個人の権力は実際に、他者に共感する能力を妨げるという。(ルー・ソロモン)
権力者ゴーンはなぜ暴走したのか?
ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 共感力を読んでいて、リーダーの心構えを再認識しました。カルロス・ゴーンの失脚は権力者特有の驕りから起こりました。カリフォルニア大学バークレー校の社会心理学者のダッ
ウィルフリッド・
リーダーに最もよく見られる失敗は、詐欺でも、 資金の横領でもなく、セックスに関わるスキャンダルでもない。 日々の自己規律にまつわる失敗、そして、 エゴと自らの利益を動機として権力を行使してしまうという過ちの ほうが、よくあることなのである。 そうした失敗は少しずつ進行し、その後、突然に顕在化する。(スキビンダー・ オブヒ)
この暴走を止めたければ、リーダー何をすればよいのでしょうか?コミュニケーション・コンサルタントのルー・ソロモンは、まず、他者を招き入れるべきだと言います。孤立を防ぎ、優秀なエグゼクティブコーチの支援を受ければ、再び人を思いやれるようになります。他者に共感を持つことで、価値観に基づいた決断を下せるようになります。権力者は自分との対話や外部のアドバイザーやコーチとの時間を持つなど、自分を客観視するようにしましょう。ゴーンはいつの間にか他者のアドバイスを聞かなくなり、身内で周りを固めたのかもしれません。
|
権力を乱用しないための10の方法
①自分の肩書きに関係なく支援してくれる、友人、家族、
同僚のネットワークはあるか。彼らは自分を気にかけてくれて、 そのおかげで自分が堅実でいられるような存在だろうか。
②自分にはエグゼクティブコーチ、メンター、心から信頼できる人物はいるか。
③自分の言動の不一致について、どんな意見を受けたことがあるか。
④特権を要求することはあるか。
⑤実行しても目立たないような、些細で面倒な約束を、きちんと守っているか。
⑥華やかで目立つ場所に、他の人たちも招き入れているか。
⑦意思決定の過程で、孤立することがあるか。自分の意思決定は、 自身が心から信じる価値観を反映しているか。
⑧自分の失敗を認めているか。
⑨職場でも、家庭でも、華やかな場にいても、変わらない自分でいられるだろうか。
⑩自分のような権力者には、例外や、特別なルールが適用されるべきだと思うか。
権力者は自分を特別な存在にしてはいけません。周りと共感できるように、孤立を防ぐべきです。自分の失敗を指摘してくれる人や家族との関係を大切にすることで、暴走は食い止められそうです。幸せな時間を増やせば、権力者になってもルールを守れるはずです。リーダーはこの10の質問を定期的に行うとよいでしょう。
理想のリーダーはどんな存在かをルー・サイモンが定義しています。
言動の不一致や、
身勝手な権力乱用は、信用を台無しにする最たるものだ。 私たちが望むリーダーは、きわめて有能で、 明確なビジョンを持ち、しっかりと責任を負う人物である。 しかし、人を思いやる心、本来の自分に忠実であろうとする姿勢、 そして寛容さを持っていれば、単に有能なだけでなく、 偉大なリーダーになれるのだ。 本当に自己を知っているリーダーは、権力乱用の予兆に気づき、 手遅れになる前に軌道修正するのである。
この定義を読んで、ゴーンのように破綻する前に権力の乱用を防ぐようにしましょう。
まとめ
ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。
|
コメント