質問を変えて、間違った問題を解決するのをやめよう!

解決不可能と思える問題に直面したことがあるだろうか?そのときは、解決策を考えあぐねて夜も眠れなかったかもしれない。それはきっと、間違った問題を解決しようとしていたからだ。答えが見つからないときというのは、正しい質問をしていないことが多い。(バーナード・ロス)


photo credit: verbeeldingskr8 I think I’m getting your question 🙂 via photopin (license)

スタンフォード大学dスクール 人生をデザインする目標達成の習慣書評を続けます。
人生がなかなかうまくいかない時には、デザイン思考を取り入れましょう。
質問を変えることで、課題を解決するための方法が見つかります。
どの問題を解決すべきか?どの疑問に答えるべきか?を考えることで
間違った問題を解決しようとしていたことがわかります。
問題を解決しても、自分の本当の課題は解決できない場合が多いのです。

あなたがこの状況に陥っているなら、アプローチを変えてみるとよいでしょう。
様々な質問を繰り返すうちに、本当の自分の問題が見つかり
意外に簡単につらい状態から抜け出せたりします。

膠着している問題の解決策から何を期待するのか突き止めると、一段高いレベルに行ける。すると、もっと適切な質問ができるようになる。質問を変えるだけで、満足のいく解決策が見つかり、最初の悩みも消えることが多い。

例えば、配偶者を探している場合に、なぜ配偶者が欲しいのか?を考えてみるのです。
すると、本当は話し相手や趣味の仲間が欲しいという動機に気づけます。
次にその解決策を考え、答えを探せばよいのです。
勉強会に参加する、ネットで友人を作る
ペットを飼って、人から話しかけてもらうなど様々な答えが見つかります。

実際の問題に気づくまで、良い質問を繰り返すと人生の間違いを減らせます。
「その問題が解決したら、自分にとって役立つことは何だろうか?」と自問すると
自分の本質的な問題に気づけます。
先ほどの結婚の問題に関しても、この質問を繰り返すうちに
実は、孤独や不安が本質的な問題になっていたことに気づけます。
寂しさを癒してくれる仲間が見つければ、課題は解決します。
配偶者を探すことよりも、仲間を得ることで、はるかに有意義な時間を過ごせます。
その後、様々なご縁から、自分の理想の配偶者が見つかる可能性も高まります。

このようにデザイン思考を活用し、現状を変えるための質問を繰り返し
本当の課題を見つけるのです。
目的を明確にして、行動を起こせば、多くの課題を解決できるようになります。

問題があるときには、まずはじっくりと考えてみることです。
問題の解決策をいろいろ考え、質問を書き出すうちに意外な答えが見つかります。
これを繰り返すことで、本当に自分のやりたいことが見つかります。
もう一つ上の質問「自分にとって役立つことは何だろうか?」を書き出せば
問題をリフレーミングでき、人生の悩みを減らせます。

本書には、スタンフォードの学生たちのミャンマーの農村での事例が紹介されています。
本来は彼らは灌漑施設を提供するはずでしたが
農家に泊まりながら考えるうちに、新たな課題を発見しました。
農村には電気がないので、ロウソクか灯油ランプが使われていましたが
換気の悪い農家の小屋の中で煙害が発生していたのです。
ロウソクと灯油代が、農家の年収の4分の1を占めていることもわかり
貧しい農家の家計を圧迫していました。
また、古い車のバッテリーを使って電灯をつける農家では
そのために多くの労力が使われるなど、生産性の問題が見つかりました。
課題をリフレーミングし、総合的に判断した結果
課題は灌漑施設ではなく、電気であることにスタンフォードの学生たちは気づいたのです。

その後、学生たちは、農家の作業用に太陽光のLED照明を開発しました。
農民でも手に入るようにユーザー視点で、安価なモデルを設計しました、
彼らは、dライトという営利目的の会社を設立し
2012年末までに42カ国で200万個以上の照明を売り上げたのです。
今後も事業の成長が期待され、電気がない地域や十分な電気が供給されていない地域に
安価な太陽光発電による照明を提供したいと考えています。
この事例では、学生たちが灌漑の問題に真っ先に飛びつかずに
体験を通じてリフレーミングしたことがイノベーションにつながったのです。
このようにより大きな質問をするデザイン思考がビジネスも変えていくのです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!
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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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