アンダース・ハンセンの一流の頭脳の書評

両手でこぶしをつくり、向かい合わせにしてみよう 。それが、あなたの脳の大きさだ。(アンダース・ハンセン)


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ウォーキングが脳に良い影響を及ぼしてくれる?

アンダース・ハンセン一流の頭脳を読むと運動の重要性を理解できます。著者はスウェーデンのノーベル賞決定機関「カロリンスカ研究所」のリサーチャーで多くのエビデンスをもとに運動の効果をわかりやすく教えてくれます。何かをするたびに私たちの脳は変化しています。脳内では絶えず新しい細胞が生まれ、互いにつながったり、離れたりしているのです。私たちが何か行動を起こすたびに、何かを考えるたびに、脳は少しづつ変わっています。脳は固まらない粘土のようなもので、体を動かすことでこの粘土をベストな状態に保てます。私たちは運動をすると気分が爽快になるだけでなく、集中力や記憶力、創造性、ストレスに対する抵抗力を高めているのです。運動を重ねることで、情報をすばやく処理できるようにつまり思考の速度を高めることができます。運動によって脳が活性化し、記憶のなかから必要な知識を効率的に引き出せるようになるのです。

60歳の被験者たちを2つのグループに分け、脳とウォーキングのに関する調査を行いました。一つのグループは週に数回の頻度でウォーキングを1年間続ける、もう一つのグループは、同じ頻度で心拍数が増えない程度の軽い運動を続けました。実験に先立ち、ウォーキングのグループと軽い運動のグループはどちらもMRIによる脳の検査を受け、1年後にもう一度チエックを受け、両者を比較したのです。脳の働き方を調べるため、被験者は各種の心理テストを受けながらMRIによって脳の観察を受けました。そのMRIの画像によって、脳の領域が個別に活動することや、側頭葉が後頭葉や前頭葉と複雑に連携しながら(要は脳内でいろいろ連携しながら)活動していることが明らかになりました。この60歳の被験者のデータに加え、若い被験者の実験データでもやはり同様の結果が得られました。身体をよく動かした被験者の脳は、明らかに若返っていたのです。1年間加齢がまったく進んでおらず、生物学的にも強化されていたのです。前頭葉と側頭葉が強く連携し、脳が活性化していたのです。

また、この調査から定期的なウォーキングが、実生活にもプラスの効果を脳にもたらすことがわかりました。心理テストの結果、「実行制御」と呼ばれる認知機能(自発的に行動する、計画を立てる、注意力を制御するといった重要な機能)が、ウォーキングのグループにおいて向上していました。要するに、身体を活発に動かした人の脳は機能が向上し、加齢による悪影響が抑制され、むしろ脳が若返ることが判明しました。ウォーキングが私たちの脳と身体に良い影響を及ぼしているのです。

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脳はパソコンではない!奇跡のつがなりである

よく「脳はパソコン」といわれるがとんでもない。あなたの頭のなかにあるものは、あらかじめ発達するよう遺伝的にプログラムされた、最先端の技術を搭載したコンピュータではない。それとは比べものにならないほど複雑にできているのだ。そこには、およそ1000億の細胞がひしめいている。そして、それぞれの細胞が、ほかの何万個もの細胞とつながっている。そうなると、つながりの総数は少なくとも100兆はあることになる。

脳のつながり総数は銀河系や、ほかの星雲の星の1000倍以上なのです。両手のこぶしの中に宇宙があるのです。脳は、まさに内なる宇宙にほかならないのです。
私たちの脳の中では、絶えず古い細胞が死に、新しい細胞が生まれています。細胞と細胞がつながり、その回路が使われなくなるとつながりも消滅してしまうのです。日々の運動や思考によってつながりの強さが変わるのです。子どものころや、何か新しいことを学んだときだけでなく、変化は一生を通して続きます。あらゆる感覚、あらゆる思考、何かを経験するたびにその痕跡が刻まれて、私たちは日々変化しているのです。それは若い時だけでなく、シルバー世代まで続くのです。

私はストレスを感じたり、行き詰まりを感じるとウォーキングをするようにしています。1日に15000歩を目標に日々街中を歩いています。歩くことで気分がスッキリするだけでなく、頭の中が整理され、新たしアイデアが浮かんできます。本書の様々な調査結果を読んで、私はますます歩きたくなりました!

まとめ

定期的な運動によって、自分の脳にブレイン・シフトを起こせます。スウェーデンのノーベル賞決定機関「カロリンスカ研究所」のリサーチャーが脳と運動の関係を様々なエビデンスをもとに明らかにしています。運動を習慣化し、脳をアップグレードすることで、潜在能力を100%引き出せ、あらゆる能力が最大化できるのです。脳を活性化し、老化を防いだり、集中力を高めるために身体を積極的に動かしましょう。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。

      

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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