私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからである。(アナトール・フランス)
人生で会える人の数は、限られています。
その中でも人生に影響を与えてくれる人との出会いは
ほんのわずかで、数えるほどしかないはずです。
当然、同時代に同じ場所で生きた人との出会いが中心になります。
未知の世界を旅しようとしない人には、人生は、ごくわずかな景色しか見せてくれないんだよ。(シドニー・ポワチエ)
旅をすること、移動することはいろいろな体験ができますし
多様な価値観を体験でき、自分を成長させてくれます。
積極的に旅することで、多くの人に出会え
その体験から、人生を変えるキッカケをもらえるのです。
しかし、頻繁に旅行をするのは、なかなか難しいですね。
最近ではソーシャルメディアが出会いの可能性を広げてくれますが
表面的なつきあいだけでは、人生を教えてもらえません。
ソーシャルメディアで人生を知る機会があるとすれば
素敵な名言や素晴らしい体験をタイムラインで読めた時ですが
玉石混淆の投稿から、学ぶのは効率が悪すぎます。
人生を知るために、最も効果があるのは、読書だというのが私の結論です。
良質な本を読むことを習慣化することで、自分との対話ができるようになります。
読み、思考し、自己と対話することで、自分の可能性に気付けるのです。
読書で生涯を過ごし、さまざまな本から知恵をくみとった人は、旅行案内書をいく冊も読んで、ある土地に精通した人のようなものである。(ショーペンハウアー)
ショーペンハウアーのこの言葉こそ、読書の価値を言い表している言葉はありません。
読書で生涯を過ごすというのが、私の夢なのですが
子供の時からの読書体験が私の人生をより豊かにしてくれました。
自分の人生を豊かにする最善の方法が
様々な本を読んで、知恵をくみとることなのです。
司馬遼太郎の「新史 太閤記」を小学生の時に文庫で読んで以来
本の魅力に取り憑かれ、様々な本を読んできました。
中国の歴史に目覚めたのは、社会人になってからだったのですが
三国志や十八史略を読むことで、人間の奥深い世界を知ることができました。
三国志にはあらゆるタイプの人が登場すると言われていますが
ここから私は、人とは何かを学んだような気がします。
また、30代の時の宮城谷昌光氏との出会いで、私は人生を考えるようになりました。
彼の一連の作品を読むことで、私の世界観は広がりました。
人への貢献を考えるようになったのです。
特に、孟嘗君の中の風洪(天才商人白圭)の生き方、思考法は
私の人生に大きな影響を与えてくれました。
「学問とは、おのれでやるものだ。」という風洪の言葉を読むことで
私は自分との対話を始めました。
大人になれば、教師や親から卒業するタイミングがきます。
自分一人で学ぶ時には、良質な書籍やメンターが重要になります。
本を読んで、読んで、読みまくり、自分との対話を重ねることで見えてくることがあります。
書籍の中の主人公の言葉や行動が自分への質問になるのです。
自分を成長させる言葉を見つけたら、それを実践する方法を考えましょう。
読書を繰り返すことで、自分への良い質問を習慣化すれば
自分の行動を変えることができます。
良き書物を読むことは、過去の最も優れた人達と会話をかわすようなものである。(デカルト)
過去の偉大な人たちの思考や行動を学べることが、読書の最大の魅力です。
今日のような雨の土曜日には、普段はなかなか読めない古典をじっくり読みたいと思います。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
photo credit: Fantasma Lusitano via photopin (license)
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