大震災の後で人生について語るということ

大震災の後で人生について語るということ」を一気に読みました。
著者の橘玲氏とは海外投資家シリーズからの付き合いで
新しい本が出ると読ませていただいています。
そして、今回のテーマは3.11以降の新しい人生設計。
橘氏の指摘はいつもながら合理的で納得でき
私にとっては今後の人生を考える際の参考書になっています。

特に冒頭の自殺者に関する説明を読んでいて
この15年近い日本の環境変化に思いを馳せ
今さながら自分の頭でしっかり考えて
生きていく重要性を改めて感じました

日本人の自殺者は毎年3億人。
1997年以降の山一ショックの金融危機以降
その数字が当たり前になっています。
そして、私ソーシャルおじさんと同じ世代の方々が犠牲になています。
1998年以降は45歳から54歳
55歳から64歳の男性世代の自殺者が倍増しています。
金融危機以降の会社の倒産、不動産価格の崩壊などがおこり
今までの常識を信じて家を買った方々が
自殺という手段を選び
毎年亡くなっている悲しい現実があります。

ソーシャルおじさん世代にとって
不動産を購入するのは男として当たり前でした。
色々な理由があるのですが
優良な賃貸物件がなかったり
日本の中での値下がりをしないという不動産神話を信じたり
「借りるなら買った方が得」という
政府、不動産会社、メディアのPRなどを信じてローンを組んで
我々世代は家を買ったのです。
そして金融危機以降、失業された方々が住宅ローンに絶えきれず死を選んでいます。
毎年、今回の東日本大震災で亡くなったり行方不明になっている方と
同数の方が死を選ぶ自殺大国日本。

そして3.11以降日本人のなかには
自然災害や放射能汚染に対する不安が渦巻いています。

橘氏によると、今までの日本には
4つの人生設計の神話があったのですが
すべてそれが崩壊していると解きます。
■不動産神話
■会社神話
■円神話
■国家神話
この神話を信じて人生設計をしてきた日本人は
リスク回避をして生きてきたのに
人的資本と金融資本のポートフォリオで見れば
結果として会社と不動産と円資産に偏った投資になっています。
リスクを最大化した人生設計をしてしまっているのです。
大震災で避難している方々の現実が
日本という国家に住んでいれば
明日は我が身にるかもしれません。
3・11の大震災により
「ほとんどのひとが経済的な選択肢などもっていない」という
橘氏の指摘は
誰も否定できないでしょう。
そして、日本の政治が信じられない中で
国家のリスクと個人のリスクを切り分けて
人生設計をする必要があるという橘氏の考えには共感します。

国債と円がいつ安くなるかはわかりませんが
確実にバブルがはじけることだけは確かですから。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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