ジャン・チョーズン・ベイズの「今、ここ」に意識を集中する練習 心を強く、やわらかくする「マインドフルネス」入門の書評

私たちが「ピーク・モーメント」と呼ぶそれらの瞬間には、意識が完全にそこにあります。生命と意識が一体となります。自分と外界を隔てる溝は閉じ、苦悩は消失し、満足感を覚えます。というより、満足感も不満感も超越した状態と言えるでしょう。私たちはその瞬間に存在しています。「今」という時間と一体です。釈迦が「悟り」と呼ぶ、素晴らしい状態を一瞬味わったことになります。(ジャン・チョーズン・ベイズ)


photo credit: SerCorzo Rainbow Hand (2015) via photopin (license)

今、ここで起きていることに意識を向けて集中する

アメリカで禅寺を営む小児科医師のジャン・チョーズン・ベイズ
「今、ここ」に意識を集中する練習 心を強く、やわらかくする
「マインドフルネス」入門
には、手軽に実践できる53のメソッドが紹介されています。
彼女の開発したマインドフルネスのエクササイズは
誰にでもできるシンプルなもので、すぐに生活に取り入れられます。

本書のメソッドは、坐禅などの堅苦しい堅苦しいものではなく
普段人がやっていることに注意を向けるので、入門者でも苦労しないはずです。
生活の中にある無数の小さな瞬間を意識すると今を楽しめるようになります。

すべてをありのままに受け入れることで、私たちは6つの効能を得られます。
著者のエクササイズを取り入れ、今ここに集中する時間を増やしましょう。
■エネルギーを節約する
■心を鍛えて、やわからく強くする
■「不安」や「恐れ」を消す
■「今このとき」を生きられるようになる
■「動じない心」を育む
■「心の声」に耳を澄ます

禅は、とくに興奮するようなものではない。日々の当たり前の行動に集中するだけのことです。(鈴木俊隆)

私たちは今ここではなく、多くの場合
過去、未来、空想の世界をさまよっています。
これはとても勿体ないことで、今ここを意識すべきなのです。
自分の心の中の野生の象を飼い慣らし、嫌なことを心から追い出し
自分のマインドを安定させるのです。

私はこれまでの長い経験から、繰り返し襲ってくる不快感や不幸感をやわらげる確かな治療法がーつだけあることを発見しました。それを自分にも処方し、たくさんの人たちにも処方して、目覚ましい効果を確認しています。それが、日々「マインドフルネスを練習すること」です。すべてをありのままに受け入れて「今、ここ」にいることを学ぶと、人生の不満の多くは消えていき、小さな喜びをたくさん見出せるようになります。

「ピーク・モーメント」=意識が完全にここにある状態では
苦悩はなくなり、満足感を得られます。
「今」という時間を体験することで、「悟り」を得られます。
マインドフルネスによって、体と心と頭をーつにして
意識を今ここに集中させましょう。 

本書には、「利き手でないほうの手を使う」
「痕跡を残さないように暮らす」「メディアを断つ」
「自分の手に感謝する」「食べることに専念する」など
53のエクササイズが紹介されて今明日が
その中から今日は「つなぎ言葉に注意する」と
「バカ歩きをする」を取り上げてみたいと思います。

つなぎ言葉に注意する。

無意識に口にする「つなぎ言葉」に気をつけて、できるだけ言わないようにします。つなぎ言葉とは、「あのー」「ええっと」「でー」「そのー」「みたいな」「ほら」「っていうか」など、とくに意味のない言葉です。ほかにも、次々に新しいつなぎ言葉が生まれています。最近加わったのは、「基本的に」とか「まあともかく」などの言葉です。つなぎ言葉を言わないように気をつける一方で、「なぜ使ってしまうのか?」にも注意してみましょう。

私たち現代人は会話の中で、つなぎ言葉を多用します。
一説によると年間20万回つなぎ言葉を使っているそうです。
他人のつなぎ言葉はとても気になりますが
自分のそれにはあまり意識を向けません。
つなぎ言葉が多いと相手に自信がないような印象を与えてしまいます。
この損失はとても大きなものですから、まず自分のつなぎ言葉を書き出します。
どんなつなぎ言葉を使っているかを録音し、確認しましょう。
自分の行動パターンに意識の光を当てたときに、人は初めて行動を改善できます。

初めて人はその悪い習慣を修正できるようになります。染みついた習慣を変えることはやさしくありません。努力を中断したとたんに、また元に戻ってしまいます。「自分自身を変えたい」と思い、「自分の可能性を活かしたい」と思うなら、優しさと決意、それにたゆまぬ練習が必要になります。 心を鍛えてやわらかく強くする

つなぎ言葉がなければ、説得力をもち、意味も明瞭になります。
もっと率直に、正確に相手と会話をすべきです。
無意識に使っているつなぎ言葉をやめれば、相手との関係を親密にできます。

バカ歩きをする!

1日に何度か、とくに気持ちが落ち込んだり、いらだったりしているとき、バカ歩きをしてみましょう。一番簡単なのは、後ろ向きに歩いたり、スキップをしたり、片足で跳ねたりすることです。心や気分にどんな変化が起きるか自分の心を観察してみてください。 心がネガティブになったり、落ち込みそうになっているときに、自分で心の状態を変えられるというのは、非常に重要なスキルです。

私たちの心はネガティブなものに反応しやすく
一旦気持ちが落ち込むとそこから抜け出すのはとても大変です。
そんな時には、体の助けを借りて、自分の心の状態を変えてみましょう。
この「バ力歩き」に効果があるのは、体と心が互いに深く依存しているからです。
自分の感情や思考に振り回されることがなくなると
より人生を楽しめるようになります。
「バ力歩き」によって、心の状態を変えることで
どんな状態からでも抜け出せるようになり、自信を得られます。

この練習によって、私たちは「自分を軽く見ること」を習います。自分のことや抱えている問題のことでいっぱいだった心が、「バカ歩き」をすると少し変化し、ものごとの見方も変わるのです。

「バ力歩き」で気分をハッピーにして、 可能性の扉を開きましょう。
ネガティブな状態のままでは、新たなことにチャレンジできません。
落ち込んだら「バ力歩き」をして、笑顔を取り戻すのです。

まとめ

「今、ここ」に意識を集中すると、過去の出来事にくよくよしなくなります。
また、未来への不安もなくなり、余計なことを考えなくなります。
過去を悩んだり、予測のつかない世界に生きることへの恐怖が消えれば
人生をより楽しめるようになります。
マインドフルネスを生活の中に取り入れることで
自由な人生を取り戻しましょう!

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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