不可避なものを阻止しようとすれば、たいていはしっぺ返しに遭う。禁止は一時的には最良の策であっても、長期的には生産的な結果をもたらさない。(ケヴィン・ケリー)
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テクノロジーは未来を明るくしてくれる??
『Wired』の創刊編集長をつとめたケヴィン・ケリーの
〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則を再読しています。
昨年読んだ時よりもテクノロジーが進化し
世の中の動きがかそくしたおかげで、著者のメッセージへの理解が進みました。
人工知能(AI)やロボットはどんどん進化し
私たちの仕事を奪うのでは?というニュースが巷にあふれています。
しかし、私たちは過去の歴史から学ぶことができます。
産業革命の時に起こったことを思い出せば
AIやロボットが新たな産業を生み出すと信じることができるはずです。
産業革命以降、農業従事者は激減しましたが
工場を中心に製造関連の新たな仕事が次々生まれました。
インターネット革命が起こった時にも
私が就職した30年前には考えもしなかった職業が現れています。
イノベーションの歴史を振り返ることで
AIやロボティックスに対する恐怖感はなくなり
彼らとの協業があらたな自分を作り出してくれると
未来を少しだけ楽観視できるはずです。
彼らはわれわれがまるでできない仕事もやってくれる。必要だとは想像もしなかった仕事もやってくれる。そうすることで、われわれが新しい仕事を自分たちのために見つけるのを手伝ってくれる。その新しい仕事が、われわれ自身を拡張していくのだ。ロボットのおかげで、われわれはもっと人間らしい仕事に集中できる。それは不可避だ。
私たちはAIやロボティクスのテクノロジーを避けては通れません。
テクノロジーと協働することによってのみ
未来の果実を得ることができるのです。
あらゆる産業がテクノロージーとの掛け合わせで進化していきます。
好むと好まざるとに関わらず、私たちは共生を余儀なくされるのです。
テクノロジーに対する嫌悪感を持つだけでなく
その良さを理解し、自分を変えていく道を選ぶことが
私たちの人生の可能性を広げてくれます。
〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則 [ ケヴィン・ケリー ] |
AIやロボティックスとの共生を目指し、自分を賢くする!
現在あるどんなプロセスにでも、ほんのちょっと有用な知能を組み込んでやるだけで、まるで違うレベルの動きをするようになる。動きのないモノを認知化(コグニファイ)することで得られる利点は、産業革命の何百倍もの規模で、われわれの生活に破壊的変革をもたらすだろう。
変化はあらゆる領域で始まり、私たちの働き方を変えていきます。
著者はCOGNIFYING(認知化する)ことで、自分を賢くできると指摘します。
効率性が求められるタスクはAIやロボットに任せ
本来人がやるべき仕事を私たちは選択すべきです。
例えば、最近ではAIの方が病院のドクターよりも
はるかに正確に患者を診断できるようになってきました。
細かいミスを見逃さず、的確な治療法をアドバイスしてくれるため
患者が苦しむ前にガンの予兆を発見し、早期に病を治してくれます。
医者は患者との対話を心がけたり、AIを活用した研究を行うことで
より賢くなれ、世の中に貢献できるようになるのです。
法律事務所で判例や証拠集めにAIを活用すれば
人間の弁護士よりも効率的に作業を進めることができます。
ロボットやAIにできることは彼らに代替し
よりクリエイティブな仕事をすることで、人は賢くなれるのです。
人間でなくてもできることをテクノロジーに任せることで
新たなイノベーションが生まれてくるはずです。
企業のビジネスモデルを表す数式は今後はシンプルになり
選んだビジネスにAIを加えることが当たり前になるはずです。
「X+AI」という新たなビジネスが世の中を変えていくはずです。
人工知能やロボットが今まで考えもしなかった仕事を作り出し
私たちの暮らしを激変させてしまうのです。
まとめ
AIやロボティクスによって私たちの仕事や人生は「再定義」されます。
テクノロジーが仕事を奪うと怖がるのではなく
肩代わりできるタスクをAIやロボティクスに任せればよいのです。
産業革命やインターネットが新たな仕事を生み出してきたように
テクノロジーの進化によって、私たちはよりよい生活ができるのです。
変化はまだ始まったばかりですから、できるだけ長生きし
イノベーションを楽しむことが私の人生の楽しみになりました。
ソーシャルメディアを武器にするための10カ条 [ 徳本昌大 ] |
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