KISSはロックバンドもブランドにすることができると示したパイオニアだ。ブランド化によって収入源を拡大することができた。グッズの販売も自分たちでコントロールしていたので中間搾取にも遭わなかった。アルバムにはグッズの注文用紙を同封した。(ジーン・シモンズ)
KISSジーン・シモンズのミー・インクは、今年のベストのビジネス書かもしれません。
ロックミュージシャンが書いた本だと思えないくらい
本書には成功のノウハウが詰まっています。
いや、ジーン・シモンズの過去の成功体験が全て書かれているから、面白いのです。
ジーン・シモンズは、あらゆるものをヒントにして、自分を変えていきます。
イスラエルの貧しい少年がアメリカで成功する描写はワクワクで
久しぶりに一気読みできるほど、面白かったです。
特にKISSのブランディングやファンマーケティングは素晴らしく
ソーシャルメディア時代以前にこれだけのことを考え、実践していたのが驚きです。
私が好きな塚越氏は信者を作れれば、儲けることが可能だと
幸せになる生き方、働き方の中で紹介していますが
ジーン・シモンズは70年代にそれを実践していたのです。
私が特に大事にしているのは、事業や商売で欠かせない「儲」という漢字です。これは「にんべん」と「諸」とを組み合わせた文字ですが、別の見方も可能です。よくご覧ください。「信」と「者」とを組み合わせた漢字と見ることができます。つまり、お客様に「信者」になっていただいた結果として「儲ける」ことができる、という解釈が成り立つのです。(塚越寛)
KISSは、スタイル、音楽、ファッション、マガジンなど
あらゆるものをブランドにして、ファンを一気に囲い込んでいったのです。
彼はユダヤのわかりにく名前を捨て、シモンズというロックっぽい名前に改名します。
ジミー・ペイジという名はロックミュージシャンのようでカッコ良いが
自分のユダヤ名では、売れるわけがないと冷徹に判断し、自分の名前を捨てるのです。
ロックは白人の文化だと見抜き、ネーミングを考えるこのシーンは本当に参考になります。
また、多くの評論家はKISSを批判しますが
ジーン・シモンズはそれを成功したことのない人たちの戯言だと一蹴します。
われわれは自分たちをライセンスにしたり、グッズにしたりするのをためらわなかった。他のバンドにはないほど大胆に売った。批評家なんかクソくらえだ。われわれを非難したのは、自分で曲を書いたことも、バンドで演奏したこともなく、それどころか、何一つ成功を手にしたことのない連中だった。
40年以上の活動の中でKISSのCDとDVDの売上は1億枚を突破し
5000以上のライセンス商品を世界中で販売するなど
卓越したビジネスセンスで、ナンバー1バンドとしての実績を残します。
マーケティング戦略を自ら立案し、映画や事業など次々と成功を手に入れていきます。
ジーン・シモンズは失敗を気にしないから、成功したのです。
彼が成功し続けてこれた理由はただ一つ、失敗を恐れなかったからなのです。
いつでも、いきなり本番に飛び込みんでいって
チャレンジをするから、成功のスピードも速いのです。
直感に従い、すぐに動くことで、チャンスを単期間でものにしてしまいます。
楽譜が読めなくても作曲はできるし
契約書すら成功しようと思えば、あっという間に作れてしまうのです。
彼の行動力は、本当に小気味がよく、読んでいてワクワクできます。
最後に最も本書でよかった言葉を紹介して、今日のブログを終わります。
メモを取れ。 質問しろ。 仲間と議論しろ。 友達、家族といっしょにこの本を読め。 それについて語り合え。 実践してみよ。 いいからやってみるんだ!
KISSジーン・シモンズのミー・インクは
自分を成功させるために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
読了後、エネルギーとアイデアが満ち溢れ、行動する勇気をもらえます。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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