今、私が何よりも真剣に考えているのは、この命をどう使い切るかである。人は誰でも、いつかその命が終わるときがくる。それまで、与えられた命をどのように生き切るか。つまり、どうしたらこの命が最も輝くかということだ。(福島正伸)
この本を読むと、他者のために生きたくなります。
福島正伸氏の癌を克服した記録は壮絶で、読んでいて痛々しいですが
この福島氏のリアルな体験記を通じて、私たちは自分との対話ができるようになります。
福島氏の最新刊37の病院・医師をまわり 僕はがんを治したを読むことで
私は、生きる意味を考えることができました。
多くの日本人は癌にかかり、年間37万人の方が癌で亡くなっていきます。
そして、医師たちは癌を手術、放射線、抗がん剤で解決しようとするのです。
その治療法を信じることで、助かる人もいますが
逆に命を縮める可能性があることを本書から学びました。
著者の福島氏は、日本の癌治療法の矛盾を感じ、その問題点に挑むことを決断します。
最終的に37の医師の診察を受けますが、医者のいうことが人によって異なることに驚きます。
一昨年亡くなった父が喉頭癌で、私も病院をいくつか回りましたが
医師によって治療法が違っていたことを思い出しました。
西洋医学だけでなく、食事療法も取り入れ、生きるための努力をスタートするのです。
食生活などの生活習慣もあっという間に変えてしまいます。
より幸せな未来をイメージしながら生活改善を決め、彼はメニューを玄米食にします。
いくつもの病院を巡る中で、自分にあった方法を見つけるためには
最終的に数多くの治療法を試してみなければわからないことを発見します。
大病になればなるほど、情報が命を左右するのです。
癌は正解のない病気なのです。
自分の命を輝かせるためには、他の命のために尽くすということである。そして、他の命を輝かせたとき、自分の命も輝くことができる。
そして、会社で採用した新卒の女性との面談で、治療法が見つかっていくのです。
良い話は不思議なご縁から運ばれてきます。
手術を断る場面では、「人のために行きたい」と宣言し
医師から「頭がおかしい」と言われますが
この選択によって、福島氏は最終的に癌を治してしまうのです。
価格:1,512円 |
癌という名前が良くないと言って、「クマ吉」と名前をつけ
治療を楽しむことにしたのです。
いくつもの病院で放射線治療は無理だと断られながら
癌を治せる医師が必ずいるはずだと信じ、彼は遂に指宿の病院を見つけるのです。
周りの人のサポートと不可能を可能にするという信念の力によって
陽子線治療という治療法が引き寄せられてきたのです。
死に直面し、リアルに死を意識したとき、私の生が輝き出したのだ。「死」は「生」を輝かせる。気づくことは、輝くことに他ならなかった。
本書に書かれる治療を読むと、福島氏がとてつもない痛みを受けていたことがわかります。
味覚をなくしたり、大量の出血をし、口から栄養を摂ることができない状態でした。
それでも福島氏は、感謝の気持ちを忘れずに、癌との闘いを続けます。
壮絶な痛みを我慢しながら、なんとか26回の治療を終了します。
途中で声が出なくなり、意識を失うほどで
さすがの福島氏もあきらめるところまで追い込まれます。
しかし、看護師の説得で痛む口から栄養を摂ることで、福島氏は癌を治してしまうのです。
痛みから逃げずに受け入れながら、人との絆と夢の力で痛みを耐える方法を見つけたのです。
治療に起こったすべてを楽しみ、感謝し、この瞬間を生きることで、最終的に癌を撃退します。
死を意識することで、すべてが今までとは違って見える。見えるものすべてに意味を感じるようになる。「当たり前」だったことが、すべて「ありがたい」ことに変わるのだ。
幸せになるために癌になったという福島氏の言葉が印象的でした。
壮絶な体験をすることで、人間はよりよく生きられるようになると
福島正伸氏から教えてもらえました。
私は何をするにしても、それが誰かの幸せにつながることを、今まで以上に意識するようになった。どれだけ人を幸せにできるかが、私自身の存在価値そのものだからだ。人は人とつながることで、生きる意味を見出すだけでなく、生きる意欲を高めることができる。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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