茂木健一郎氏の最高の雑談力: 結果を出している人の脳の使い方の書評

仕事ができる人は雑談を大切にしています。雑談でも手を抜いたり、適当に話をしたりすることもありません。できる人との雑談は面白いし、そういう人と話をすると至福の時間を過ごすことができます。仕事ができる人は雑談がうまい。このことは脳科学的にも解明することができます。(茂木健一郎)


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仕事ができる人は雑談力が高い?

雑談に関する本が、最近話題になっています。雑談力を鍛えることで、その場の雰囲気が和らぎ、相手との距離を縮めることができます。相手との関係をよくすることで、ビジネスがうまくいくようになります。脳科学者の茂木健一郎氏は、仕事ができることと雑談の面白さには、明確な相関関係があると最高の雑談力: 結果を出している人の脳の使い方の中で述べています。集中するときと雑談するときの脳の使い方が、似ているというのがその理由です。

集中するときと、雑談するときでは、脳の使い方が似ているからです。どんなことであれ、高いパフォーマンスを挙げるには、集中力が必要になります。仕事ができる人は、もちろん高い集中力を発揮していますが、特筆すべきはその入り方と出方です。目の前の仕事に取り組もうとするときには、すぐに集中力がオンになって、終わったら、また急速にオフになります。オンとオフの切り替えがとてもうまい。それが、仕事のできる人の集中力の特徴です。

日々の雑談によって、あなたは人から評価されているのです。たかだか1分や2分の雑談によって、実力やポテンシャルを見極められてしまうことがあります。雑談は、その人の人となりを忠実に表す大切なアウトプットと捉えるべきです。ですから仕事ができる人は雑談でも手を抜かず、目の前の人と真剣に会話を楽しみます。

そして、この雑談力が今後の生き残りの鍵になるというのです。本当の雑談はとてもクリエイティブで、新しい発見があったり、アイデアを生み出したり、気づかない魅力を引き出してくれます。この人間の力は、AI(人工知能)には決して真似できないものなのです。実際、仕事のできる人の雑談は面白いことが多いのですが、それには2つの理由があります。
■相手がハッとするような、ユニークかつ斬新な視点。
■相手をトコトン喜ばせる利他性。
この2つを兼ね備えることで、脳が活性化し、AI時代にも生き残れるというのが茂木氏の考え方です。面白い話をすることで、相手が喜ぶことで、自信が生まれ、さらに独自の視点を持てるようになるのです。自分らしい視点を持ち、利他的に生きることで、仕事がうまくいくようになるのです。

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雑談とは相手を喜ばせるためのプレゼント!

視点とは、ものの見方であり、とらえ方で、本来は人それぞれが違うはずです。しかし、他人の目を気にしたり、同調することで、私たちはオリジナリティを失っていきます。一方、仕事ができる人は自分が感じたことをしっかり表現し、独特な世界観を作り出しています。自分が見えた景色を的確にアウトプットすることで、ユニークな存在になれるのです。

私たちは自分の視点を鍛えることで、多くの気づきを得ています。独特な視点を持つことで、クリエイティブ力が強化され、他者とは違う存在になれます。仕事ができる人が集まると様々な視点で議論が深まり、斬新なアイデアが生まれてきます。

雑談とは、相手を喜ばせること。相手を喜ばせることがゴールであって、そのための手段として雑談を選んでいるという側面があります。その意味では、話の中身はなんでもかまいません。

過去の自分の知識や体験で相手を喜ばせることを考えましょう。相手が映画が好きなら、最近見た映画の話をすればよいですし、食べることが好きなら、美味しいレストランを紹介すればよいのです。相手を見て、話すネタを器用に変えることで、相手の信頼を得られます。雑談の話題の豊富さ、引き出しの多さがあなたの魅力を形作るのです。

目の前の相手を喜ばせることが雑談だとすると、仕事と同じレベルで真剣に取り組んだ方がよさそうです。相手を喜ばすことをキーワードに、話すスキルをアップしましょう。

相手に喜んでもらえるとうれしいから、するほうも真剣にかつ真面目にするようになります。喜びというゴールがあるから、仕事ができる人はどんなに忙しくても手を抜くことなく雑談をします。これが、雑談の利他性です。雑談は、エンターテインメント。わずか数分でも相手を喜ばせ満足させてしまう極上のエンターテインメントです。できる人はそのことをよく理解しているから、ときには仕事以上に本気だったり、真剣だったりします。

茂木氏は雑談はエンターテイメントであり、相手を喜ばすプレゼントだと述べています。相手が喜んでくれれば、「この話をしてよかった」と脳内でドーパミンが放出され、脳が活性化します。良い話ができれば、話し手、聞き手双方にとってプラスになるのですから、まさにWlN-WlNのプレゼントになるのです。このプレゼントにはお金は必要ありません。相手に合わせた話をするだけで、お互いが幸せになれるのですから、自分の引き出しを増やして、雑談力を鍛えるようにしましょう。

雑談はどんな展開になるか事前に予測がつきませんし、相手によってそのたびにテーマが変わります。雑談は不確実性に満ちていますから、その都度適応しなければなりません。自分の持っているもの(知識・体験)をすべて出しきり、相手を笑顔にさせるのです。不確実なテーマに対応することで脳がアクティブになり、その結果、脳が鍛えられることもわかっています。

最後に雑談は無駄だと思われるかもしれませんが、相手と仲良くなることでチャンスが広がります。相手の何気ない一言からイメージが膨らみ、次の仕事のアイデアが生まれます。面白い人が話題にあがったら、その人を紹介してもらうことで自分の人脈も広がります。

何気ない雑談からチャンスを見つけることで、次の仕事が運ばれることを今までに私はなんども体験しています。雑談を大事にすることが、未来の自分を明るくしてくれるのです。雑談をバカにせず、目の前の人と積極的に話すことで、良い情報や人が引き寄せられてきます。

まとめ

雑談とは相手を喜ばすことだと捉え、自分がもっているもの全てを出し切るようにしましょう。雑談を無駄なものだと考えるのをやめ、相手のためのアウトプットを続けるのです。雑談力を鍛え、相手を喜ばせることで、脳が活性化します。また、雑談を通じて、良い情報や人が集まり、新しい仕事が生まれるようになるのです。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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