日本人がみんな呼吸の大切さを知っているのは、「道の文化」が背景にあるからだと思います。「道の文化」とは茶道や剣道などのことです。「道の文化」では呼吸が大切にされます。ですから、私たちは誰に教えられるでもなく「呼吸は大切である」ことを知っているのです。(池田博美)
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呼吸を習慣にすることで健康を維持できる!
池田博美氏は日常の怒りをいつまでも引きずってしまう人のための本の中で、日本人が呼吸を重要だと考える理由は、「道の文化」の影響が大きいと述べています。先日、茶道で有名な京都の大徳寺の前田昌道老師のお話を伺いましたが、人は呼吸を意識することで、心身の健康を維持できるようになるそうです。私たちは鼻呼吸によって、姿勢を改善することで、心と体をスッキリできます。
腰という字は「肉月」に「要」と書くじゃろ。呼吸をすることで腰が定まり、健康を維持できる。(前田昌道)
呼吸と腰は繋がっています。朝一に深呼吸を習慣にすることで、1日を気持ちよくスタートできるようになると前田老師は言います。2年前から私は月一で茶道を続けていますが、茶室で呼吸を整えることで、怒りをコントロールできるようになりました。茶室で呼吸を意識することで、私は自分との対話の時間を持て、怒りを鎮める方法を学べました。最近では、前田老師のアドバイスに従い、朝の深呼吸を習慣に取り入れることで、以前よりアクティブに動けるようになりました。
著者の池田博美氏の書籍に話を戻します。池田氏は「怒りとは背中の筋肉の緊張である」と述べています。心と身体は一つであることを再認識し、呼吸に意識を向けるようにしましょう。「気づきの呼吸」を行うことで、人は豊かに生きられるようになるのです。
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骨盤呼吸で心身の健康を維持しよう!
怒りを抑えると、背中の筋肉が緊張します。気持ちも強張ってきます。身体と心が緊張し縮むにつれ、体感や感情を感じ取る力も鈍ります。すると、微妙な気持ちやちょっとした身体の変化を感じ取れなくなります。感じ取れないからといって、変化しないわけではありません。ちょっとした感情の浮き沈みに気づかないまま、怒りは筋肉の緊張として身体に蓄積されていくことになります。ゆっくりと人目につくことなく、知らないうちに進行していく変化です。少しずつ強張っていく心の変化にはなかなか気づくことができません。それはまるで茄でガエルのよう。そして、肩こりや腰痛に悩まされるようになります。身体ごと怒りを引きずることになります。
怒りを抑えると背中の筋肉が緊張します。背中が緊張することで、脳への血流が悪くなり、脳への酸素の供給が滞ります。怒りを抑圧すると少しづつ脳に負担を与え、最終的には脳疾患や認知症の遠因になります。怒りを放っておくことで、身体だけでなく、脳にも悪影響を及ぼしているのです。それを防ぐために呼吸を活用すべきだと著者は言います。その際、ただ深呼吸を行うのではなく、骨盤を動かす骨盤呼吸がより効果があるそうです。
頭が重い、肩が張る、腰がだるいなどを感じることが多いなら、怒りを溜めすぎているのかもしれません。そんな時は、仙骨を起点に上半身全体をゆったりと動かす骨盤呼吸を行いましょう。横隔膜の上下の動きに合わせて、身体の内部から、ひと呼吸、ひと呼吸、優しく丁寧に、呼吸を繰り返すことで、緊張した筋肉をほぐせます。脳への血流が促され、脳が活性化することで、解決策が次々と浮かぶようになります。
呼吸によって、副交感神経が優位になるので、焦りがなくなり、落ち着いて行動できるようになります。骨盤呼吸を習慣化することで、気持ちを穏やかにでき、未来のトラブルも回避できます。骨盤呼吸によって、私たちは心身の健康を維持できるだけでなく、豊かに生きられるようになります。
まとめ
背中に違和感を感じたら、怒りを溜め込みすぎているのかもしれません。そんな時には骨盤呼吸を取り入れ、怒りをコントロールしましょう。怒りを感じていなくても骨盤呼吸を習慣化することで、気持ちを穏やかにでき、起きるはずだったトラブルも回避できます。
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