匂い、音楽、色の3つをビジネスに活用しよう!

心をつかむ達人は相手に何らかのイメージを与え、そこから連想させて、自分が伝えようとするメッセージに適したポジティブな感情を呼び覚ます。もちろん、当然のことながらどういう連想をするかは人によって異なる。しかし、やり方さえわかっていれば、どのような相手にもうまく連想させることができる。(カート・モーテンセン)

 
photo credit: Brian Tomlinson Babies best friend via photopin (license)

連想の力で相手の心をつかもう!

カート・モーテンセンは連想の力を活用すると
相手の心をつかめるようになると言います。
自分にとって有利な感情を思い起こさせるために
優秀なマーケッターは3つの力を活用しています。
それが、匂い、音楽、色なのですが
この3つを上手に使うことで、顧客のイメージを変えられます。
匂いや音が、過去の体験や記憶を連想させ、顧客は行動を起こします。
3つの力をマーケティングに取り入れることで
ビジネスの成功が加速します。
今日は、書籍相手の心をつかんで離さない10の法則から
匂い、音楽、色の効果について紹介したいと思います。

1匂い

匂いはなんらかの記憶をよみがえらせる。子どものころの思い出を連想させる匂いについて考えてみよう。ほんの数秒間、なんらかの匂いを思い出すだけで何十年も昔に一戻ることができるはずだ。人間の嗅覚は敏感で、私たちは匂いをすぐに記憶や感情と関連づけるのだ。嗅覚は脳の中枢と直接つながっている原始的な感覚だ。

私たち人間は「匂い」にとても敏感です。
赤ちゃんの頃から嗅覚が発達し、生後4週間から6週間までに
赤ちゃんは自分の母親の匂いと見知らぬ人の匂いを
かぎ分けることができるようになります。
匂いに人は反応し、財布のひもをついついゆるめてしまうのです。

たとえば、パン屋は周囲に焼き立てパンの香ばしい匂いを漂わせます。
人はパンの匂いにつられ、パン屋に引き寄せられます。
私などもコーヒーの香りに反応して、カフェに立ち寄ることがあります。
街を歩いていると多くの飲食店が美味しそうな匂いをアピールします。
私たちは匂いの力に影響され、製品やサービスを連想し
物を買ったり、食事の場所を選んでいるのです。

2、音楽

あなたはなつかしい曲を聞くと学生時代を思い出すかもしれない。音楽は私たちにとってそれくらい強い力を持ち、すぐに記憶をよみがえらせるのだ。脳が音楽を感情や過去の経験と結びつけるという点で、音楽は匂いとたいへんよく似ている。

私は音楽好きなので、音楽の記憶が頭の中に大量にストックされています。
好きなアーティストの音を聞くと当時の記憶が鮮明によみがえります。
音楽からの連想によって、私たちは感情や意志を左右され
モノやサービスを買ってしまうことがあります。
多くのスポーツジムやファストファッションの店が
アップテンポの曲を流すのも意味があります。
自社のブランドを強調するために、エネルギッシュな雰囲気をアピールし
顧客のマインドを変えようとします。

本書に紹介されていたコンビニの店長の話がとても印象的でした。
彼は店の前に若者がたむろすることに、頭を抱えていたのですが
上手に若者を追い払うために、音楽の力を活用します。
なんと店長はフランク・シナトラの曲を店の外で流すことで
若者たちを店から遠ざけ、問題を解決してしまったのです。

音楽はたいへん強い影響力を持っているだけに、人を動かすためにはどういう音楽を使うべきかを綿密に検討する必要がある。企業はCMで流行歌や覚えやすい曲を使うことが多い。自分がCMの挿入歌をどれくらい多く覚えているか確かめてみるといい。きっと驚くはずだ。CMが流れるたびに、音楽が商品の魅力を増大させる。言語の異なる世界中のどの人にも共通する感情を呼び起こす力を持っているという点で、音楽はまさしく「世界共通語」なのだ。

