お金やお酒だけでは幸せになれない!スコット・ギャロウェイのニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス): GAFA時代の人生戦略の書評


Book photo created by freepik – www.freepik.com

ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス): GAFA時代の人生戦略
著者:スコット・ギャロウェイ
出版社:東洋経済新報社

本書の要約

ある程度の幸せはお金で買うことが可能ですが、それには限度があります。幸福度を高めたければ、自分に喜びと満足を与えてくれるものを知り、それらに時間やお金を使うようにするのです。人とのよいつながりを持つことで幸せになれることも明らかになっています。仕事以外のことに喜びを見いだすようにしましょう。

お金だけでは幸せになれない?

所持しているお金の額と幸せの度合いは比例する。幸せはお金で買えるものだ。ただしそこには限度がある。所得水準があるレベルに達すると、その後の幸福度は横ばいになる。逆にお金が増えたからといって、幸福度が下がるわけでもない(それもまた都市伝説である)。(スコット・ギャロウェイ)

著者のスコット・ギャロウェイは、幸せとお金の関係を整理しています。お金は幸福にとって、大切なものですが、ある一定の所得レベルに達すると幸福度は横ばいになります。お金を増やすことるばかり考えていては、幸せになれません。

幸福度を高めたければ、お金を稼ぐこと、仕事以外のことに自分の時間を使うようにしましょう。自分に喜びと満足を与えてくれるものを知り、それらに時間やお金を使うようにするのです。お金を使わずに楽しめることをリストアップし、それをスケジュール表に書き込むのです。
■料理
■読書
■家族との団欒
■旅行
■スポーツ
■散歩などなど

今ここに集中することで、自分を幸せにできます。仕事以外にゾーンに入れることを見つけるとバランスのとれた人生を送れます。

何であれ、仕事以外のものへの関心や趣味は、あなたの人格に味わいを加えてくれる。いわゆる「ゾーンに入る」ことは幸せである。時間を忘れ、何かに没頭し、何かより大きなものの一部であると感じる。

著者は、書くことはセラピーだと述べていますが、私もこの考えに賛成です。毎朝、書評を書くことで私は著者やこの記事の読者とつながれます。著者や編集者、仲間と記事を通じてつながり、コミュニケーションを取れるようになったのです。時には感謝の言葉ももらえます。書くことを生活の一部にすることで、幸せな時間を増やせるのです。

アルコールがあなたの幸福度を下げる?

ハーバード・メディカルスクールは、幸福についての大規模調査のグラント・スタディを行いました。男性約300人について、19歳から75年間追跡し、幸福度を上げる(あるいは下げる)要因について調査しました。その結果、不幸になる要素のひとつがアルコールであることがわかりました。酒は結婚に失敗したり、出世コースからはずれたり、健康を害したりする原因となります。ノイローゼやうつがアルコール中毒をもたらすのではなく、アルコール中毒がうつやノイローゼをもたらすことが明らかになったのです。

著者は、大学卒業後モルガン・スタンレーで働いていたとき、毎晩飲みに出ていたそうです。最新流行の店で、他の成功者らしき人々と、べろべろに酔うまで飲み、日々二日酔い状態でした。飲んでいるときに彼は、おもしろくて楽観的な人間になれました。酒の力でポジティブな自分になり、自分の行動を変えていたのです。

UCLAでは授業にも出ず、あまり勉強もしなかった私は、大した銀行家にはなれなかった。しかし大した人間になれなかったのは酒のせいだ。依存症にならなかった(と思っている)のは幸運だった。西海岸に移ったとき、刺激や酒が恋しいとは思わなかった。胸に手を当てて考えてみてほしい。大学を出たあと、薬や酒で人間関係がこじれたり、出世が阻まれたり、人生がうまくいかなくなったりしていないだろうか。もしそんなことになっていたら、何らかの対処をすることだ。

著者は短い期間で酒の誘惑を断ち、自分の理性を取り戻します。そして、幸せについて考えるようになったのです。時間の使い方や人との付き合い方を変え、大学教授となり、ついにはベストセラー作家になりました。

私も20代から44歳までアルコールに依存する生活を続けていました。飲んでいる時はとても幸せな気持ちになれるので、やがて飲酒が習慣になり、当時の自分を苦しめていました。私はなんども禁酒を誓いましたが、お酒の魔力に負けてしまいました。しかし、アルコールに頼っていても幸せにはなれないということをドクターから学び、ついに断酒に成功しました。お酒をやめ、自分の人生を再設計し、人とのつながりを強化することを目指しました。

先ほどのグラントスタディも、よいつながりが幸せをもたらすことを明らかにしています。「暖かな人間関係」を持つ男性58人の年収は平均して年間14万1000ドルで、55~60歳におけるピーク時の給料は、点数の低かった男性31人よりも多かったのです。また、仕事で成功する確率も高くなります。幸せで暖かい人に囲まれれば、よいことが起こるようになり、お金だけでなく、心身ともに健康になれます。しっかりと働き、よい人間関係を持つことが幸せになる近道かもしれません。私も今は仕事と周りの人の応援、書く時間を持つことで、幸せな時間を過ごせるようになったのです。

スコット・ギャロウェイのニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス): GAFA時代の人生戦略の書評①

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

徳本昌大をフォローする
習慣化書評生産性向上ブログアイデアクリエイティビティライフハック人脈
スポンサーリンク
徳本昌大をフォローする
Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました