神戸大学の西村教授らは、「しつけ」という違った角度から研究を行いました。4つの基本的なモラル(ウソをついてはいけない、他人に親切にする、ルールを守る、勉強をする)をしつけの一環として親から教わった人は、それらをまったく教わらなかった人と比較すると、年収が86万円高いということを明らかにしています。(中室牧子)
中室牧子氏の「学力」の経済学の中に
子供の時にしつけ教育をしっかり受けた人は
受けなかった人よりも年収が高いという話が書かれていました。
なぜ、しつけを受けた人の方が、年収が高いのでしょうか?
一歩学校の外に出れば、わかることですが
生きていく上では、社会性(人間関係)がとても重要になります。
学力よりも、一般的な能力の方がはるかに
スキルとしては価値があるかもしれません。
学力にプラスして、忍耐力や社会性などの非認知能力を養うことが
今の子供にとっては、とても重要なことなのです。
学力偏重の日本の教育の問題がここにありあす。
最近、道徳教育など日本のしつけが、見直されているのも
この視点で考えれば、価値のあることなのです。
教育の右傾化と批判されるかもしれませんが
しつけは、人間社会で生きていく上での基本スキルであることが
大学の研究結果からもわかってきたのです。
山形大学の窪田准教授のしつけの研究が参考になります。
(山形大学の窪田准教授は)しつけが子どもの勤勉性に因果効果を持つことを明らかにしました。すなわち、親が幼少期のしつけをきちんと行い、基本的なモラルを身につけさせるということは、勤勉性という非認知能力を培うための重要なプロセスなのです。そして、このしつけによって育まれた勤勉性が、平均的な年収の差につながったのだと考えられます。
基本的なモラルを養うことが、年収を高めるというのは当たり前に思えますが
勤勉性とは、実は、先延ばしをしないことを身につけることなのです。
このブログを書き始めて、私もコツコツの凄さを認識しましたが
子供のうちに「今ここ」に集中することは、教育的にもとても価値のあることなのです。
実際、明日からやろうは、自制心ではNGなことがわかってきました。
勤勉性が、子供の未来を明るくするのでれば
親は積極的にそういった教育をすべきなのかもしれません。
明日からやろうという考えが染み付くと、大人になっても苦労します。
先延ばしが癖になうと、禁煙もダイエットも成功しないと
大阪大学の池田教授が指摘しています。
行動経済学を専門とする大阪大学の池田教授の研究も、とても興味深いものです。この研究では、子どものころに夏休みの宿題を休みの終わりのほうにやった人ほど、喫煙、ギャンブル、飲酒の習慣があり、借金もあって、太っている確率が高いことを明らかにしています。
この池田教授の研究結果を読んで
夏休みの宿題を子供に計画的にやらせたくなりました。
自分の子供を大人になって苦労させないためには、日頃の習慣が重要なのです
自制心を鍛えないと、私たち大人も変われないのです。
では、どうすれば自制心は、鍛えられるのでしょうか?
中牧氏は、非認知能力がキーになるというのです。
通常の学習にプラスして、非認知能力への投資が重要であることがわかってきました。
人生の長い間に価値を持つ、非認知能力を高める方法が
日本の学校や社会にはあるのです。
それは部活動や課外活動だと、中牧氏は指摘しています。
■ウソをついてはいけない
■他人に親切にする
■ルールを守る
■勉強をする
4つの基本的なモラルは、確かに部活や課外活動でも養えそうです。
最近では、非認知能力を鍛える手段として、部活動や課外活動にも注目が集まっています。他にも、高校生が高齢者にコンピュータの使い方を教えるという社会奉仕活動のよう*に、教室で学んだことを地域社会で問題解決のために生かすような教育や、アウトドア活動なども有効であるといわれています。 目の前の定期試験で数点を上げるために、部活や生徒会、社会貢献活動をやめさ鷺することには慎重であるべきかもしれません。学力をわずかに上げるために、長い目で見て子どもたちを助けてくれるであろう「非認知能力」を培う貴重な機会を奪うことになりかねないからです。
この非認知能力を意識しながら、子育てそしようと決めました。
※自制心は、瞑想や運動でも鍛えられます。
こちらのブログを参考にしてください!)
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
photo credit: DonorsChoose.org School via photopin (license)
コメント