ジョシュア・ベッカーの「より少ない生き方 ものを手放して豊かになる」の書評

私の所有物は、幸せを運んでくれないだけではない。それどころか、むしろ私を幸せから遠ざけている!(ジョシュア・ベッカー)

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photo credit: ScottNorrisPhoto Slow Please via photopin (license)

このクリスマス休暇は相当身の回りものを処分できました。
本や洋服、書類などのドキュメントなどを毎日少しづつ捨てていたのですが
この休みの間に思い切きることで、より多くのものを捨てられました。
多くの不要品を処分することで、部屋の空間を取り戻せ、自分の気持ちをスッキリできたのです。
まだまだ道半ばですが、断捨離によって私は自分の感情を良い状態に保てるようになりました。

昨日からより少ない生き方 ものを手放して豊かになるを読んでいるのですが
著者のジョシュア・ベッカーのミニマリストとしての歩みがとても参考になりました。
ものを減らすことで、人生に新たな価値を見出せ、幸せになれることに気づけけたのです。

元々キリスト教の牧師だった彼はミニマリストのブログを書くことで
自分の人生をワクワクなものに変えることができました。
ものを捨てることで、私たちは魅力的な人生を送れるようになるのです。

高価なものをいくら持っていても、幸せになれるわけではない。それどころか、ものがありすぎるとむしろ幸せから遠ざかってしまう。いらないものを手放せば、本当に大切なものを追求する自由が手に入る。

アメリカでは、50年前に比べて人々の消費は2倍に増えているのですが
同じ期間で、平均的な家の大きさはほぼ3倍になっているそうです。
そして現在、その平均的な家には、およそ30万個のものがあるといいます。
アメリカのエネルギー省の報告によると、2台用のガレージを所有していても
ガレージが物置になっているために、車を1台も入れられない家庭が全体の25パ ーセント
1台しか入らない家庭が32パーセントになるなど
ものがあふれることで、笑えるような状態が当たり前になっているのです。

私たち現代人は、空間をもので支配されると同時に
散らかった部屋で嫌な気分を味わったり
ものを片付けるために貴重な時間まで浪費させています。
ものを増やすことが、不幸の原因にすらなっているのです。

著者のジョシュア・ベッカーは、ミニマリストになることで多くの恩恵を手に入れています。
その数は11にのぼり、人生を変えるキッカケを与えてくれます。
自分らしくものを捨てる方法を見つけさせすれば、ただそれだけで幸せな気持ちを味わえるのです。
すこし長くなりますが、ミニマリストのメリットを引用します。

1.時間とエネルギーがふえる。
ものを少なくすれば、時間とエネルギーは逆に増えるはずだ。その時間とエネルギーは、自分にとって大切な何かに使うことができる。
2.お金が増える
簡単なことだ。買うものが減れば、使うお金も減る。ものを買うお金だけでなく、維持管理にかかるお金も節約できる。もしかしたら、経済的自立という夢を達成する方法は、もっと稼ぐことではなく、ものを減らすことかもしれない。
3.人のためになることができる
買うものを減らし、お金のかからない生活をしていると、意義に賛同する慈善活動などにお金を出す余裕ができる 。お金の価値は 、その使い道ですべて決まる。ものを買うよりも価値のある使い道は数え切れないほどある。
4.自由が増える
ものがありすぎると、ものの奴隷になる。肉体的にも、精神的にも、経済的にも、ものに支配される。ものは場所をとるし、持ち運ぶのも手間がかかる。そして心に重くのしかかり、気持ちを沈ませる。逆に不要品を処分すれば、それだけ自由を手に入れることができる 。
5.ストレスが減る
ものが増えるたびに、心配事も増えていく。ものがたくさんあって散らかっているのは、ストレスの方程式だ。
6.環境にやさしい
過剰な消費は、地球環境の破壊を促進する。消費を減らせば、環境へのダメ ージも減らせる。その結果、子供や孫たちも含めたすべての人たちのためになる。
7.質のいいものを持てる
いらないものまで買うのをやめれば、本当に必要なものを買うときに質の高いものを選ぶことができる。ミニマリズムはただの倹約とは違う。ミニマリズムはひとつの哲学であり、ものが多ければいいのではなく、質のいいものがいいという考え方だ。
8.子供のいい手本になれる
子供にきちんとした価値観を植えつけ、過剰な消費をあおる文化から自分の身を守れるようにしなければならない。
9.人に面倒をかけない
家にものがあふれている状態のまま死んでしまったり、介護が必要になったりしたら、残された人(おそらく愛する家族)に面倒をかけることになる。ミニマリズムを徹底していれば、人に面倒をかけることはない。
10.人と比べなくなる
他人と比べてしまうのは、人間の本能のようなものだ。意識して所有物を少なくすれば、誰も勝つことができない「比較」という ゲームから降りることができる。 
11.満足できる
自分が不幸なのはある特定のものを持っていないからであり、それさえ手に入れば人生に満足できる。私たちは、そんなふうに考えがちだ。しかし、物質的な所有物は、絶対に心を満足させてはくれない(何かを買っても、すぐにまた不満になるのがその証拠だ)。際限なくものを追い求めるのをやめたとき、そこで初めて人生の不満の正体がわかるだろう。

実際、ものを所有するだけでは、私たちは幸せになれません。
ものは気を抜くと際限なく増えていき、そこから不幸が始まっていくのです。
逆にものをなくすことで、私たちの心は落ち着きます。
ものを減らせば、片付けに使う時間も削減できるのです。
また、ものに対する考え方を変えることで
浪費が止まり、お金も溜まります。
乱雑な部屋から解放されることで、ストレスが減ったり、心配事をなくせます。
なにより、ものがなくなることで、私たちは自由になれるのです。

不要なものを処分することで、理想の人生をつくる第一歩を踏み出せます。
ものが少なくなれば、自分のために使える時間を増やせ、自分の行動を変えられます。
友人との旅行や家族との食事など体験に時間を使うことで、心を穏やかにできます。
頭の中がスッキリするので、今までできなかったことにチャレンジするなど
今までの人生を見直せるようになるのです。

次のやりたい目標が見つかることで、新たな出会いをデザインしたり
自分のスキルアップを目指すなど自分への投資を始めます。
ものを捨てることで、自分との対話が始まり、本当に欲しいものや夢が見つかります。

自分の夢やいちばん大切にしているもの最優先にして
目の前の障害をすべて排除することで、自分の人生をより良いものにできます。
ミニマリズムとはものを手放すだけでなく、自分の大切なことを見つけることなのです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
     

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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