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24時間すべてを自分のために使うタイムマネジメント大全
著者:池田貴将
出版社:大和書房
本書の要約
南カリフォルニア大学の心理学教授ウェンディ・ウッドは、人の行動のうち60%は無自覚であることを明らかにしています。この時間を減らすことで、私たちは時間を増やせ、時間を味方にできるようになります。朝と夜という人に邪魔されない時間帯を有意義にすることで、充実した人生を送れるようになります。
ルーティンの力を活用しよう!
よけいなことで脳を忙しくさせないようにするには、必要なことはルーティンを決めてしまって、大切なことに脳のエネルギーをとっておいた方がいいわけです。(池田貴将)
本ブログでは時間をテーマに様々な書籍を取り上げてきましたが、池田貴将氏がそのエッセンスを一冊の本にまとめてくれました。この本でもお馴染みのダニエル・カーネマンやケリー・マクゴニガル、ジュリア・キャメロン、リチャード・ワイズマンなどの話が紹介されています。
ハーバード、スタンフォード、MITで実証されてきた時間術を読むことで、自分のパフォーマンスを高められ、自分の人生の価値をアップできるはずです。今日はこの中からルーティンについて紹介します。朝と夜のルーティンを変えることで、私たちは本当に重要なことにフォーカスできるようになるのです。
南カリフォルニア大学の心理学教授ウェンディ・ウッドは、人の行動のうち60%は無自覚であることを明らかにしています。この時間を減らすことで、私たちは時間を増やせ、時間を味方にできるようになります。朝と夜という人に邪魔されない時間帯を有意義にすることで、充実した人生を送れるようになります。
人間の脳の処理能力には限界があり、いつもとっている慣れた行動は意識の裏側の低電力モードを使って行っています。これが脳のショートカット機能です。
研究によれば私たちは1日1100万もの情報を脳で処理しなければいけない状態を生きていますが、そのうち意識的に処理できるのは40のみだそうです。このルールに基づき、日々の重要事項をルーティンにし、その日やるべき大切なことに脳のエネルギーをとっておくようにするのです。
ルーティンを決めることで余裕が生まれ、セレンディピティを起こせるようになります。
常に余裕をつくり出す ルーティンを決めておいても「偶然」は起こります。英語で「セレンディピティ」と言われる「思いがけぬ幸運な出会いや発見」は、日々の中にたくさんあります。しかしそれも、ある程度の余裕がなければ気づけません。ルーティンを決めるということは、偶然を楽しむためのものでもあるのです。
心理学者で運の研究家のリチャード・ワイズマンは、店の入り口にわざと5ドル札を落とし、運と偶然のチャンスの関係を調べました。すると、事前の調査で「自分は運がいい」と回答した人は、5ドル札に気づき、「自分は運が悪いと思う」と回答した人は、5ドル札に気づきませんでした。
ルーティンを決めておいた方が目の前で起きた偶然の大切さに気づけるという利点があります。それに、もし突発的なイベントや忙しさで生活リズムが乱れても、ルーティンさえ決めておけば、また元の生活に簡単に戻れます。
私は毎朝、この書評ブログを書いていますが、日々の更新のためには、膨大なインプットが欠かせません。書店やAmazonでの偶然の本との出会いが、私の運を高めてくれます。
本に出会う→ブログでアウトプット→著者や編集者との新たな出会いをデザイン
私はこのルーティンのおかげでネットワークが大きくなり、よいことに出会える確率が高まっています。
朝晩のルーティンをつくる!
寝る前の時間は、朝とは別の意味でルーティンが有効です。寝る前にすることは睡眠の質を左右し、翌日の気分や体調にダイレクトにつながるからです。また、意志力が枯渇して誘惑に負けやすい時間帯でもあるため、とるべき行動をルーティン化することで睡眠時間を守ることができます。
寝る前に必要なのは、脳をリラックスさせて自然に眠りへと促すような行動です。自分を緊張させないルーティンを生み出し、それを習慣化しましょう。いつも通りのルーティンをすることで、脳は自然とリラックスします。
私は朝起きた時から、眠るまでの隙間時間を読書に費やしていますが、寝る前の読書時間は格別です。熱心な読書家として知られるビル・ゲイツは、寝る前には必ず1時間の読書をしているそうです。
読書には知識を得るという利点はもちろんのこと、ストレスを下げ、記憶力を向上させる効果があります。2009年のエセックス大学の研究によると、1日わずか6分読書をするだけでもストレスレベルが最大68%も下がることがわかっています。
読書の習慣のある人は、年齢を重ねたときに認知機能の衰えが平均で32%減少したというイギリスの研究報告もあります。つまり、脳力アップにもストレスを下げるにも、大きなメリットがあるのが読書なのです。リラックスするために、私は夜の読書はビジネス書ではなく、小説やエッセーを読むようにしています。
著者はベッドに入ったら1日のうちでよかったことを思い出し、感謝しながら眠ることも習慣にしているそうです。私も読書後に1日を振り返るようにしています。感謝の気持ちを持って、その日に出会った人に感謝の気持ちを伝えることで、1日を気持ちよく終えられます。
ポジティブ心理学の研究によって、感謝するたけて脳からセロトニンやドーパミンなどのホルモン物質が放出され、気分かよくなるのはもちろん、幸福度か上かることかわかっています。私たちは感謝することで自尊心を高め、免疫システムを強化しています。結果的に人間関係にもいい影響を与えています。
私は朝のルーティンに感謝日記を書くことを習慣にしています。昨日の感謝を翌朝、言語化することで、朝を気持ちよくスタートできます。朝から書く時間を持つことで、脳を活性化できます。
あのオプラ・ウィンフリーも感謝日記を習慣にしています。
ありがとう日記をつけるといいわ。毎晩、あなたが感謝したことを5つ、リストアップするの。そうすれば、毎日に対する、そして人生に対する、あなたの見方が変わり始める。(オプラ・ウィンフリー)
脳内で感謝の回路が強化されることで、幸福感を維持できます。私は夜時間と朝時間に感謝の時間を持つことで、自分の人生をより豊かにできるようになりました。
ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。
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