リセットの習慣
小林弘幸
日経BP
本書の要約
ストレスの原因を紙に書き出すことで頭が整理され、その対処法が明らかになります。自分が「コンディションよく働ける時間管理」を理解し、ベストな状態をベースに「自らの時間管理」を見直すことで、パフォーマンスが上がれられます。自分の体と心の状態をよくし、パフォーマンスが高まる時間に集中することで結果を出せるようになります。
紙に書きだすことでストレスを軽減できる?
ストレスとの向き合い方について、私はよく「紙に書き出すこと」をおすすめしています。(小林弘幸)
自律神経のスペシャリストの医師の小林弘幸氏のリセットの習慣の書評を続けます。現代人は多くのストレスを抱えていますが、これを放っておくと心の病に罹ってしまいます。著者はストレスをモンスター化させないことに注意を払うべきだと言います。
ストレスの原因を紙に書き出すことでそれを軽減できます。自分の頭が整理でき、やがて気持ちが落ち着いていきます。
その際、「書き出したストレス」を4段階でランク付け分類します。
「ストレスレベル4」・・・とても大きく、常に心の負担になっているストレス。
「ストレスレベル3」・・・まあまあ大きく、気にしないではいられないストレス。
「ストレスレベル2」・・・気にはなっているけれど、負担とまではいえないストレス。
「ストレスレベル1」・・・それほどダメージのない軽いモヤモヤ。
紙に書き出すことで、「ストレスレベル1」や「ストレスレベル2」は、大したことではないと考えられるようになり、気持ちが一気に楽になります。
そもそもストレスとは「起こった事実」によって引き起こされているのではなく、「それにどう反応しているか」によって起こるもの。自分の中でどんどんモンスター化してしまうのです。逆にいえば「たいしたことないか」と思えた瞬間から、それはもはやストレスで なくなってきています。
「ストレス分類法」で4段階にランク付けすると、向き合うべきストレスが見えてきます。人間は頭の中だけで考えていると、一つひとつの要素を上手に比較することができません。紙に書き出し、ストレスを比較、分類するとストレスのレベルとその原因を再認識できます。客観的にストレスを捉えられるようになると、自律神経は確実に整っています。
ミスを減らし、パフォーマンスを高める方法
次に「向き合うべきストレスの解決方法」を3つ考えて書き出します。 これを実行するうちうに、徐々にストレスがなくなるはずです。私は誰かに相談する、本を読むことで多くのストレスが解決できることに気づけました。解決のための情報を探すうちに対処法が見つかるようになります。
それでも解決しないストレスも存在します。そのストレスはもはや「あなた自身ではどうすることもできないもの」だと捉えましょう。「これは私にはどうすることもできないんだ」と気づけば、それも一つの成果になります。自分の中の気持ちに変化が起これば、気持ちは楽になっているはずです。
ストレスの原因になるミスを減らすことで、自律神経が調います。以下の5つが起こっていないか? をチェックすることでミスを減らせます。
①環境が悪い
②体調が悪い
③自信がない
④予想外のことが起こる
⑤余裕がない
事前に準備をしっかりすること、時間に余裕を持つことで多くのミスを減らせます。
きっと多くの人が「ベストな時間管理」に比べて「ちょっと無理すれば、できるかな」というスケジュールで、仕事や作業を入れてしまっていると思います。状況によってそうせざるを得ない場面もあるでしょうが、「まあ、今回は仕方がないか」「ここは無理してがんばろう」が積み重なると「コンディションよく働けない状況」が常態化してしまいます。
自分が「コンディションよく働ける時間管理」を理解し、ベストな状態をベースに「自らの時間管理」を見直すことで、パフォーマンスを上げられます。自分の体と心の状態をよくし、自分のパフォーマンスが高まる時間に集中することで、結果を出せるようになります。
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