「おもしろさ」は最強の武器である。(石田章洋)
元落語家でベテラン放送作家の石田章洋氏から
初対面でも話しがはずむ おもしろい伝え方の公式を献本いただきました。
「どうしたらおもしろい話ができるのか?」を考え続けた石田氏が見つけた
笑いを武器にするという考え方は強力で、相手との関係を一気に縮めることができます。
多くの人は会話が続かない、場を盛り上げられない、初対面の会話で困るなど
コミュニケーションに問題を抱えているはずです。
かつての石田氏も私たち同様にコミュニケーションで悩んでいました。
笑いの才能がないのに落語家となり、日本一の落語家を目指しますが、いきなり強敵が登場します。
弟弟子の伊集院光氏にあっという間に抜かれてしまい、落語家になることをあきらめます。
石田氏は師匠のすすめもあって、次の職業として放送作家の道を選びます。
しかし、この放送作家も石田氏にとってはいばらの道でした。
笑いのセンスがないという致命的な欠陥を抱えていたため、当初は苦労の連続でした。
競争の激しい放送業界で生き残るために、石田氏はある方法でスキルを磨きます。
徹底的にお笑い芸人のコメントの話し方を研究することで
ついに石田氏は「笑いの公式」が存在することを発見します。
この原理を理解したことで、口ベタだった石田氏の世界が変わり始めます。
言葉を使って、人を笑顔にできることに気づくことで
周りの人から確実に好かれるようになることで、放送作家として成功していきます。
送料無料/〔予約〕初対面でも話がはずむおもしろい伝え方の公式/石田章洋 |
石田氏は校長先生の話がつまらないのは、コミュニケーションが一方的だからだと指摘しています。
面白い話をするためには、自分ばかりが話してはいけません。
8割相手に話をさせて、相手を気持ちよくさせることでコミュニケーションは変わります。
まずは、聞き上手になり、ワンセンテンスで切り返すことを覚えましょう。
言いたいことは一つにしぼって、相手にとにかく話をさせるのです。
言葉は意味を凝縮したうえで、短くすれば強くなります。
石田氏はスベりたくなければ、最初からウケを狙ねといいます。
ウケを狙えば狙うほど、自分の下心が相手に伝わってしまうのです。
相手の期待値を上げなければ、そこそこの話でも相手は笑ってくれます。
ニタニタ笑わずに真面目な表情で話すなど、自分でハードル上げないことがポイントです。
その際のキーワードは自然体!
あたかも自然体で発したような一言が、相手の笑顔を引き出します。
また、ちっぽけなプライドがあなたの話をつまらなくします。
人は見栄や強がり、傲慢さなどのちっぽけなプライドを嫌います。
自慢話や言い訳を会話を持ち込むことで、印象が悪くなり、面倒な人と思われてしまうのです。
では、このちっぽけなプライドを捨てるためには、どうすればよいのでしょうか?
失敗談や自虐ネタを積極的に話すことで、かっこ悪い自分を演出できます。
自分の過去の恥ずかしい失敗話や体験談をすることで、相手に心を開けます。
少し落とした自分を語り始めることで相手との関係を確実によくできるのです。
からかわれたり、いじられても笑顔を返せるようになると
周りの空気が笑いに包まれ、あなたの周りに人が集まってきます。
石田氏は「笑いの公式」を第2章で明らかにします。
それはとてもシンプルで、次の3つの要素を意識するだけです。
空気を読む✖︎笑いの原理✖︎伝える技術
「空気を読む」とは、観察力を鍛えることです。
相手がどういう人なのか?なにが目的なのか?
話の行方はどこに向かうのか?を確かめることで、会話の戦略がかたまります。
徹底的に相手の表情や仕草を観察して、相手の感情を注視するのです。
自分に向けていた注意を相手に向け、反応を見る余裕が生まれれば、その場の空気を変えられるのです。
2番目の笑いの原理とは、「緊張を緩和」させることです。
緊張を緩和(キンカンの法則)させることで、人は本気で笑ってくれます。
面白い話をする前は、笑わずに真面目に話すことでギャップをつくれます。
最初に緊張をつくり、その後に緩和が来るのが笑いのセオリーなのです。
まずは、緊張感のある言葉から会話をはじめたり
表情を強張らせるなどの演出を考えると相手の頭を「?」にできます。
自慢からはじめて、自虐に落とすなどのテクニックを使うことも効果がありそうです。
髪の毛の後退度が激しいとのツイートに
「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである。」と返した孫正義氏も
この自虐ネタで自分の印象をアップさせたのです。
(キンカンの法則の詳細は本書の9つの実践例をお読みください。
また、ビートたけしの結婚披露宴でのスピーチも爆笑ものなので、こちらも本書でご確認ください)
最後に、「伝える技術」について説明します。
ここでのキーワードは映像化です。
人に伝えるためには、映像の力を借りればよいのです。
そのコツはとてもシンプルで、頭の中のスクリーンに
これから伝えたいと思っている情景を動画で浮かべてみればよいのです。
この映像化によって、言葉がぐっと強くなると石田氏はいいます。
その際、オノマトペを活用するとよいでしょう。
感覚を表現する擬態語や擬声語を使うことによって、相手と映像を共有できます。
頭の中に映像が浮かんだら、オノマトペで表現することで、話が伝わるようになります。
ワクワクやドキドキ、パッパとなどの表現を使うことで、相手と世界観を共有できます。
ユーモアのある人は相手の気持ちをよく理解できるという特徴があります。
相手に合わせて柔軟に反応することで、良質なコミュニケーションができるようになるのです。
この柔軟性が人生を明るくしてくれます。
笑いを武器にすることで、私たちは柔軟性を手に入れ、レジリエンスも鍛えられるのです。
会話の中のちょっとの「笑い」を意識することで、相手との関係を改善できます。
「笑い」を意識して、相手のリアクションを変えられれば
初対面の方や苦手のクライアントとのコミュニケーションでも苦しまなくなります。
本書には石田氏が見つけた多くのメソッドが紹介されています。
これらを取り入れることで、あなたの周りに笑いがあふれるはずです。
本書の石田氏の「笑いの公式」を自分ごと化して、コミュニケーションを活性化しましょう!
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
石田章洋氏の関連記事はこちらから
私の好きな本や自分の著書をピックアップしています。
ぜひ、書籍の表紙をクリックしてご一読ください。
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
photo credit: Poetry in the Making via photopin (license)
コメント