成功がもたらす傲慢さとは、昨日やったことで明日も十分と考えることである。 (ウィリアム ・ポラード)
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1万時間の法則の誤解をとこう!
1万時間の練習が必要だというのは、誤解だ。1年分の練習を10年同じように繰り返しても、完壁にはならない。しかし、ある種類の練習をすれば、完壁になる。それは「限界的練習」と名づけられたものだ。最も上達した人は、結果を綿密に分析したうえで、しっかりした基準を踏まえたフィードバックを受け、そこからわかった小さな欠点を矯正しようと努力している。このような、フィードバックを踏まえた目的意識のある練習方法こそ、速くスキルをマスターする秘訣なのだ。(モートン・ハンセン)
私も好きな著者マルコム・グラドウェルが天才! 成功する人々の法則の中で、1万時間の法則を紹介しました。1万時間の練習やトレーニングによって、私たちのスキルは上達するという考えが広まっていますが、それだけではダメだとモートン・ハンセンはGREAT @ WORK 効率を超える力で指摘します。「限界的練習」を取り入れ、優秀なコーチからフィードバックを得て、自分の欠点を矯正できる人たちのみが、自分のスキルをアップできるのです。
スポーツや音楽、チェス、単語つづりコンテストなどでも、トップ・パフォーマーたちはこの限界的練習で見事な業績を上げています。しかし、多くのビジネスマンはこのやり方を採用していないことが明らかになりました。この限界的練習を取り入れることで、会社の生産性を劇的に変えられると著者のモートンは考えています。
限界的練習を単純に採用するのは難しいのですが、「成長のサイクル」を活用すれば、職場の空気を変えられます。成長サイクルとは、短期間でフィードバックを受け取り、スキルを改善することです。この成長サイクルをしっかりと身につけることが重要なのです。この成長サイクルを採用していた人は、採用していなかった人よりもはるかに業績がよかったことが著者の調査で明らかになっています。
成長のサイクルのための6つの戦術
成功している人は、仕事のスキルを向上させようと努力し、自分の働き方を常に見直し、失敗から学んでいます。自分やチームを成長させるための戦術をモートン・ハンセンは見つけました。
1、1日15分を作り出す
コーチや上司、仲間から改善のためのフィードバックをしてもらいましょう。改善のための時間を15分を確保することで、大きな進歩を生み出せます。
2、目標を小さく分ける
目標を小さく切り刻む「ミクロ活動」を日常的に行うようにします。スキルを向上させる小さな具体的な行動を習慣化すべきです。
3、「ソフトスキル」を磨く
会議での発言を聞いたり、仕事の優先順位をつけるソフトスキルと関連するミクロ活動を評価します。どの評価基準を確認すれば、結果が出せるかがわかれば、生産性は高まります。
4、建設的な意見に着目する
フィードバックは「質」が大切だとモートンは述べています。コーチや専門家の役立つアドバイスをもらうようにします。それができない時にはアプリなどのテクノロジーの助けを借りるとよいでしょう。
5、賢く失敗する
成長のサイクルを実践している人は、新たな課題に挑戦し、それを解決しようといろいろな方法を試行します。そのため、短期的には業績が落ち込むことがよくあります。しかし、時間の経過とともに、そうした努力は実を結ぶことがわかっています。 業績が短期的に落ち込むリスクをあえて冒した人は、その後に業績が大きく伸びると信じ。新たなことにチャレンジすべきです。
6、「ぬるま湯 」と闘う
トップ・パフォーマーは立ち止まらずに、常に学び続けます。彼らは仕事の仕組みを破壊し、既存のスキルを時代遅れなものにしています。
ベスト ・パフォーマーは、仕事の再設計を絶えず行い、成長のサイクルを組み合わせることで、結果を出すことに成功しています。自分の成功に満足せず、次なるステージを目指すことが成長のためには欠かせません。
まとめ
1万時間の法則が有名ですが、結果を出すためには、時間を意識するだけでなく、学ぶ方法を最適化すべきです。短期間でフィードバックを受け取り、スキルを改善する成長サイクルを身につけることで、生産性をアップできます。著者の調査によるとこの成長サイクルを実践している人は、実践しない人より業績がはるかによいことがわかっています。
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