海老原嗣生氏のクランボルツに学ぶ夢のあきらめ方の書評

夢とか好きとか目標とかは、変わる。ただ変わったことで、今までが無駄になるわけではなく、それぞれが積み重なる。とすれば、折々に花が咲くのが、豊かで実りある人生と醤える。では、その花の種はどこから来たか。それは、ほとんどの場合、偶然であり、その偶然は周囲の人との出会いがきっかけとなっている。(海老原嗣生)


photo credit: comprock Sprints – DrupalCon New Orleans 2016 via photopin (license)

偶然の出会いを増やすことが、運気を高めてくれる!

成功している芸能人は腰が低く、ある地位を得ても調子に乗らず
新しい仕事にチャレンジするという共通点があります。
彼らは好奇心を絶やさず、柔軟に次の機会を紡ぎ続けています。
一発屋で終わってもおかしくなかった厚切りジェーソンは
グルメレポーターやワイドショーのコメンテーターなど
やり慣れないことにチャレンジしているうちに
国際文化比較の才能が花開き、自分のビジネス領域を拡大したのです。
成功者たちは偶然の出会いを楽しみ、新たなチャンスを次々ものにしていきます。

海老原嗣生氏はクランボルツに学ぶ夢のあきらめ方
わかりやすくJ・D・クランボルツ計画的偶発性理論を紹介しています。
偶然の出会いを増やし、その出会いから生まれる「夢の種」を
前向きに受け止めるような行動をしていれば、花はたくさん咲く』と言います。
J・D・クランボルツが指摘するように
偶然を計画的に増やすことが成功のための秘訣なのです。

計画的偶発性理論を信じ、行動を最大化すれば
たくさんの素晴らしい偶然に出会えます。
以下の5つのルールに従って行動することで
チャンスを引き寄せられるようになります。

■「好奇心」たえず新しい学習の機会を模索し続けること 
■「持続性」失敗に屈せず、努力し続けること
■「楽観性」 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
■「柔軟性」 こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること 
■「冒険心」結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

運が良い人は必ず行動を続け、新たなことに柔軟にチャレンジしています。
何も行動せずに。成功している人はほとんどいませんし
成功を手に入れた後も、初心を忘れず、謙虚な態度で人に接します。

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相手からもらえるチャンスを大事にする!

著者の海老原氏は無鉄砲な賭けよりも
与えられた機会を大事にすべきだと言います。
自分の能力をわかってくれる人がチャンスを運んできてくれます。

相手も損得で考えているわけだから、何の勝算もなく、機会など用意してはくれません。とすると、与えられた機会には、必ず、「自分の能力を生かせる」部分が含まれている。そして、自分の能力が生かせる部分が含まれているのなら、それは無謀とは言えない。だから、「相手の用意した機会に乗る」という方法が、「冒険心」「楽観性」「好奇心」と「柔軟性」を両立させるポイントとなるのです。「周囲の意見」に柔軟、ではなく、「周囲がくれた機会」に柔軟、と解釈すべきでしょう。

若い時の夢をいつまでも追いかけても成功するわけではありません。
進むべき道は折々変わっても必ず見つかります。
その際、過去の体験が役に立ちますから、多くの行動をしておくべきです。
また、人脈が広いほどチャンスが運ばれる確率が高まるのですから
偶然の出会いを私たちはもっともっと大切にすべきです。

夢はあきらめると、けっこうかなう」という著者の主張は
一見矛盾した意見に思えますが、長い人生の中で
私たちはたくさんの夢に出会えます。
そう、いくつになってもやりたいことは見つかるのです。

著者は、過去の夢をしっかりとあきらめるために
必ず夢にチャレンジし、夢は一つづつ消化すべきだと言います。
チャレンジすることで、私たちは経験や人脈を得られます。
これらが財産となり、未来の自分の夢を叶えてくれるのです。

私も50歳を過ぎてから、たくさんの夢を叶えてきましたが
その多くは偶然の出会いがきっかけになっています。
つい最近も3年前の出会いから、新しいビジネスが生まれました。
出会いを最大化するための行動を続けることが私の人生の戦略です。
自分に声をかけてくれる人を増やすことで
人生をワクワクなものに変えられます。

まとめ

夢はいくつになっても見つかります。
夢とは年を重ねるたびにどんどん変わっていくものなのです。
夢や目標は何かの偶然によって始まります。
そして、そのきっかけは周囲の人たちがもたらしてくれるのです。
人との出会いが運気を高めてくれますから
良い出会いをデザインするために、行動を最大化しましょう。
その際、人から嫌われないように謙虚な態度で人に接するべきです。
クラボルツの計画的偶発性理論を信じて、運が良い人の行動を見習いましょう。、

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

     

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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