特に人間、年を取ると経験というものに縛られがちになるので、新しい物を生み出して行く意欲があるなら、凝り固まらないよう、多くの雑多な知識のなかに身を置く努力が必要ではないか。私はその努力の一環として、辞書や名言集を読んでいる。何にも縛られず自由に生きるにしても、努力が欠かせないのだ。(成毛眞)
読書家としても有名なHONZ代表の成毛眞氏の新刊が面白い。
世間の逆を行けという逆張り発想を基本としたキュレーション術ですが
成毛氏の発想法を短時間で理解できたという意味で、私にとってはとても価値がありました。
成毛氏のこれが「買い」だ:私のキュレーション術の中には
カメラの選び方、SNSの使い方、人の見極め方、接待術など
成毛氏の様々なキュレーション術が紹介されています。
成毛氏の物を選ぶ基準を知りながら、逆張り発想のためのヒントがもらえるお得な内容です。
特に、冒頭の新しいものを生み出すためのメソッドが勉強になりました。
多くの雑多な知識が、新たな自分を生み出すのです。
経験に縛られないように、新たな知識を取り入れるための努力を続けたいものです。
そのために専門的な辞書や名言集まで読むという姿勢には驚きました。
私も活字好きですが、ここまでの努力はしていません。
隠語大辞典や集団語辞典なるものを本書で初めて知りました。
成毛氏は辞書や辞典は「未知が詰まった最高の読み物」だと言っています。
自分が思いつきもしないものに出会うために成毛氏は
辞書や名言集まで読んでいるというのです。
逆張りの発想をするためには、このような地道な努力が必要なのです。
これが「買い」だ 私のキュレーション術 |
多読によって、人生の土台が作られ、新しい可能性が広がります。
様々なジャンルの本を読むことで、豊富な知識や体験を手に入れられます。
知らないことに(状況や出来事)遭遇しても
この知識が役立ち、柔軟に対応できるようになります。
たくさんの著者の思考法を学ぶことで、何が正しいのかを自問できます。
この作業を繰り返すことで、自分らしい発想法を生み出せるのようになるのです。
また、本書には成毛氏の人生観が詰まっていますが
氏の体験を読むことで、新たなチャレンンジをしたくなります。
特にネタを仕入れる旅をしろという先物買いの旅行術が面白く読めました。
年を取っても楽しめるイタリアやフランスなどの観光地ではなく
これから変化が予想されるキューバやアジアに行けというアドバイスを読んでいて
無性に成長途上の国に行きたくなりました。
最近はドバイやフィリピン、タイなどでビジネスを始めていますが
可能性のある国は、まだまだたくさんあるはずですから
いろいろな情報を取り入れ、リストアップを始めてみます。
自分を成長させる旅先選びでも、逆張りの発想でのぞむと
面白い未来を引き寄せられそうです。
情報の宝庫としてのTVを見直すべきだという成毛氏の指摘も刺さりました。
私もTVを見ない派になって久しいのですが
良質な情報番組まで否定する必要はありません。
TVにも本にも良いものと悪いものがあると考える余裕があれば
TVを全て否定しなくなるはずです。
本やネットを偏重するだけでなく、TVからも良質な情報を取得したいと思います。
テーマも身近で、内容もわかりやすく、自分の土台作りのための最適な一冊です。
逆張り発想を身につけ、人生を面白くしたい方にオススメです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
私の好きな本や自分の著書をピックアップしています。
ぜひ、書籍の表紙をクリックしてご一読ください。
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
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