ホルスト・ルッツのLife Kinetik(R) 脳が活性化する世界最先端の方法の書評


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Life Kinetik(R) 脳が活性化する世界最先端の方法
著者:ホルスト・ルッツ
出版社:ダイヤモンド社

本書の要約

ライフキネティックは、脳の神経細胞間に新しいつながりを作り出し、自分の中の〝眠っている〟能力を活性化します。知覚+脳トレ+動きを組み合わせたライフキネティックを行うことで、脳のつながりを強化でき、健康寿命を伸ばせるようになります。

脳が活性化する世界最先端の方法「ライフキネティック」とは?

新しい動きを練習して、その動きができるようになると、脳細胞同士のつながりが増え、脳が活性化されるのです。ただし、脳細胞同士のつながりを増やし続けるためには、つねに慣れていない新しい動きを練習していかなければなりません。ですから、練習してその動きに慣れてしまったら、ほかの新しい動きに切り替えていく必要があります。(ホルスト・ルッツ)

著者のホルスト・ルッツは、体育教師やトレーナー、講師として長年、運動指導を行ってきた経験を活かし、「Life Kinetik(R)(ライフキネティック)」というメソッドを開発しました。スキーやサッカーという一流のプロスポーツ選手が彼のライフキネティックを取り入れることで、次々に成果を出し、ドイツだけでなく世界中で注目されるようになりました。

ライフキネティックチームはスポーツ以外の分野でも多大な効果を発揮すると考え、認知症に悩むシニア世代やストレスと戦っている人たちにこのテクニックを教えたところ、子供や老人など多くの人たちの脳のつながりを強化できたと言います。

ライフキネティックでは、簡単なエクササイズによって、脳内でまだ利用されていない領域を活動させ、脳のネットワークの強化を目指します。このエクササイズは誰でも簡単に導入でき、いつでもどこでも実践できます。

ライフキネティックの公式 知覚+脳トレ+動き=能力の向上

ライフキネティックは、脳の神経細胞間に新しいつながりを作り出し、自分の中の〝眠っている〟能力を活性化します。このつながりがたくさん生まれるほど、脳の能力、柔軟性、処理速度などが高くなります。ライフキネティックを活用し、仲間と楽しくトレーニングすることで、笑顔になれ、幸福感を高められるというメリットも得られます。

人間は脳のほんのわずかな部分しか使っていないと言われていますが、このライフキネティックによって、脳の未使用の部分が活性化します。

脳の能力を上げるために必要な3つの条件

慣れていない新しいことを頭の中に入れるのをつねに「ケチ」っていると、ある日、脳の機能が低下して、自分の人生を楽しめなくなります。に作業能力を維持したり、改善したりするためには、まだ知らないことに挑戦して脳を鍛える必要があります。 成功は、健康で頑張りが利く身体を持っているかどうかが大きく関係してきます。

人生をよりよくするためのもっとも簡単な方法は、より楽しく、より健康になるような生活を送ることだと著者は言います。

以前は高齢になると脳の機能は改善しないと考えられていましたが、最近の研究で、脳に可塑性があることがわかってきました。身体だけでなく、脳に注意を払うことで、私たちは健康寿命を伸ばせます。脳のネットワークを強化することで、認知症を予防することも可能です。認知症の遺伝的素因がある人でも、脳細胞同士のつながりを増やすと、認知症の発症を5~7年遅らせることができるのです。

脳の能力を上げるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
1、運動に関連する脳領域の神経可塑性(身体活動で脳細胞は増える)
スポーツなどの身体活動でより難しい課題に挑戦するほど、脳細胞の数が増えたり、増えた数を維持できる可能性が高くなります。

2、認知能力に関連する脳領域の神経可塑性(記憶力と情報処理能力が向上)
認知に関連する脳領域には、記憶をつかさどる領域があります。その中でもとくに、短期記憶の一部であるワーキングメモリに関連する領域と長期記憶をつかさどる領域は、神経可塑性を発揮します。

3、感情に関連する脳領域の神経可塑性(新しいことを始める際に感情を利用する)
知らないことを学ぼうと思わなければ、新しいことを始めることはできません。「考える器官」である脳は習慣に支配され、新たなことを始めるのを先延ばしします。ですから、何かをスタートときには「感情」を利用しましょう。

気分がよいときのほうが、さまざまな状況に対応できるようになります。ライフキネティックで楽しい気持ちになることで、新しいことにチャレンジできます。変わることはポジティブなことだと気づくように、ライフキネティックを活用することで、私たちは新しいことを始められます。

2014年にドイツのメンタルヘルス中央研究所のガブリエレ・エンデ教授とトラウテ・デミラッカが率いる研究チームが、MRlを用いた実験で、ライフキネティックによって脳のさまざまな領域が連携して活動することを証明しました。とくに「運動に関連する領域」と「視覚情報や聴覚情報に関連する領域」の間で神経回路が増えていることが認められました。それ以外にも、「ワーキングメモリに関連する領域」「自分の行動を検証してコントロールする役割を持つ領域」「運動の実行とコントロールを担う領域」の間でも、神経回路が増えることがわかったのです。

ライフキネティックには、脳に変化を生じさせる力があるのです。運動と脳トレを組み合わせたエクササイズを習慣化し、楽しみながら、脳を活性化することで、私たちはQOLを高められるのです。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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