簡単に労働市場からの退場を促されないためには、自分の価値を常に証明し続ける必要がある。しかも、それは固定されないで、状況が変わっても価値を持ち続けなければならない。どんな新しい分野に行っても、それなりの能力を発揮できる。つねに勉強して、新しい知識・情報を仕入れ、どんなに企業の都合で部署が変わっても適応でき、新しいアイディアを提供して組織に貢献する。あるいは、自分を活かせる新しい仕事を提案できる。こんなふうに、能動的に自分のコースを創造していくには、今の決まり切った仕事だけでなく、それからはみ出した技術・情報をつねに持っていることが必要になる。(吉岡友治)
吉岡友治氏の「眼力」をつける読書術の書評ブログを続けます。
今後私たちが労働市場で生き残っていくためには、柔軟性が大事になるかもしれません。
ITやAIの発展で、絶えずビジネス環境は変化することが予測されますが
自分の価値や強みを伸ばすことで、私たちはそれに適応しなければなりません。
そのためには、変化に対応するための柔軟性が必要となります。
過去の知識や体験に頼るだけでは、大きな変化には適応できません。
人とは異なる特徴や個性を持った「人材」として認められない限り
人材が流動化していく社会では、声がかからなくなります。
自分を成長させる努力を続けないと、自分や家族を守れなくなるのです。
当然、グローバル化の影響で単純労働でお金を稼げなくなります。
世界中低賃金の労働者との賃金競争にさらされることで
私たちは新たな価値を生み出さない限り、今までと同じ賃金を得られなくなるはずです。
「眼力」をつける読書術 |
オバマ大統領のアドバイザーのロバート・ライシュは
ザ・ワーク・オブ・ネーションズ―21世紀資本主義のイメージの中で
情報社会の仕事はルーチン生産サービス、対人サービス
シンボリック・アナリストの3つに大別されると書いています。
(※本書は古い本ですが、ライシュの未来予測はいくつも当たっています。)
ルーチン生産サービスは、製造業などのブルーカラーを指します。
対人サービスは、人間の笑顔を売るビジネスと定義されていますが
医療や介護、対人での販売などの仕事がこれにあたります。
最後のシンボリック・アナリストは、ソリューションビジネスで
問題発見、課題解決がこの分野の仕事になります。
開発者、技術者、プロデューサー、ジャーナリストなどが
シンボリック・アナリストの代表例です。
この数年で単純労働やホワイトカラーの仕事は
ロボットやAIに置き換えられることは間違いありません。
私たちは優秀なシンボリック・アナリスト(クリエイティブ・クラス)になる必要があります。
問題を見つけて、それを解決するストーリーやイメージを作り出すスキルが
今後ますますビジネスマンには求められそうです。
ここに問題があると高らかに宣言し、それをわかりやすいコンセプトにして
ユーザーにしかっりと伝える力が必要になっているのです。
時代を切り取り、イメージやシンボルを活用し
消費者とのインターフェイスを生み出すことで
ユーザーに刺さるコミュニケーションができたり、新たな需要を喚起できます。
消費や生産を左右したり、組織を強くできるプロフェシャナルにならなければ
あなたの給与は右肩下がりになる可能性が高いのです。
技術や社会の変化が激しい現代では、10年もたつと昔の知識・経験は使えなくなる。もう学校で習った知識・スキルなどに頼らず、すぐさま新しい知識をインプットすべきだ。好奇心を持って新しい知識を仕入れ、それを使って自分の仕事を見直し、新しい方向を見つけ、いち早くそれを「ルーチン生産サービス」や「対人サービス」部門に指示していく。あるいは、その方法を考えて説得する。つまり、こういう人々は社会を能動的に作っていく階級「クリエイティヴ・クラス」を占めることになるのだ。(吉岡友治)
このクリエイティブ・クラスになるためには、創造力が欠かせません。
世の中の変化に柔軟に対応し、自分の知識、体験、スキルを組み合わせることで
課題解決のためのアイデアが生まれてきます。
読書や新たな体験などのインプットと思考によって、自分の頭を柔らかくできます。
過去の自分に頼るのをやめ、様々な知識や体験を自分ごと化することで
自分の価値が高まり、世の中を見る目も変えられます。
他者が真似できないスキルを身につけ、自分自身に競争力をつけるためには
読書など自分への投資が欠かせないのです。
様々な視点によって課題を解決するアイデアを見つけることで
私たちは社会に貢献できるようになります。
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ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
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