Appleは昔からCMで音楽を上手に使っています。
自動車メーカーも車種やターゲットにあわせて
CMの楽曲を上手に選んでいます。
音楽の趣味が良い企業はブランドイメージが高くなります。 
音楽の力を使うことで、顧客はブランドに共感を覚えてくれます。

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3、色

膨大な調査によって、色はたいへん大きな説得力を持っていることがわかつている。たとえばファストフードレストランやプロスポーツチームなどは自分たちを表現するために特定の色を選ぶ。色が気分や態度を表現していることは誰もが知っているとおりだが、ある物や人を受け入れたり拒絶したりする原因の60パーセントが色にあるという事実を、あなたは知っているだろうか?

色は私たちの潜在意識に影響を及ぼし、何らかの連想をさせます。
色はマーケティングや広告で活用され、私たちの思考や行動に影響を与えます。
たとえば、食品では赤、黄、オレンジ、茶がよく使われます。
これらの色は。食欲を刺激することがわかっているので
ファストフードレストランでは赤、黄、オレンジで店舗をデザインします。
赤、黄、オレンジは「興奮色」として知られ
早く食べるように促す働きがあるのです。

以下、色に関する一般的な連想を紹介します。

・赤(レッド)……強さ、力、怒り、危険、攻撃性、興奮
・青(ブルー)……冷静さ、真実、忠誠心、調和、献身、静けさ、リラクゼーション
・黄(イエロー)……明るさ、知性、敵意、賢明さ、陽気、けばけばしさ
・緑(グリーン)……平和、静けさ、若々しさ、繁栄、お金、忍耐、成長、希望
・橙(オレンジ)……明るさ、不快、太陽、暖かさ、勇敢、活力、コミュニケーション
・紫(パープル)……気高さ、情熱、権威、威厳、正直、神秘
・白(ホワイト)……純粋、冷たさ、清潔、質素
・黒(ブラック)……絶望、悪意、邪悪、神秘、死
・灰(グレイ)……中立、虚無、優柔不断、抑うつ、退屈

また、色は人々の注意を喚起するためにも使われています。
同じ色でも相手に与える印象は大きく異なります。。
たとえば赤は、一部の人たちにとっては大胆、攻撃、発展を意味しますが
別の人たちにとっては危険、怒り、血、罪を意味することがああります。
国によっても色の意味は異なるので、海外進出する際には注意が必要です。

さらに色は、食べ物の匂いと好感度を高めることもわかっています。
たとえば、オレンジの着色料を添加したオレンジジュースは
ナチュラルな色のオレンジジュースよりも好まれ
甘みが強くなることがわかっています。
イチゴジュースやトマトジュースにも同様の効果があります。
赤系のジュースは、色が赤ければ赤いほど美味しさがアップします。

赤、青、茶、黄の4つの異なる色のカップに入れたコーヒーを
飲ませる実験を行いました。
どのカップにも同じブランドの同じ濃さのコーヒーを入れましたが
黄色いカップのコーヒーは「薄すぎ」の印象を与え
青いカップのコーヒーは「マイルドすぎる」と思われたのです。
全体の75パーセントの人たちは、茶色のカップのコーヒーを「濃すぎる」と感じ
85パーセントの人たちは、赤いカップのコーヒーを
「香ばしくてコクがある」と高い評価を下しました。
このように色はモノの印象を変える力があります。

まとめ

連想の力によって、モノへの評価が変わります。
匂い、音楽は相手の記憶をよみがらせ、商品の印象を強くします。
色は使い方によって、顧客のイメージを左右します。
色の特徴をしっかりと理解し、活用すると
集客につながったり、ブランドのイメージをアップできます。
匂い、音楽、色が人に与えるメッセージ性を
上手に活用して、ビジネスの成功を目指しましょう!

今日もお読みいただき、ありがとうございました!!
参考図書 カート・モーテンセン相手の心をつかんで離さない10の法則

    

    

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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