イノベーションを生み出す5つの行動+1
1.ビジネスに直結するアイデアにフォーカス
2.独自のアイデアを探すために、外の世界とつながる
3.当初のアイデアを見直し、必要に応じてひねる
4.最も優れたアイデアを選ぶ。それ以外は捨てる
5.社内政治をかいくぐり、ひそかに進める 十1.あきらめない
(パディ・ミラーとトーマス・ウェデル=ウェデルスボルグ)
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イノベーションを起こしたければ、5つの行動+1を実践しよう!
イノベーションを起こすために、多くの企業がさまざまな取り組みをしています。
しかし、なかなか成功には至らず、チームの悪戦苦闘が続きます。
成果を生み出すためには、ルールを守る必要がありますが
私たちはやみくもにアイデアを作ろうとするだけです。
これでは、結果が出るわけではありません。
では、私たちはイノベーションを起こすために、何をすればよいのでしょうか?
パディ・ミラーとトーマス・ウェデル=ウェデルスボルグの
イノベーションは日々の仕事のなかににその解決策を見つけました。
彼らの「5つの行動+1」を徹底することで
私たちはイノベーションを起こせるようになります。
以下、彼らのフレームワークを紹介します。
1.ビジネスに直結するアイデアにフォーカス
著者たちはアイデアの重要性を指摘します。
私たちはアイデアを自由に考えようとしますが
良いアイデアを創造するためには
戦略目標を明確にし、制約条件を設けるべきです。
これで部下が課題にしっかりとフォーカスでき
的確なアイデアを生み出せるようになります。
2.独自のアイデアを探すために、外の世界とつながる
まず、私たちは外(顧客)とのつながりを意識しなければなりません。
顧客と徹底的に会話し、カスタマージャーニーを作ることで
何をすべきかがわかるようになります。
また、顧客だけでなく、社内とのコミュニケーションを意識すると
多様なアイデアが生まれてきます。
関連性のない新たな世界からヒントをもらえば
アイデアの幅が一気に広がります。
ソーシャルメディアを活用したり
インターンと話すことで、顧客の情報を得ることもできます。
外の世界とのつながりをリーダーが推進することで
フレッシュな考え方やインスピレーションがもたらされるのです。
3.当初のアイデアを見直し、必要に応じてひねる
アイデアが生まれたら、どんどん試行し
アイデアの可能性を探りましょう。
社内や社外からフィードバックを得ながら
イノベーションを起こせるかをしっかり確認します。
あらゆる問題点をつぶすことで、アイデアの精度がアップします。
常にアイデアを見直す習慣によって、成功する可能性が高まりますから
一番素晴らしいアイデアは何かを絶えず検討すべきです。
4.最も優れたアイデアを選ぶ。それ以外は捨てる
アイディアをいくつ作っても、戦略目標に合致するものは多くはないはずです。
アイデアをしっかりと評価し、可能性のあるアイデアに集中すべきです。
時には痛みをもって、プロジェクトを終了する勇気も必要です。
破壊的なイノベーションを生み出すためには
多くのアイデアを捨てなければなりません。
5.社内政治をかいくぐり、ひそかに進める 十1 あきらめない
組織で働く人にとって社内政治はつきものだ。だから好むと好まざるとにかかわらず、イノベーションをひそかに進める「ステルスストーミング」が最後はモノを言う。イノベーターがアイデアを形にするまでには、話術と社内政治に関する深い知識を駆使しながステークホルダーら、驚くほど多くの時間を関係者との交渉に費やす必要がある。
いくら良いアイデアが生まれても、上層部に否定されたら
プロダクトやサービスをローンチできません
しかし、多くのイノベーターは社内政治に積極的に関わろうとしないのです。
優れたアイデアなら、受け入れられて当然だと信じてしまい
根回しを全く行おうとしないために、結果を残せません。
これではいくら良いアイデアを考えても意味がないのです。
著者たちはもっともリーダーにとって大切なことは
決してあきらめないことだと言います。
イノベーションというパズルの最後の1ピースは、「モチベーション」である。部下のモチベーションを上げ、彼らの好奇心や社内の報奨制度を利用して、逆境に遭ってもあきらめずにイノベーションを追求することを促さなければならない。なぜなら、創造性は選択するものだからだ。イノベーションの設計者はイノベーション追求の手法を絶えず改良して、部下が5つの行動を「あきらめずに継続」できるよう努めなければならないのである。
部下のアイデアをほめたり、報奨制度を利用するなどして
彼らのやる気を引き出しましょう。
あきためた組織にはイノベーションは起こせないのです。
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リーダーは部下のやる気を引き出さなければならない
本書には多くのケーススタディが紹介されていますが
ニュートロフーズのベルギー支店の事例が特に印象に残りました。
同社のマーク・グレンジャーが支店に赴任した時には
売り上げが急落し、部下のやる気はほとんど残っていませんでした。
彼はこのボロボロの組織を立て直すため、プロジェクト目標を設定します。
部下を自立させると同時に裁量を与え、一つの目標に集中させたのです。
彼は部下に対し、共にイノベーションを実現させようと呼びかけ、そのためのプロジェクトも経営陣が決めるのではなく、部下が考えることを前提とした。このやり方だと部下は自分で自分の仕事を考えなければならない反面、自分に最もふさわしいプロジェクトを選べる自由がある。プロジェクトの選定に際して、グレンジャーが彼らに出した条件はただーつ。「ニュートロフーズ・ベルギーをより働きがいのある、より革新的な職場にすることを目的としたプロジェクトであること」だった。
これらのにアプローチによってグレンジャーは
部下の関心事や優先事項を重視し、モチベーションを高め続けました。
このチームはちょっとした改善を行ったり、アイデアを次々生み出すことで
ニュートロフーズ・ベルギーを急成長させたのです。
支店のメンバーは日常生活のイノベーションを重ねることで
以下のような結果を短期間で残しました。
●離職率は1年で半減。
●従業員満足度は1年で倍増。39%から74%まで持ち直した。
●成長率は飛躍的に向上。1年後には欧州で最も利益率の高い支社のーつとなった。
●売上は、グレンジャー着任時と比較して70%増まで拡大した。
その後、グレンジャーは昇進し、アジア地域で5000人の部下を率い
イノベーションの設計者としてニュートロフーズの成長を後押ししています。
まとめ
部下のやる気を引き出すビジョンや戦略目標を立て
ある程度の裁量を与えることで、やる気が伝染し、組織は成長します。
部下のやりたいことを見つけ、得意分野でアイデアを作らせることで
彼らのモチベーションが高まるのです。
自ら考え、行動する部下によって、組織は短期間で強く生まれ変わります。
部下を褒めることで、彼らのやる気が高まり
あきらめないチームが生まれます。
本書の「5つの行動+1」を実践することで
イノベーションの追求を継続でき
その結果、真のリーダとして評価されるようになるのです。
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
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