リタイア後の資金のために数十年間投資しても、
そのリタイア後の人生を楽しむためになによりも大切な脳の健康と 認知力に投資せずにいたら、 すべての努力が水泡に帰してしまうこともある。(アルバロ・フェルナンデス、エルコノン・ゴールドバーグ)
脳の働きをよくすることで人生がもっともっと楽しくなる!
アルバロ・フェルナンデスとエルコノン・ゴールドバーグの脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイドを読了しました!著者はよく発達した健康的な脳が、
私たちの思考や感情、
感情は、生理的・身体的体験と心理的・
認知的体験を併せ持っている。感情は動機に深くかかわっていて、 時として行動に先立ち(たとえば、怒りを感じて→相手に抗議する)、時として行動に続く(たとえば、 だれかを助けて→幸福感を感じる)。 感覚は感情の一端を担っていて、その感情に気づかせたり、 感情を特徴づけたりする。認知力と感情は、 脳が正常に機能する上で欠かせないものだ。
ロバート・シルウェスター博士は感情、注意力、認知についての整理がわかりやすく、秀逸でした。感情はある出来事やものが、
シルウェスター博士は最近、ミステリー小説を積極的に読んでいるそうです。ミステリー小説を読むと脳に様々な刺激を与えることができ、脳が進化していることを実感したそうです。良質なミステリーには巧妙な筋書きがあり、
本書のジェームズ・ズール博士のインタビューを読みましたが、学習サイクルには次の4つの段階があるそうです。
第1ステージ:具体的な経験をする
第2ステージ:
第3ステージ:仮説を立てる
第4ステージ:その仮説を能動的にテストする
能動的に第4ステージに踏み出すことで、私たちは新たな経験をします。
脳内での働きからいえば、(感覚野を活性化させて)情報を得て、 (後連合野のなかで)その情報に意味を与え、( 前連合野のなかで)その意味から新しいアイデアを生み出し、( 運動野を使いながら)そのアイデアを実行しています。以上のことから、私は、学習には、収集、分析、創造、 実行の4つの柱があるのではないかと考えました。これが、 本来的な意味での”学習”だと思います。しかし、 この方法で学ぶには、努力すること、 今いる快適なゾーンから出ることが求められます。(ジェームズ・ズール)
ズール博士もニューロンのつながりを増やすことで、脳はいくつになっても変わり続けると指摘します。
何歳になっても学習は重要な意味を持っています。学び、
新しい環境に適応できる脳を持っているからです。 学校にいるときだけでなく、 単ぶことは人生の本質であるとも言えるでしょうね。 脳は何歳になっても変わりうることがわかっています。 ニューロンは、 同じ場所が繰り返し使われると新しいつながりを増やしていくので 、実際、学習に限界はないと言えます。なので、 いくつになっても、 自分を学習へと動機づけていく能力を開発すべきだと思いますよ。
脳を最適化する ブレインフィットネス完全ガイド [ アルバロ・フェルナンデス ] |
マインドフルネスも脳に効果がある!
最近、私たちは、1か月間(日に30分、1週間に5日、
計11時間)のマインドフルネス瞑想が、 注意力や自己調整力を改善するメ力ニズムを発見しました。 マインドフルネス瞑想が、 前帯状回に出入りする電気信号を伝えている白質に変化を起こすの です。(マイケル・ポスナー)
今、話題のマインドフルネスも脳に良い変化を与えてくれることがわかっています。行動を自主的に制御するシステムにおいて大切な領域の前帯状回に瞑想がよい影響を及ぼします。瞑想を2週間行なったあとの被験者の脳を調べると、前帯状回内で情報を伝達する神経線維が増えていることが確認できたそうです。
2004年にリチャード・デビッドソンやアントワーヌ・
脳を変えることで私たちの行動が変わり、人生が豊かになります。多くの病気を予防できるのです。
脳を変えることは、行動を変えることを意味します。
多くの病気が予防できるということを私たちは知っていますが、 病気予防には意識的な行動が欠かせません。そのため、 行動を変えることが病気予防の要になります。心血管系の病気、 がん、糖尿病などはすべて、ふだんの行動から影響を受けます。 とくに、ストレスにどう対処するかです。発がんリスクについて言えば、日焼け止めを塗るかどうか、 タバコを吸うかどうかが影響します。 現在の行動が長期にわたるとどんな結果をもたらすかを理解し、 行動を変化させる必要があるのです。(ロバート・ M・ビルダー)
アルバロ・パスカル=レオーネ博士も脳と健康の関係について語っています。脳が健康であれば生涯にわたって、私たちは知力を維持できます。人生100年時代を楽しむためには、脳の健康を維持しなければなりません。脳の健康を保つことで、身体全体を健康にできます。私たちの脳は外の世界と相互作用しているだけでなく、
脳には1000億のニューロンがあります。
それぞれのニューロンには、 ほかのニューロンとつながるおよそ1万のシナプスがあります。 私たちは全部で100京(10の18乗) のシナプスを持っていて、ニューロン間で、 毎秒100京の情報を処理することが可能なのです。 このことからわかるように、健康的な脳は、複雑でダイナミック、 そして効率的なシステムです。健康的な脳の主な特質のひとつは、 修正され続けること、つまり可塑的であり続けることにあります。(アルバロ・パスカル=レオーネ)
世界の変化は急激で、私たちの遺伝子はその変化に対応できずにいます。その都度、
レオーネ博士は良質な睡眠と運動を心がけるべきだと述べています。
たとえば、質がよい睡眠はとても大切です。
力ロリーの摂りすぎはよくなくて、 バランスのとれた食事と適切な体重を維持することは心がけたい。 定期的な運動は絶対といっていいほど大切なものです。 過剰な運動は必要ではなく、 1日15分から30分のエアロビクスを続けるといった定期的な運 動が求められます。駐車場からオフィスまで歩くのではなく、 走るために外に出るのです。社会的なつながりも重要で、 社会的ストレスは脳に悪影響を及ぼします。ボランティアで、 だれかを援助するような活動に参加することも好ましい。オンラインでも、対面して行なうものでも、 どちらでも有効ですよ。化学物質も脳に劇的な影響を及ぼすので、 医者に処方される薬剤にも注意が必要です。
アーサー ・クレイマ博士も座りっぱなしの生活では脳をダメにすると言います。デスクでの作業は認知機能に悪影響を及ぼします。社会的に交流しながら、
まとめ
人生100年時代を楽しむために、脳の健康を維持する必要があります。脳はいくつになっても進化することがわかっているので、日々脳に刺激を与えるようにしましょう。新しいことにチャレンジする、瞑想、良質な睡眠、有酸素運動などが脳の状態を改善します。いくつになっても脳は変化するので、自分の脳を最適化するための行動を習慣にすべきです。
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