書評 トーマス・エリクソンの世界にバカは4人いる

ある工場の床に油がこぼれていたとする。その場にいる人をまずは叱り、「床をふいておけ」と命令するのが赤タイプ。こぼれている油に気付くことは気付くけれど、すぐに忘れてしまい、2日後にそこで転んでイライラしてしまうのが黄タイプ。こぼれている油を見て「しまった、これは問題だ」とイヤな気持ちになるのが緑タイプ。もちろんそこで何をするわけではない。青タイプはそこで、まず疑問に思うことから始まる。(トーマス・エリクソン)


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世の中には4つのタイプのバカがいる!

スウェーデンでコミュニケーション研究の第一人者として知られるトーマス・エリクソン世界にバカは4人いるを献本いただいたので、今日はこちらを紹介しようと思います。スウェーデンで85万部以上売れたという本書を読めば、人間関係を改善できるはずです。

本書には4つのバカのタイプが色分けして紹介されています!素早く行動するタイプと考えてから行動するタイプに人は大きく分かれます。外交的、内向的なのか?タスクを重視するか?人間関係を重視するか?をマトリックスに書き出すと人は4つのタイプのバカに分類できます。

・赤タイプ(主導型)
何でも1番でないと気が済まない性格です。 仕事は速いがそもそも目的を間違えたまま突っ走ります。また、他人に興味がなく自己中心的な行動が目につきます。この赤タイプの人は常に急いでいるという特徴があり、前進することを優先します。
・黄タイプ(感化型)
とことん楽観的な性格で、パッションを持って、行動します。問題を解決することにエネルギーを注ぎます。他者との交流を意識し、人を楽しませようとします。
・緑タイプ(安定型)
口論を最も嫌い、他人に手を差し伸べることで安心します。 仕事はするものの指示されたこと以外はやらず、自分の時間を大切にします。誰かが変な行動していても、我慢強く行動できます。多くの人を好んで、多大な信頼を寄せます。
・青タイプ(慎重型)
どんな小さなことでも見逃せないのが青タイプの特徴です。資料やマニュアルを重視し、プロセスに納得しないと彼らは仕事をしません。 データや数字を重視するあまり、仕事が遅くなりがちです。なぜなら、間違いが許せないからです。

人のタイプを色分けするのは意味があります。多様な性格を理解し、コミニケーションや対応を変えないと、私たちはすぐにトラブルに直面してしまいます。これを避けるために、4つのバカの特徴を理解することが重要だと著者は指摘します。

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相性を考えて、良いチームを作ろう!

赤タイプと黄タイプは、自身で自分の強みを誇張し、弱点などないと信じてしまう傾向がある。かなり強いエゴを持っているので、自分が成功するのは、常に可能性やいい話を追求しているからで、間違ったことや欠点にこだわっているからではないと信じている。だが、それも長くは続かない。その真逆なのが緑タイプと青タイプだ。緑と青タイプは弱点を全面に出し、強みが隠れてしまうことすらある。その結果どうなるかは明らかだ。たとえば、誰かがポジティブなフィードバックを彼らにしたとしよう。すると、緑タイプや青タイプは、それに対して免疫を獲得したかのようにそのフィードバックを拒絶し、逆に自らネガティブなフィードバックを自分自身にしようとする。これでは効率的に仕事をすることができるはずがない。

4つのタイプには当然強みもあり、弱みもあります。強みと強みを掛け合わせれば、結果を出せますから、自分のタイプをまずは確認し、誰と組めば、結果を出せるかを考えましょう。相性のよい人と仕事をし、生産性を高めまるのです。

また、相手のタイプを読み取り、それに応じた形で適応していくことでチームは強くなります。相手の合わせることで、親近感を得ることができ、相手から信頼されます。基本的に、赤タイプに会うときは赤タイプの行動をすること、黄タイプなら黄タイプの行動、緑タイプならば緑タイプの行動を、青タイプなら青タイプの行動をするとよいと著者は述べています。

結果を出せるチームは、赤と青、黄と緑の組み合わせになります。青タイプと赤タイプはどちらも問題重視型ですが、赤タイプは目標にたどり着くまでの仮定よりも目標そのものに興味あります。一方、青タイプは目標へたどり着くまでのプロセスに興味があるので、相互補完が可能です。車にたとえるならば、赤タイプはアクセルで、青タイプはブレーキという役割を担います。

緑タイプと黄タイプの人のテンポは同じではありませんが、お互いのことが気になります。どちらも人に興味があり、お互いを重要な存在だと考えることで強みを発揮できます。穏和でいたい人と楽しみたい人はコミュニケーションが取れ、よいチームを築けます。ただし、どちらもノーと言えない性格なので、お金にまつわる仕事は任せない方がよいとのことです。

逆に、黄タイプと青タイプの組み合わせのチームは大変です。黄タイプは、タスクの内容が何だかわからないまま取りかかろうとしますが、青タイプはタスクを完了させるために必要な資料を調べることに熱中します。この2人だけで仕事をさせることは、とてもリスクが高いことを覚えておきましょう。

一つのカラーだけでチームを作ろうとするのも危険です。会社は似た者どうしを採用しがちですが、これでは組織はうまく回りません。アクセルだけの車では、暴走が止まりませし、ブレーキを踏む人しかいなければ、車は前進しません。著者は4つのカラーを揃えることで、よいチームができると言います。リーダーは4つのカラーを理解し、人材のバランスをとることで、結果を出せるチームを作れるようになります。

まとめ

人は4つのタイプのバカに分類されます。4つのタイプには当然強みもあり、弱みもあります。強みと強みを掛け合わせれば、結果を出せますから、自分のタイプをまずは確認し、誰と組めば、結果を出せるかを考えましょう。リーダーは4つのカラーを理解し、よいチームをつくることで、結果を出せるようになります。

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この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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