Not To Do List: 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリスト(ロルフ・ドベリ)の書評

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Not To Do List: 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリスト
ロルフ・ドベリ
サンマーク出版

30秒でわかる本書の要点

結論:成功法則を追い求めるよりも、ロルフ・ドベリの「52のやってはいけないこと(落とし穴)」を確実に避けるほうが、はるかに効率的かつ確実に質の高い人生にたどり着ける。
原因:成功は運や偶然に左右され再現性が低いが、失敗には共通のパターン(普遍性)があるため。また、人は放っておくと「被害者意識」や「非合理な習慣」という流砂に飲み込まれやすい性質を持っている。
対策: 逆転の発想を持つ:チャーリー・マンガーのように「どうすれば失敗するか?」を先に考え、その逆を行く。 

本書の3行要約

成功の法則をなぞるよりも、すでに判明している「人生の落とし穴」を特定して確実に避けることこそが、最も効率的に質の高い人生へ辿り着くための最短ルートです。本書が提示する52の「やってはいけないこと」をまとめたリストは、思考のバイアスや無益な習慣から自分を解放し、非合理な判断ミスを劇的に減らすための「失敗の地図」となります。

おすすめの人

・良かれと思ってToDoリストを詰め込み、逆に疲弊している人
・同じような失敗を繰り返してしまう自分を変えたい人
・効率的に人生の質(QOL)を高めたいビジネスパーソン
・「運まかせの成功」よりも「手堅い前進」を好む現実主義的な人

読者が得られるメリット

・意思決定の精度向上:非合理な判断ミスを減らし、賢明な選択ができるようになる。
・時間とエネルギーの節約:無駄な習慣や人間関係のトラブルを未然に防げる。
・精神的な安定:被害者意識から脱却し、自分の人生をコントロールしている実感が得られる。

Not To Do Listを作れば、その失敗を避けられる!

「避けたほうがいい」行動と思考パターンのコレクション、「Not To Do List」──やってはいけないことリストを紹介する。別の言い方をすれば、「バカの百科事典」のようなものだ。「やってはいけないこと」が何かをあらかじめわかっていれば、それをかわすことができる。(ロルフ・ドベリ)

投資の神様ウォーレン・バフェットの相棒として知られるチャーリー・マンガーは、「逆さまに考える」ことで成功しました。新たな法則を探すより、既知の「落とし穴」を避ける方が遥かに効率的です。

Not To Do List: 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリストは、世界的ベストセラーThink clearly の著者ロルフ・ドベリが、人生を停滞させる52の行動・思考パターンをまとめた一冊です。(ロルフ・ドベリの関連記事

ドベリは「成功から学ぶことには限界がある」と説きます。成功は運に左右されますが、失敗の教訓には普遍性があるからです。一方で、失敗には一定の共通点があり、そこから導き出される教訓には普遍性があります。実際に起きた失敗事例を分析することで、同じ落とし穴にハマることを避けられるのです。「失敗の墓場」こそが、リアルな学びの場だと著者は指摘します。

この考え方には私自身も強く共感しており、大学の講義では毎回、現役の経営者をゲストに迎え、あえて「失敗談」を学生たちに語ってもらう時間を設けています。華やかな成功体験よりも、リアルな挫折から学ぶ方が、はるかに現実的で実践的だからです。失敗に正面から向き合う姿勢こそが、未来を切り拓く力になると信じています。

「一日を無計画に過ごすこと」は、ドベリが警告する“やってはいけないこと”の代表例です。人はToDoリストで自分を縛りすぎると、創造性が死んでしまうこともあります。

しかし、まったく無計画に過ごしてしまえば、時間という資産を浪費してしまうのも事実です。大事なのは、自由と秩序のバランスです。

以前は怠惰でアルコールに依存していた私も断酒後は、朝の2時間を自分のために使うようになりました。日記を書く、このブログを書く、1日のイメージトレーニングをする、重要なタスクを書き出し、それから取りかかるなど、朝時間の習慣を変えることで、生産性が高まりました、

もちろん、計画通りにいかない日もあります。予定を詰め込みすぎたり、自分の能力を過信してしまうこともあります。でも、もしやり残したタスクがあっても、曖昧に先延ばしにせず、必ず実行する日を決める。最も効果的なのは、翌朝いちばんに片づけることが重要です。

袋小路にはまらない方法はただひとつ、あなた自身が「学習マシン」になること。

そして、時代の変化に振り回されないためにも、「学習マシン」として生きることが求められます。かつて莫大な広告収入を誇った新聞社が、グーグルのような無名のスタートアップにシェアを奪われるとは、誰が予想したでしょうか? 

