エネルギー・マネジメントのもっともいい方法は、冷静でいるすべを学ぶことである。その結果どうなるだろう?仕事を成し遂げるにあたってストレスが減り、頭がはっきりし、集中力が増す。こなす仕事量は同じかもしれないが、心のバランスが保たれ、その過程をたのしむことができる。(エマ・セッパラ)
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仕事量が多く、締め切りのプレッシャーがきついときには、仕事から心を引き離すことがとくにむずかしくなるため、そんなときこそ意識して心を仕事から引き離すのが重要だ。(ザビーネ・ゾネンタック)
集中だけでなく、多様性を選択する!
自分を大事にする人がうまくいくの中で、心と体を回復させるためには
あえて仕事をしない時間を作ることが重要だとエマ・セッパラは言います。
心を仕事から引き離すには、運動や、自然のなかの散歩や
仕事と関係ない趣味に時間を費やすことが肝心です。
休息によって、頭がはっきりするため、仕事の生産性を高められます。
仕事から距離を置くことで
エネルギーのレベルを高く保て、幸せになれるのです。
エマ・セッパラは、”ブラック・ショールズ方程式”で有名な
マイロン・ショールズをケーススタディにして
働きすぎがよくないことを説明しています。
ショールズは1997年にノーベル賞を受賞している天才ですが
彼は革新的な経済理論を瞑想や散歩など
仕事をしていない時間で考えるとインタビューで答えています。
エマ・セッパラは彼を次のように評します。
ショールズは、ひとつの学問分野を深く狭く追究するステレオタイプの学者のイメージをくつがえす人物だ。専門分野以外の本を幅広く読み、つねに最近のお気に入りの本について語り合おうとする。快活で、好奇心旺盛で、洞察力にすぐれていて、かなりの年輩にもかかわらず、若々しく、生き生きとしている。彼と話をすると、いつも心が軽くなり、刺激を受ける気がする。
マイロン・ショールズは多様性こそが人間にとって重要だと信じているのです。
ショールズは昼夜数式を解いたり、市場の分析をするだけでなく
専門分野以外の本を幅広く読み、心理学や哲学や歴史学などを学んでいます。
ショールズは、ひとつの問題に集中しすぎずに
ほかの分野についても積極的に学んだり
仕事とはまったく関係のないことを楽しむことで
クリエイティビティーを発揮しているのです。
「ある程度の集中と、ある程度の注意の分散が必要なんだ」という
ショールズの言葉を信じて、様々なことにチャレンジしましょう!
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積極的に休むことを意識する!
エマ・セッパラはショールズを見習い、休んだり、遊ぶべきだと言います。
休んでいる時に、様々な情報が脳の中でつながり、アイデアが生まれるのです。
何もしないのは悪いことという概念は深く浸透するあまり、多くの人(たとえば、管理職の84パーセント!)が仕事のために休暇をとりやめる。そんなふうに考えることで、わたしたちは根本的なまちがいを犯している。ショールズのように真に成功した人々がすばらしい考えを思いついたのは、集中力があったからだけではない。集中しない時間をつくり、ゴルフなど、活動の幅を広げることで成功をおさめたのだ。その結果として創意に富んだ考え方ができ、驚くほどの創造性を見せることになった問題への革新的な解決法を見出し、輝かしい方法で点と点を結んだのである。
創造性にはおもに2つの考え方があります。
■今の目的を達成するために目下のことに集中して得られる創造性
■休み時間に白昼夢を見て心をさまよわせ、新しいアイディアを思いつく創造性
私たちはいつも前者を意識しますが
本当に求められているのは、新しいアイデアの方です。
今必要なのは、後者の創造性を鍛えることなのです。
ペンシルバニア大学の想像力研究所の科学部長の
スコット・バリー・カウフマンは、何もしないで心をさまよわせることで
革新的なアイディアと新しい展望を得られると指摘します。
最高に創造的なアイディアは、週七日、とりつかれたようにずっと同じ問題にとり組むことからは生まれない(スコット・バリー・カウフマン)
カリフォルニ大学サンタ・バーバラ校の
ジョナサン・スクーラーが同僚と行った研究でも
白昼夢にひたったり、心をさまよわせたりしたあとのほうが
創造性が増すことがわかっています。
私たちは絶えず集中することで、物事を解決しようとしますが
ぼーっとする時間を持つことで、より良いアイデアが生まれるのです。
最適な結果を得るために、集中する時間と休む時間を
上手に切り替えるべきです。
現代のように余裕のない時代は、自らスケジュールを意識しないと
ぼーっとする時間をなかなか作れません。
ぎっしりつまった予定やテクノロジーが、絶えず私たちを忙しくします。
脳が常にオンな状態を続けていると脳は休息を得られません。
これでは新たなことを考える余裕がありませんから
自ら脳を休ませるようにしましょう。
脳に休憩時間を与えることで、創造的なひらめきが生まれるのです。
目的もなく無為に時間を過ごしたり、じっと静かにしている余地をつくったり、多少たのしみの時間を見つけたりというように、自分のための時間をとることで、わたしたちは想像力を働かせ、夢想にふけることができる。”やらなければならないこと”を気に病むことなく、リラックスした状態で心をさまよわせることができるのだ。
私は朝、神社の境内で瞑想したり、休みの日は庭の草むしりをします。
散歩を日課にし、街中を意味もなく歩くようにしています。
この結果、良いアイデアがひらめくようになりました。
創造的なアイデアのためには、休んだり、遊ぶことを意識すべきです。
何もしない時間が私たちに幸せを運んでくれるのです。
クリエイティブに生きるための3つの道
創造性への道①
さまざまなものに目を向けて集中を解く
創造力を働かせるために退屈な仕事をしろと言うと
違和感を覚えるかもしれませんが、結局はそれがうまくいくのです、
雑事を取り入れることで、エネルギーを使いすぎることがなくなります。
脳を自由に働かせることで、脳の中で情報がつながり
独創的なアイデアを生み出せるようになります。
創造性への道②
静かにじっとしている時間をつくる
静かにじっとしていることも、いつもとは異なる多様化された時間です。
忙しい現代においては、何もしないことも大事な選択です。
あちこち、急いで動きまわるのではなく
ただじっとしていることで、脳が活性化します。
瞑想を習慣にすることが、その早道です。
私も朝晩瞑想を心がけることで、脳に休息を与えています。
創造性への道③
子どものように遊ぶ時間を取り戻す。
私たち大人は、遊びはくだらない時間だと捉えがちです。
しかし、子供のように真剣に遊ぶことが
創造力や創意工夫の能力を花開かせてくれます。、
リクリエーションの語源はリ・クリエイトですから
楽しむことで、創造力を取り戻しましょう!
まとめ
一つのことに集中するとアイデアの幅が狭まります。
様々な知識や体験をすることで、面白いアイデアが浮かぶようになります。
また、何もしないことが創造力を花開かせてくれます。
積極的に何もしない時間を持つようにし、それを楽しみましょう。
脳を休ませたり、多種多様な活動を行ったり
遊びの時間を見つけたりすることで、心は満足します。
この幸福を感じる時間を増やすことが、成功の秘訣です。
いくら働いても、それが度を過ぎれば、結果は出せません。
必死に働くのをやめて、脳を休ませることを心がけましょう!
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