中西謡氏の編集者的人生論〜ベストセラー編集者が教える!情報発信時代の「編集力」の磨き方〜の書評

相手のことを100%考えることが重要で。別に相手に合わすとかじゃなくて、自分の思いを誰かに伝えようとした時は、相手のことを考えるってことだよね(中西謡)


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100%相手のことを考え、わかりやすく伝える!

10月25日のサードプレイス・ラボの対談はカリスマ編集者の中西謡氏をゲストにお迎えします。中西氏は神田昌典氏や長倉顕太氏を世に送り出したことで有名ですが、今のビジネス書のトレンドをつくったベストセラー請負人です。最近、彼と仕事をご一緒することが多く、週に一度は顔を合わせていますが、ミーティング時に中西氏が発する鋭い言葉に刺激を受けています。当たり前ですが、編集者は言葉の力で生きています。著者の良さを最大限に引き出し、彼らの言葉をリミックスし、わかりやすく伝えることが編集者の仕事なのです。

ミーティングもそうですが、目の前の相手に自分の思いを伝えるときには、相手を思いやることが大切です。誰かに動いてもらうためには、自分の意志を伝えなければ、何も始まりません。しっかりと人に自分を伝えるためには、その人に関心を持ち、お互いがWin-Winになることを考えればよいのです。

「中西謡」というフィルターを通してしまうと僕の本になってしまう。だから、それを語っている著者になりきって、その著者のフィルターを設定して、そのフィルターを通して書いていくイメージかな。その「フィルターの設定」がある意味で「編集」なのかもしれないね。

中西氏は編集者的人生論 〜ベストセラー編集者が教える!情報発信時代の「編集力」の磨き方〜の長倉顕太氏との対談の中で、編集者は自分のフィルターを活用しながら、著者になりきり、メッセージを作るべきだと述べています。読者目線を設定できなければ、伝わらない言葉を永遠と書くことになってしまいます。これでは、売れるコンテンツは作れません。編集者というフィルターを通すことで、メッセージがわかりやすくなり、人に伝わるようになるのです。

実際、私も出版や雑誌の連載で編集者にお世話になる機会が多いのですが、彼らの力を借りることで、自分の文章が劇的に生まれ変わることをなんども経験しています。編集者は読者目線で原稿を読み、文章を入れ替え、言葉を書き換えてくれます。客観的な編集者が一人加わるだけで、メッセージが生き生きしてくるのです。

編集力がある人を比べたときに、圧倒的に両者で違う点は「読む人のことをどれだけ考えているか」ということだと思う。読む人のことを考えないで、自分の言いたいことだけを書くなら別に本でなくてもいい。

SNSやブログでも自分が言いたいことを言うだけでなく、読者視点にたった文章を心がけるべきです。100%相手のことを考えながら、読みやすい文章を書かなければ、自分のファンを増やせません。セルフパブリッシングで電子書籍を作るときにも、読者視点で取り組むべきだという本書の中西氏と長倉氏の言葉が響きました。ブログや電子書籍もプロダクトで、読者との関係を強化する武器だと捉えるようにしましょう。

 

世に役立つ本を出すために、自分の社会的意義を問いかけろ!

「今、自分の大好きなこと」「自分のやってて本当に夢中になっていること」を本にしましょうと言う編集者もいるけど、僕はそれは言えない。なぜかというと、それが本当に人のためになるかって言ったら必ずしもそんなことはないからです。人の役に立つか立たないか、ということが重要だと思う。

今、売れている本を真似しても二番煎じでしかなく、世の中に役立つ本を生み出せません。また、著者がやりたいことや夢中になっていることを本にしても、独りよがりのメッセージにしかならないのです。読者の役に立たない本をいくらつくっても意味がないと中西氏は述べています。

「なんのために出すのか?」「なぜ自分が出すのか?」を自分に問いかけ、社会的意義を見出すことが良い本をつくるための条件です。企画力、編集力を鍛えることはパーソナルブランディングを考える意味でも重要です。好きなこと、やりたいことの社会的意義を見出し、それを発信することで悩みや課題を抱えている人に見つけてもらえるようになります。

僕も物を書いたりしてて思うけど、「捨てる」ことが難しい。もったいないと思ってしまう。でも、編集って観点で見たときには捨てることも重要。

最初の本を書いた時に多くの文章がばっさりと編集者から切り捨てられたことを思い出しました。編集者となんども対話するうちに、その理由がわかりました。不要なメッセージが読者を混乱させ、読みづらくなり、メッセージが届かなくなっていたのです。誰かの役に立つためには、わかりやすさを追求することが必要で、メッセージを際立たせ、文章をできるだけシンプルにすることを編集者から学びました。

自分の社会的意義を明確にし、ビジョン、ミッション、パッションを持ってアウトプットすることで、ファンが生まれ、自分のブランドが確立できます。ブログや電子書籍という武器を活用して、積極的なアウトプットを心がけましょう。編集者視点を忘れずに、相手のことを考えることで、読者との関係を強化できます。

まとめ

情報発信をしている人はまだ少なく、アウトプットはやったもの勝ちなのです。その際、本書の編集者視点を取り入れ、100%相手のことを考え、ブログや電子書籍をやり続ければ、Googleやアマゾンを味方にできるのです。ここからあなたのファンが生まれ、日々パーソナルブランドが強化されるのです。

10月25日にベストセラー編集者の中西謡氏と対談します。詳細はこちらをクリックください。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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