強者とは、自分の感情をコントロールし、敵を味方に変える人のことだ。(昔の格言)
敵を味方に変える技術(ボブ・バーグ著)の書評ブログを続けます。
ボブ・バーグは感情をコントロールすることで
良い人脈が築け、その結果、成功が手に入ると本書で力説しています。
かんしゃくを起こさずに、利他の心で仲間に接することで
多くの人たちを味方にできるのです。
人は自分一人では、なにも実現できません。
もしあなたがチームの誰よりも有能なら、弱いチームしかつくれない。(ダン・ロックウェル)
一人の力には限界があるのですから、他者の協力がなければ
ビジネスで成果を上げられるわけがないのです。
自分にはない強みを持った人は、すべて自分のパートナーになりうるのです。
そして、その際、自分より優秀な人を集めることが、組織づくりのポイントになるのです。
成功を収めるためのパートナーには多種多様な人々がいる。家族、友人、上司、同僚、部下、雇い主、従業員、営業部員、販売員、見込み客、顧客、チームメートがそうだ。人々は扱いづらく、ときには敵対的な態度をとることもある。だが、そんなときこそ、双方の利益になる解決策を見いださなければならない。また、やっかいな人を敵に回さないように配慮することも重要だ。(ボブ・バーグ)
自分だけでなく、チームがWin-Winになるように
良い人間関係をデザインしなければ、成功は望めません。
リーダーはチームを上手にまとめるために、彼らの力を引き出す必要があります。
チームのメンバーの強みを見つけ、それらを組み合わすことで、結果を残せるようになるのです。
敵を味方に変える技術 [ ボブ・バーグ ] |
真のリーダーは自分よりも有能な人たちを受け入れるだけでなく、そういう人だけを探し求める。彼らは特定の分野で自分より有能な人たちを集めてチームをつくる。一方、地位にしがみつくタイプのリーダーは、自分の地位から自尊心を得る傾向がある。その結果、自分の地位を脅かす人間が現れたと感じると、意識的かどうかは別として、その地位を守ろうとする。しかし、こういう姿勢は保身であり、人を動かす力を損なうおそれがある。
強いチームのリーダーは自分より能力の高い人たちを集めます。
オーケストラの指揮者や野球の監督は
スキルの高いプレーヤーを集め、彼らの力を最大限に引き出します。
真のリーダーはチームのメンバーを称賛し、組織に価値を提供してくれた功績を認める。さらに、その人たちに花を持たせる方法を積極的に探し求める。私が見たところ、組織の文化はいつもトップではじまり、それが全体に広がっていく。だからもし経営陣が保身に走り、自己防衛に専念するなら、そういう雰囲気が組織全体に蔓延する。その逆も真実である。高い人格と能力を併せ持ち、さらに自信にあふれているリーダーだけが、なんらかの点で自分よりすぐれたメンバーを求める。その結果、そういうリーダーはたいへん強いチームをつくり上げることができる。
強いチームのリーダーは、メンバーを褒め、戦いやすい環境を上手につくります。
メンバーの長所を探し、彼らのモチベーションを高めることが、リーダーの仕事なのです。
私はこの話を読んで、漢の初代皇帝である劉邦を思い出しました。
劉邦は武人としての才能はありあせんでしたが、人心を掴む力はありました。
軍事は韓信、戦略は張良、補給は蕭何の力を借り、いくつもの危機を乗り切ったのです。
人間的な魅力で、優秀な人材を引き寄せた劉邦が、天才項羽との戦いに最終的には勝利します。
敗れた項羽が自分の武力を過信し、部下からのアドバイスを無視したのとは逆に
部下の力をまとめることで、劉邦は天下を統一したのです。
劉邦のように自分よりすぐれたメンバーを集めることで、強いチームが作れます。
勝てる組織をつくりたいリーダーは項羽ではなく、劉邦を目指すべきなのです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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photo credit: aViaTioNuT What it takes to be a leader! via photopin (license)
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