自分という人間にマーケットからの需要を生み出す方法。出口治明氏の『働く君に伝えたい「お金」の教養: 人生を変える5つの特別講義』の書評

日本は2030年までに800万人の労働力が不足すると見込まれています。どの経済学者も、この分析は同じ。800万人という規模は、北欧の一国の人口より多い数字です。それだけ労働力が不足するということは、元気で働く意欲さえあれば、飢え死には絶対にしないということです。(出口治明)

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同じ景色を見ていても、視点を変えることで全く違う世界を見ることができます。
出口治明氏は、日本の人口減少社会の暗い面ばかりを見るのではなく
明るい面を見ることで、不安が
消せると教えてくれています。
労働力が不足しても、失業率が改善するなど良い面を見られれば
ポジティブに生きられるようになります。
高齢者になっても元気であれば、食べていけると考えることで、気分は楽になります。

リーマンショック以降、経済に対する見通しは暗いものが多いですが
ものの見方を変えれば、良いアイデアが必ず見つかるはずです。
いたずらにお金に対して不安を感じるのではなく
目の前の世界をポジティブにとらえることで、幸せを感じられるようになるのです。
思考を変えることで、生き方も変えられます。

働く君に伝えたい「お金」の教養: 人生を変える5つの特別講義には
お金の不安を消し去るためのヒントがたくさん紹介されています。
生きる上でお金はとても大事なのですが、お金に支配される人生は悲しすぎます。
稼いだお金をどう使うを考える時に
その一部を自分に投資するという出口氏の考え方には共感します。
若い時からこの意識を持って、学ぶことを習慣化すると
40代、50代になった時にワクワクな人生を送れるようになると思います。

ところで、自分に投資するタイミングは、いつが良いのでしょうか?
出口氏は以下のように書いています。

スキルは、新しい環境に積極的に身を置いて、大変だ、大変だ、と言いながら身につけることのほうがむしろ多いのです。

お金を稼ぐためは、何かしらの高い能力が求められます。
スキルアップのためには、新しい環境に身を置いた時が良いのです。
変わらなければいけないと考えた時こそ、自分に投資するチャンスです。
スキルを上げることで、「自由」という人生の選択肢が手に入ります。
学ぶことに年齢制限はありませんから
変わりたいと思ったら、今すぐ自分のために投資を始めましょう!

稼ぐためには、「自分はこれができる」という得意技を見つけることです。
自分の強みを見つけて、それを徹底的に伸ばせば良いのです。
貯蓄も大事ですが、この強みを伸ばしておけば
稼ぐ力を養えるわけですから、できるだけ早いタイミングで自分に投資すべきです。

自分という人間にマーケットからの需要が生まれ、稼げる一歩を踏み出せるはずです。

本書は若い人に向けて書かれた本ですが、ミドル世代が人生を見つめ直すためにも有効です。
40代、50代になっても自由に生きられるように
自分に投資することを忘れないようにしたいものです。
わかりやすい文章なので、短時間で読めますが
自分の人生をどう生きるか?を考える契機になる一冊です。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!
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photo credit: KIC Dublin via photopin (license)

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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