「考えてもわからない」と言う人がいる。「さんざん考えてみたけど、やっぱりわからない」とまで言う。それは考えてないことへの言いわけだ。わたしたちは、ちょっと面倒な計算をするときは何を使うだろうか。紙とペン、もしくは、電卓を使う。頭だけで正確に計算することなんてできない。考えることもこれとほぼ同じだ。道具を使わなければ、順序立てて考えていくことなんてできない。では、わたしたちが考えるときに使う道具とは何だろうか。言葉である。人間は言葉を使ったときにだけ、ちゃんと考えることができるのだ。(白取春彦)
哲学者の白取春彦氏は、考えてもわからないという人は
言い訳をしているだけにすぎないと喝破しています。
頭がよくなる思考術を再読しているのですが
本書を読むと「考える秘訣」を整理できます。
人は言葉を使わない限り、考えることはできません。
私たちは言葉という道具を使うことで、初めて思考できるようになるのです。
言葉を使う時だけ、人間は本当の意味で「考える」ことができる。
紙に文字を書いて考えることで、不思議なことが起こり始めます。
昨日までわからないと思っていたことがわかりはじめ
結論を導き出せるようになるのです。
書くことで、過去の記憶や体験がつながることで
どんどん答えが引き寄せられてきます。
書くことで、矛盾が見つかったり、知識が不足していることが明確になります。
不明点を調べることで、過去の知識の偏りが見つかります。
また、好き嫌いで判断している自分に気づき、考えを修正できたりもします。
人間はその時に関心があるものしか見えていません。
自分は今現在の範囲でしか物事を見ていないということをいつも意識しましょう。
読書は視点を多様化するための最も簡単な方法です。
私たちは著者たちの様々な考えを知ることができます。
視点を変えることで、多くのことに気づけます。
ただ読むだけでなく、書くこと、著者の言葉を自分ゴト化することで
新たな思考法をモデリングできます。
私は日々、書評ブログを書くことで、著者の良いところを盗むようにしていますが
その記事に関しても、読者の方からいろいろなフィードバックをもらっています。
また、読書会で本のレビューをすると、いろいろな考え方を吸収できます。
自分の考え方がいかに単調なのかを思い知らされます。
その度に、自分の視野の狭さに唖然とし、もっと学ばねばと思えるのです。
知恵は知識と知識の組み合わせだと言います。
自分の思考を人に伝えることは、自分の知恵と体験を披露しているようなものです。
アイデアを生み出すのも、これらの組み合わせでしかありません。
結局は、知識と体験を最大化することで、面白い思考が生み出せるのです。
知識を広くしたり、深く掘り下げるために、やはり読書は必要なのです。
このように考えると日々の読書とブログでのアウトプットの価値がわかります。
面白い本、自分を成長させる本を見つけて、書き続けたいと思います。
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