私たちは日に日により不透明になってゆく、頼りになる地図のない世界を生きています。今日を生きるのに必死で、10年後のことに考えをめぐらせる余裕がないという人も多いでしょう。しかしそうしたとき、最終的にあてになるのは外から与えられる見せかけの答えではなく、私たちの内側から生まれる好奇心や情熱です。知的生活を設計するのは、そうした好奇心や情熱によって今を楽しみながら、将来に向かって知を貯金するという考え方です。(堀正岳)
未来の自分のために知のペイフォワードを行おう!
堀正岳氏の知的生活の設計―――「10年後の自分」を支える83の戦略を読了しました。本を読むことであれ、映画を見ること、旅をし新たな体験をすること、ブログを書くことなど情報と触れ合う以上はすべてが知的生活になりうるのです。インプットした情報を上手にアウトプットし、積み上げることで自分の未来を変えることができます。新しい知識を仕入れ、それを誰かのために発信する習慣によって、知的生活をエンジョイできるようになるのです。
知的生活とは、新しい情報との出会いと刺激が単なる消費にとどまらず、新しい知的生産につながっている場合だと考えるのです。そこには日常をより深く楽しむヒントがあります。知的刺激を仕事に役立てるための指針があります。ありきたりの情報に触れてありきたりの結論しか出せない状態に甘んじるのではなく、自分だけが感じた体験を世界に発信する興奮があります。どこにでもある情報との触れあいを、あなた自身のオリジナルな体験としてスケールアップさせるもの。それが知的生活なのです。
自分が好きでインプットした情報を誰かのためにギブすること、そして、それが誰かに見つけられることで、情報は価値になると堀氏は述べています。個人的な「知的な積み上げ」が生み出した新しい情報を、求められる前に先に発信することによって情報発信は贈り物(ギフト)になるのです。この他者のためのギフトはやがて自分の所に戻ってきます。まさに知的生活とは、知のペイフォワードなのです。
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知的生活設計には、絶対に欠かせないブログという習慣
「知的生活の設計」は、いま楽しいことを積み上げ、
未来により大きな楽しみが待っていることを期待して継続する生き 方という意味で、実に手堅い時間の投資の仕方だともいえます。
今という貴重な時間を知的生活に投資することで、自分の未来をより良いものに変えられます。本や映画、コンサートなどの体験を積極的に行い、それを他者のために発信することで良いことが起こるようになります。
著者の堀氏はアルファブロガーとして有名ですが、初期に書いたブログが拡散する体験を通じて、見知らぬ人々と繋がれ、そこから知的興奮を得ます。ブログ記事を日々ストックすることで、自分の知的プラットフォームを形成しながら、新たな人脈(資産)を作れるようになるのです。
ブログがもっている最大のメリットは日々の発信というフロー情報
が、 記事がゆっくりと蓄積してゆくことによって自然にストック情報に 変わってゆくところです。
実際、私も2011年から毎日このブログを更新していますが、今では記事が5000本以上ストックできています。日々追加しているのは、自分の読書記録であり、この作業は10年後も継続しているはずです。著者の思考や言葉をブログに書き留めておくことで、私は巨大なネタ帳を所有することができました。このストックがアイデアの源泉になり、自分の強力な武器になったのです。これからも人々がネットで活字を読むことが続く限り、ブログは知のプラットフォームであり続けるはずです。
ブログがストックされることで、検索経由で多くの人に見つけてもらえ、チャンスを広げられるようになります。
ブログは蓄積した情報を簡単に検索できることも重要な点です。
それは人間にとってはカテゴリやタグをたどって話題を探しやすい ということでもありますし、 機械にとってはGoogleのようにプログ内の情報をインデック スしやすいということでもあります。(略)こうしたスキルに、 みなさんが自分自身というフィルターを通して得た情報の蓄積をか け合わせれば、 世界でそれを提供できるのはたった一人しかいない、 あなただけの世界観が構築できます。
私はこのブログ経由で出版や連載のチャンスをもらえ、最終的にはサラリーマンをやめ、独立することができました。日々、ビジネス書を読み、そこから得たヒントをアウトプットしながら、自分ごと化することで、アイデアの作り方が上手くなったのです。著者のノウハウを盗むことで、習慣力やレジリエンスを鍛えられ、自分を改善できました。ブログによるアウトプット型の知的生活を送ることで、パーソナルブランドを強化できます。ブログとソーシャルメディアを活用し、新たな出会いをデザインしましょう。
毎日の生活の小さな活動量の違いは、3年後、5年後、
そして10年後に大きな違いとしてやってきます。 こうした発想を使って、 1日1日の楽しみが向かう未来を設計することが可能になるのです 。
AIやロボティックスの普及で働き方や学び方は、今後激変するはずです。10年後に、
いまと同じように10年後も、日々の知的生活を営んでいけば、明るい未来を過ごせるはずです。人生100年時代には堀氏の「10年戦略」を武器にして、人生を楽しむようにした方がよさそうです。日々、知的生活を積み上げて、変化の激しい世の中に備えましょう。本書はそのガイドブックとして最適な一冊だと思います。
まとめ
知的生活の設計とは、1年後、3年後、
ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。
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