チャーリー・マンガーは、カリフォルニア大学の卒業式でこう語っています。「みなさんは生涯にわたり、学習する運命にあります。すでに知っていることだけでは、人生を成功に導けない。卒業後に何を学ぶかがすべてです」と。

変化の激しい時代には、知識もスキルも、3年で陳腐化します。だからこそ、私は毎日本を読み、この書評ブログを更新しています。自分の知識を疑い、自分の業界が時代遅れになったら、潔く離れることです。その判断力が、あなたの人生の舵を切ると著者は指摘します。

明らかに無益なことをやめ、自分の習慣を改善しよう!

自分を麻痺させるために飲んでいると気づいたら、すぐにやめること。セルフメディケーションはしてはならない。

40歳を超えたら、強みを磨くより、弱みの克服に取り組むべきタイミングになります。この段階で性格を変えるには時間がかかりますが、それでも行動を変えることは可能です。

まずは「明らかに無益なこと」をやめる。暴飲しない、喫煙しない、愚痴をこぼさない、大きな約束をしない、散らかさない、無駄話をしない。これだけでも、人生は確実に整っていくとドベリは述べています。

私も44歳の時に断酒し、夜型から朝型に生活をシフトすることで、生産性が高まったので、このアドバイスには共感を覚えました。

また、著者は「自己憐憫」が人の成長を阻害すると述べています。失敗しても、人間関係に悩んでも、自分を“被害者”として定義してしまった瞬間に、行動力は失われます。なぜなら、被害者意識は責任を外に押しつける思考だからです。「仕方ない」「あいつが悪い」──この言葉が出た時点で、あなたの人生の舵は他人に握られてしまっています。

客観的に見れば、わたしたちは確かに、不完全な遺伝子、不公平な社会、理不尽なルールに囲まれて生きています。しかし、そこに留まっていても、何も変わりません。被害者意識は流砂のようなもので、一度ハマると抜け出すのは容易ではないのです。 だからこそ、こう唱えてください。「自分が被害者だと感じることは、人生を壊す最短ルートである」と。そして、そこから抜け出す行動をとること。それこそが、豊かな人生への第一歩です。

成功の法則を探し続けるのではなく、避けるべき落とし穴を知り、それを一つひとつ避けていく──それが、人生を豊かにする力強い成功哲学なのです。

人生を陰気で堅苦しいものにしてしまえば、可能性の芽を自ら潰してしまうことになるのです。 また、「恨みを抱き続けること」は、人生を破壊する最短ルートです。どれだけ正当な理由があったとしても、怒りや復讐心に縛られていては前に進めません。

ドベリは、「許すことは難しくても、忘れることはできる」と語ります。ネルソン・マンデラのように、過去を乗り越えることでしか開かれない未来があるのです。

「遊び心」はたくさんのメリットをもたらす。

そして、もうひとつの重要なポイントが「遊び心をなくすこと」の危険性です。創造力やストレス軽減、周囲からの好感度に大きく貢献するのが、まさにこの“遊び心”。リチャード・ファインマンやレオナルド・ダ・ヴィンチといった偉人たちは、ユーモアと好奇心を原動力に活躍しました

音楽を聴く、散歩をする、ドライブをするなど自分のための「ドーパミンリスト」を作ること。単調な日々に活気を与える、すき間時間を利用する行動リストだ。

本書は、科学的根拠に基づき、私たちがついやってしまう非合理な行動を明らかにし、そこから抜け出す方法を教えてくれます。たとえば、暴飲や喫煙、自己憐憫、愚痴、先延ばし、大風呂敷を広げること、部屋の散らかし、無駄話──これらをやめるだけでも、人生は劇的に変わり始めます。

失敗から学ぶことは、成功から得られる知恵の10倍に値します。そして何より、自分を「被害者」だと考えることこそが、人生を停滞させる最大の障害です。私たちは確かに、不公平な環境や不完全な情報のなかで生きています。

しかし、それを嘆いていても何も変わりません。被害者意識という流砂にはまり込まないためにも、自らの行動に責任を持ち、前を向いて進み続ける。その姿勢こそが、豊かな人生への最短ルートなのです。

他人の過ちから学び、自分自身の失敗を直視し、その本質を深く掘り下げること。うまくいかなかった人生や崩れた人間関係、頓挫したプロジェクトや消えていった企業──そうした“墓場”をあえて訪ね歩き、そこから何を避けるべきかを見極める。これこそが、ドベリが提唱する「逆転の思考法」です。

成功の裏側には、たくさんの見落とされた失敗があります。だからこそ、華やかな表舞台ではなく、その裏にある「失敗の地図」を読み解き、自分の行動に活かしていくことが、より豊かで本質的な人生への近道なのです。避けるべきことを知り、確実にそれを避ける。それだけで、人生は確実に変わっていきます。

本記事は書評ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大が執筆しました。

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