「呼吸」という言葉は、息を吸う(吸)より、息を吐く(呼)という字が先にきています。つまり、息を「吸う」よりも「吐く」という行為が先なのです。(枡野俊明)
photo credit: Trilam123 IMG_5476 via photopin (license)
呼吸とは吐いて、吸うこと
人は1分間におよそ15回くらい呼吸をしています。1時間だと900回、1日になおすと2万回程度の呼吸を私たちは繰り返しています。生まれた時から、死ぬ瞬間まで、絶えず呼吸をしていますが、私たちはそれをあまり意識していません。食事や睡眠にはとても気を使いますが、呼吸にはほとんど注意を向けません。呼吸をしなければ、生きていけないのですから、もう少し気を使った方がよさそうです。
呼吸は吸うよりも吐く方が先だと禅僧の枡野俊明氏は指摘します。吐いて、吸うことが呼吸の基本なのです。
丹田に意識を集中させて、とにかくゆっくりと長く細く息を吐く。そうやって吐ききれば、人間は自然に息を吸おうとします。その流れにまかせてゆっくりと息を吸う。これをくり返しているうちに、気持ちがどんどん落ちついてくる。
呼吸を意識すると気待ちが落ち着きます。イライラが溜まったり、嫌なことがあったときに、私は深呼吸を繰り返します。大きく息を吐き、ゆっくりと空気を吸い込むと、気持ちが落ち着きます。これを何度か繰り返すと心の平静を取り戻せます。
片づける 禅の作法 [ 枡野俊明 ] |
イライラした時には丹田呼吸を心がける
丹田に集中し、深呼吸を繰り返すと自分との対話ができるようになります。今ここに集中することで、雑念を追い払えます。
自分の体がどっしりと大地についているような気持ちになってくる。つまりは浮ついた心から解放されるわけです。胸のあたりで呼吸をしていると、どうしても気持ちが浮ついてきます。心のなかに焦りが生じて、呼吸はさらに速くなってくる。
イライラしたときに限って、私たちの呼吸は早くなります。 焦ったり、イライラのスパイラルにはまってしまった時には、大きく深呼吸をしましょう。怒りや焦りといったマイナスの感情が湧いてきたら、そのときにこそ丹田呼吸を意識するのです。丹田呼吸を繰り返すと気持ちが落ちつき、心が洗われるのを実感できます。大きく息を吐き、吸込むことで瞑想効果を得られます。車を運転している時や会議で気持ちが乗らない時などにこの丹田呼吸を繰り返すとリフレッシュできます。
また、深呼吸によって、時間を上手にコントロールできるようになります。最近、飛行機の移動の際に瞑想アプリを活用し、深呼吸をします。30分程度瞑想すると、フライト時間が短く感じられます。心も落ち着き、体の疲れも減流などフライト時の深呼吸はとても効果があります。この冬休みに飛行機に乗られる方は是非、丹田呼吸を試してみてください。深呼吸を意識すると機内での移動時間も楽しめるようになります。
まとめ
呼吸は生きていくためにもっとも大切な行為ですが、私たちは普段それをないがしろにしています。呼吸を意識することど、心の平穏を取り戻せます。息を大きく吐いて、吸い込むだけでイライラがなくなり、心か落ち着きます。丹田呼吸を習慣にして、感情をコントロールしましょう。
参考書籍 枡野俊明氏の禅、シンプル生活のすすめ
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
コメント