誰もが失敗や悲劇を経験する。仕事を解雇される。愛する人を失う。経済的に苦しい時期もきっとあるだろう。成功するのに重要なのは、きちんと嘆き悲しみ、そのあと前に進む力を得ることだ。(スコット・ギャロウェイ)
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起業家に必要な4条件
スコット・ギャロウェイのニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス): GAFA時代の人生戦略を読了しました。副題が示す通り、著者は昨年話題になったthe four GAFA 四騎士が創り変えた世界の著者ですが、その彼が今回は私たちに幸福とは何かを問いかけています。
多くの人は失敗することを恐れますが、失敗をきちんと受け入れ、次の行動を起こすことで、成功が手に入ります。著者は幸福の計算式を回復力/失敗=成功だと定義しています。嫌な体験から立ち直る回復力を身につけることが幸せになる近道なのです。
アメリカでは起業家が美化されていますが、起業家になったからと言って、幸せになれる訳ではありません。著者は以下の4つの条件が起業家には必要だと言います。特に最初の2つの質問がイエスで、かつ大企業で働く能力がなければ、起業を考えてもよいかもしれません。
■起業家に必要な4条件
1、お金を支払ってでも働きたいか?
自分自身の金を、働くという喜びのために賭けられる人が起業家です。報酬は猛烈に働くことだと考えられる人が独立すべきです。
2、人前で失敗することを恐れないか?
失敗を恥ずかしがらず、勲章だと思うようにしましょう。
3、売り込むことは好きか?
起業家というのはセールスパーソンと同義
4、進んでリスクを負えるか?
大企業でうまくやれるなら、リスクを敢えてとる必要はありません。
起業家になれると考えられたら、新しい物を作れる人材(開発者・技術者を)を採用し、起業のストーリーを周りに語りましょう!
会社を作るなら不景気な時を選べ!
私はこれまでに9つの会社を、一人あるいは共同で設立した。成功と失敗を分ける一番の要因は何か。スタートの時期である。成功した会社は、不景気が終わりに近づいていたときに設立した(1992年と2009年)。人材、不動産、サービス、すべて安かった。
著者は不況の時にこそ、会社を立ち上げるべきだと言います。理由は不景気の時には、あらゆるものが安く手に入るからです。特に不況時は優秀な人材を採用するチャンスだと考えましょう。逆にスタートのタイミングを間違えると苦戦します。好況の時にベンチャーに転職しようとする人は「並みのレベル」だと考えるべきです。
そして、謙虚さを忘れないようにしましょう!あなたが本当に好調なとき、それは自分の能力のおかげではない!好況の波に乗っているだけ、と認識することが重要だと著者は言います。謙虚な姿勢でいれば、収入の範囲で生活して、経済的にも心理的にも、次に配られる力ードに対処する準備ができます。また、謙虚でいる人を周りは応援しようとします。
私は学生たちに、断られるリスクに自らをさらさなければ、大きなことは何もなし遂げられないと話している。思いがけぬ幸運は、勇気の賜物なのだ。大学、同僚、投資家、そして女性たちからの拒絶に耐えたことで、大きな利益がもたらされた。
毎日、何かしらのリスクに耐えられるように自分を鍛えるようにしましょう。誰かに拒絶されるのを恐れないようになれば、起業の成功確率を高められます。拒絶されても、失敗しても、それを受け入れ、復活する方法を考えることができれば、自分を幸せにできます。
まとめ
起業で幸せになれる人もいれば、なれない人もいます。失敗を乗り越え、回復力のある人が起業に向いています。起業における幸福の計算式は、「回復力/失敗=成功」だと捉え、チャレンジを続けましょう。断られる勇気を持ち続ける人が成功できる人なのです。
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