明確なゴールを設定して、近道する癖をつけて
すぐに答えを見つけられるようにしましょう。

現実を直視し、途中経過に間違いを見つけることで
私たちは、自分の行動を改善できるようになります。
自分が得たいゴールと現実のギャップをチャートと数字を使って
客観的に整理すれば、自分の問題を明確にできるのです。
また、階層別に多角的に分析することで、真の問題点を発見できます。
構造を細かく分析することで、答えは自ずと見つかります。
本書の「時間がない」という原因の洗い出しは、とても参考になります。
ぜひ、本書で確認してみてください。

答えはいつも現場にあると著者は言います。
自分の行動に足りないことが、現場をしっかりとチェックすることで見つかります。
現実を構造化して、丁寧に分解すれば答えが見えてきます。
5W2Hを活用することで、課題が明確になるのです。
著者の営業体験と現場主義の視点が、本書をより面白くしています。
(恋愛のたとえ話なども親近感をもてます。)

過去、現在、未来の問題を洗い出して
言語化するという小川氏のメッセージが響きます。
頭の中から課題を抽出し、書き出すことで
自分にとっての真の問題点が見つかるのです。

未来に影響を与えるという視点で作業や感情、放置してきたことは排除し
重要な問題をピックアップするのです。
その際、本書のフレームワークと質問力を活用すれば
いつの間にか自分の問題を解決できるようになります

最後に本書の「おわりに」の小川氏のメッセージを紹介します。

自分の問題解決や目標設定をすることよりも、まず、目の前の人に幸福を与えるためのスキルです。目の前の相手が困っていることや、叶えたいことをまず、このスキルを使って解決し、叶えてあげてください。それが本当の信頼関係を生み出します。そうして人に与え続けることを継続したとき、あなたのまわりには素晴らしい人間関係とともに、あなたの人生には豊かさが備わっているはずです。

自分のためだけでなく、他者の幸福のために
自分のスキルを活用するという小川氏の考え方に共感しました。

今日もお読みいただき、ありがとうございました、

   

photo credit: Question everything via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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