ポジティブでいることとネガティブを避けることが、良い結果を生み出してくれる?

陽気さや落ち着きといった心の資質もトレーニングによって高めることができるのだ。(チャディー・メン・タン)

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ポジティブな感情がよい結果を引き寄せる!

ブラッド・スタルバーグスティーブ・マグネスPEAK PERFORMANCE 最強の成長術の中に、チャディー・メン・タンが紹介されていました。陽気な善人と言われるチャディー・メン・タンは、Googleにマインドフルネスを普及させた男として有名ですが、彼のルーティンを真似ることで私たちは幸せになれそうです。彼は会議前に優しい言葉を心の中でかけるようにしています。他の企業戦士と違って、彼は熾烈な出世争いを意識しながら、社員の能力を値踏みしたりはしません。その反対に、初対面の人も含めた1人ひとりに、心のなかであたたかい言葉をかけているのです。

「メリッサと一緒に仕事ができるなんてラッキーだ」
「ジムは優秀なマーケティング・マネージャーだな」
「あの赤毛の女性はポジティブなオーラを放っている」などネガティブな考えを捨てて、ポジティブな評価をするようにしています。人間はつい他人を敵視しがちですが、タンはそれを回避することを薦めています。頭のなかで相手へのポジティブななコメントを発することで、よい結果を引き寄せるようにしています。他者に対する思い込みを捨てて、脳をポジティブで協力的なモードに切り替えることで、ストレスを減らせたり、人間関係を改善できるのです。私もイメージトレーニングを毎朝のルーティンにしています。今日会う予定の人とのポジティブな会話をイメージし、それを何度か繰り返すようにすることで、以前より物事がうまくいくようになりました。自分の気持ちをポジティブにすることで、、問題を解決したり、創造力を発揮できるようになるのです。

ノースウェスタン大学の以下の調査を読むとその効果に驚きます。最初に被験者に質問用紙を配って、それぞれの感情がどのような状態にあるか評価してもらいます。その結果を基に、被験者を「ポジティブモードのグループ」と「ネガティブモードのグループ」に分類します。すると、ポジティブなグループのほうが、知的で難しい問題をおもしろい発想で解く確率が高位という結果が出たのです。研究者たちはfMRIスキャンを使って、被験者が問題を解くときの脳の働きを観察したところ、ポジティブな気分の被験者たちの脳は、意思決定や感情のコントロールを司る領域が活性化していました。前帯状皮質と呼ばれるこの領域は、問題を解くときに重要な役割を担っています。一方で、ネガティブな気分の被験者たちの脳は、前帯状皮質が活発にならなかったのです。

要するに、脳のこの重要な領域を活性化できるか否かは、本人の気分と関係しているのだ。気分がポジティブだと、問題を解いたり、独創的なアイデアを出しやすくなるが、気分がネガティブだと、これらの能力を発揮しにくくなるのだ。(ブラッド・スタルバーグとスティーブ・マグネス)

思考をフルに働かせるには、心が穏やかにすべきです。問題解決やクリエイティブな発想が求められる仕事の前に、ポジティブになる努力をすればよいのです。人に対して、ポジティブな評価をしたり、笑顔になればよいのです。ユーチューブでユーモラスな猫の動画を見たあとに、認知力が必要な仕事をしたところ、パフォーマンスが向上したという研究結果を知れば、自分の行動を変えられるはずです!

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メガティブな気分は回避しよう!

気分を高揚させるだけでなく、ネガティブな気分を回避することも重要だ。あなたの気分を憂うつにしそうな人や場所やものには近づかないこと。避けられない要因もあるが、気分がパフォーマンスに影響することは認識しておいてほしい。特に重要な仕事の前には、誰と何をして過ごすかが非常に大きな意味を持つのだ。

運動科学者のサミュエル・マルコーラ博士は、ネガティブなことが結果を左右すると指摘します。人間はほんの少しでも心理的に影響を受けると、それが運動能力にも反映されるというのです。マルコーラは、経験豊富な自転車選手たちにある実験を行います。選手が全力でペダルをこいでいる時に、笑顔の写真か、悲しそうな顔の写真のどちらかをスクリーンに映し出したのです。顔写真が映るのはほんの一瞬で、無意識でしか写真を認識できなかったにもかかわらず、笑顔の写真を見た選手は、悲しそうな顔の写真を見た選手よりも、パフォーマンスが12%高かったのです。

気分は脳や体の深層部にも影響するのだ。

何かをする前にはネガティブなことを考えるのをやめましょう。自分を元気にするルーティンを取り入れて、心を整えるのです。マインドフルネスや人をポジティブに評価するチャディー・メン・タンのメソッドを自分ごと化しましょう。

心を整える方法は他にもたくさんあると著者の二人は実体験を紹介します。彼らは本書の執筆中、普段の休憩だけでは打開できないほど行きづまったり、スランプに陥入りました。その際、彼らは、この本と同じジャンルのお気に入りの本を読み、創作意欲を取り戻したとのことです。私も気分が落ち込んだ時には、自分のブログを読み返します。多くの書籍で紹介されてる成功体験や著者の言葉を読むだけで元気を取り戻せます。自分をよくする小さな行動を始めるだけで、状況を改善できることを思い出せれば、長時間落ち込まずにすむのです。

まとめ

心の状態をよくすると、本番の出来に好影響を及ぼします。ポジティブなイメージを持つことで、良い結果を得られます。逆にネガティブなイメージを持つと悪い結果を引き寄せます。気分がパフォーマンスに影響することが明らかになっているのですから、大事な場面ではネガティブな人に会ったり、いやな体験を思い出さないようにしましょう。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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