書評 ミッチ・プリンスタインのPOPULAR 「人気」の法則: 人を惹きつける謎の力

私たちが「人気」を無視できない理由には、認めるか認めないかは別として、「もっと人に好かれたい」という欲望を捨てきれずにいることもあるだろう。「人気」は生活のみならず、社会が最も価値を置く属性だ。むしろ現代ほど重要視される時代はないかもしれない。(ミッチ・プリンスタイン)


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人気を構成する2つの要素

臨床心理学者のミッチ・プリンスタインPOPULAR 「人気」の法則: 人を惹きつける謎の力の中で、人とのつながりを強化する方法を紹介しています。私たちは著者が見つけた法則を身につけることで、人望を手に入れられます。

人気は二つの要素から成り立っています。1つ目はステータスで社会的地位を反映したものです。ステータスは好感度で測るものではなく、支配力、目立つこと、才能、影響力で測られます。2つ目は好感度で、人から好かれる度合いです。特別、目立たつ存在にならなくとも、皆から好かれることで、多くの人とつながれます。たいがいの人はこの2つを混同し、人生を失敗しています。人気を得たければ、ステータスよりも好感度がはるかに強力な要素になると著者は指摘します。

ステータスは確かに重要ですが、地位や名誉があっても、「人との結びつき」がなければ満足感は得られません。地位や名誉=ステータスが高い人は、たとえリーダー的なポジションについていても、他人への気配りなどが出来なければ孤立しがちです。一方、ステータスがなくても「好感度」が高い人の方が人気があり、困った時に多くの人から助けてもらえます。人との関係をよくしたければ、人から好かれる行動を選択すればよいのです。人はステータスを高めることに投資をしがちですが、ステータス作りや自分の優越感を満たすより、自分の周りにいる人との関係を重視したほうがはるかに価値を生み出すのです。

人気が私たちの人生を変えることは間違いありません。そして、その力は絶大で、キャリアを変え、目標を達成させ、最終的には幸せさえ呼び寄せるのです。高校時代の人気がその後の人生に影響を及ぼしますが、この法則を知れば、過去の嫌な思い出にとらわれるのをやめ、新しい記憶を上書きすればよいのです。

 

幸福や成功を手に入れるためのたった一つの条件は、「人気」である。

私たちはSNSで「いいね」やリツイートなど、何かしらの反応をするものだが、その根本的な目的は、仲間に加わり、「あなたを見ています」「あなたに気がついています」「あなたのことを認めています」と知らせることではないだろうか。つまり、「いいね」はステータスを与える手段だ。あなたは目立っており、多くの人に称賛されているーと知らせる方法なのだ。

ソーシャルメディアによって、評判が人とモノの価値をきめるようになりました。ソーシャルメディアの「いいね」がオキシトシンとドーパミンを分泌し、人はここから快感を得られます。この快感を得るために、ステータスを追い求める人はソーシャルメディアへの時間を増やし、「いいね」を得ることを目的に、大切な時間を浪費し、投稿を続けるのです。

「いいね」の中のステータスと好感度の見分けがつかなくなると、SNSに翻弄されてしまいます。「いいね」の数がステータスとなり、そのために正しい判断ができなくなるのです。通常なら評価に値しない投稿でも「いいね」の数が多い投稿がカッコよいと誤認されてしまうのです。ステータスに価値を置けば置くほど、善悪を正しく判断する能力が低下します。ソーシャルメディアの影響が強まるほど、「ステータス=人のクオリティ」だと勘違いするようになるのです。

ステータスを維持するために、人はいじめさえ許容します。アメリカ大統領のトランプは、対抗馬である政治家や真実を書こうとする記者を罵倒し、自分の権力を維持するために、ツイッターでフェイクニュースを流すのです。

多くの人は、最近受けた肯定的または否定的なフィードバックで、アイデンティティを感じている。誰かが自分のことを好きだと聞けば、自分をいい人間だと思うし、仲間外れにされれば、すべて否定されたように感じる。名声や美、カや富に自分のアイデンティティを見出し、ステータスづくりに懸命になる人もいる。

ソーシャルメディアのおかげで、有名人でなくとも私たちはステータスを得られるようになりました。しかし、いくらステータスを得ても、それだけでは幸せになれないことがわかっています。実際、多くの有名人がうつを患い、そこから脱出するために、人とのつながりを求めるためにボランティアや社会貢献活動を行います。たとえ有名人であっても、ありのままを受け入れ、自分と一緒にいてくれる仲間を求めているのです。

ジュリアン・ホルト=ランスタッドの研究でも好感でつながる人間関係を築いていたほど幸福度が高いことがわかりました。生存率においては孤独で生きる人よりも91%も高かったのです。社会で問題を抱える人=孤独な人は健康問題を多く抱え、早死にする傾向が高いのです。社会学者のキャスーリン・ミュラン・ハリスの調査では友人や恋人の存在があり、近所付きあいやボランティアを積極的にしている人は、身体的疾患のリスクが低くなっていました。

幸福や成功を手に入れるための条件といえば、知性や学歴、経済力や社会的地位、心身の健康など、ごく月並みな要素ばかり浮かぶものだが、人生の道筋を決定づけるのはたった一つ。それは「人気」である。

たとえ、人とうまくやれない過去があったとしても、今の自分を変えることで、人間関係は変えられます。自分のありかたを学び、嫌われていた過去の影響に、今の自分が引きづられないようにすればいいだけです。日々の行動を少しだけ変えることで、未来を変えられます。行き交う人に親しみを込めて挨拶したり、親切にしてみたり、ただニッコリと笑顔になればよいのです。 

 
ステータス至上主義の世界で好感度を追求するのは、ストレスフルです。執拗にステータスを追いかけるうちに人は依存症や孤独感を感じ、幸福度を下げてしまいます。それよりも人から好かれるようになることを目指すべきです。自分より仲間への思いやりを優先させ、調和を図るようにしましょう。今の自分の振る舞いを他者を意識したものに変えることで、好感度を高められるようになるのです。

まとめ

人気はステータスと好感度の2つの要素で成り立っています。人はステータスを高めることを目指しますが、これだけでは幸せになれません。本当に重要なことは好感度を高めることで、相手への思いやりを優先させることで、人付き合いをよりよくできるのです。

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