ハマトンの知的生活
P.G.ハマトン
三笠書房
本書の要約
大人になっても学び続けるためには、自分の時間をコントロールする必要があります。時間を浪費しないためには、何をやるかということよりも、何をせずにおくかということのほうが、はるかに重要であるとP.G.ハマトンは指摘します。悪い習慣を良い習慣に置き換えましょう。
学び続けることが重要な理由
学校でたまたま劣等生であるにしろ、あるいは前途有望な青年であるにしろ、その人が将来いかなる知的生活を送るかは、ひとえにその人の精神力にかかっています。子どもの頃学校で受けた訓練から、ほとんど何も得るところがなかった著名人も、すべて別の種類の訓練を自らに課しているのであって、その訓練が成人してからの仕事の支えになっているのです。(P.G.ハマトン)
P.G.ハマトンのハマトンの知的生活の書評を続けます。実は私は小学校低学年の頃、学校に行くことが苦手で、今でいう登校拒否を繰り返し、親に迷惑をかけていました。学ぶことは好きで、自宅で本を読み過ごしていましたが、親になった今、当時の両親のことを考えると申し訳ない気持ちでいっぱいです。
その後、学校に行けるようになり、大学まで卒業できましたが、広告会社に入ったあとはアルコールに多くの時間を費やし、学ぶことを忘れていました。20代から40代前半までは無為に時間を過ごしたことを今も後悔しています。
44歳の時に断酒を決意し、アルコールを飲まない人たちとの交流を開始し、朝時間を活用することにしました。朝活と言われる朝の勉強会に参加し、積極的に学ぶ人たちから刺激を受けることで、私は徐々に学びの時間を増やしていったのです。
ハマトンは卓越した人物は、自己修練を重ねた人だと指摘します。
卓越した人物というのは、その多くは、仕事上の訓練を積んできた人物なのであって、ベンジャミン・フランクリンのように自己修練を重ねた人物なのです。自ら進んでなんらの知的訓練をも受けずに頭角をあらわした知識人など、今もって聞いたことがありません。
私も朝活に参加するために、朝4時に起床する生活をスタートし、自己投資に時間を割くようになりました。その後、読書会やSNSの勉強会を開催したり、書籍を出版することで、ダメダメだった自分をまともな存在に変えられたのです。
時間を浪費しない方法・・・やらないことを決めよう!
意志の力を働かせることによって存分に才能を伸ばし、精一杯仕事をして、それによって高度ごの教養を身につけた人たちに伍したいと望むことは、決して途方もないことではありません。訓練を始める根本の動機というのは、たまたまその時実際に持ち合わせている能力や知識だけではなく、必要な訓練を積めばものにできるかもしれない能力や知識をも身につけて、持てる力をことごとく発揮し尽くしたいという願いでしょう。
「知的訓練の目指すところは、一国の軍隊がその軍事行動を一人の戦略家によって指揮されるように、他のすべての能力を統轄する中心となる力を精神のうちに確立することだ」とハマトンは言います。
さまざまな知識や体験を重ねることで。このスキルは高まります。時代が激しく変化する中で、学びをやめれば、他者への貢献は叶いません。仕事で喜びを感じるためには、自分のスキルを高め続ける必要があるのです。
知的訓練をしなければ、目の前のチャンスを見落としてしまいます。知的なトレーニングを重ね、アンテナを立てることで、運を高められるのです。
20代から40代前半まで、私は学びの時間を持たなかったことを後悔していますが、2度と後悔しないために、今は学びの時間を増やすことを意識しています。
人並の常識をもっていれば、人生は短く、時は矢のごとく過ぎ去り、今という時を上手に利用しなければならないことぐらい誰にだってわかります。しかし、何をやり、何をせずにおくかを正確に知るには、豊富な経験とすぐれた智恵がなければなりません。実際には、何をやるかということよりも、何をせずにおくかということのほうが、はるかに重要であることが多いのですが。
時間を浪費しなためには、やらないことを決めることです。私もアルコールを止めること、自分の優先順位を明確にすることで、本を出版することができました。自分の中の無駄な時間を洗い出し、悪い習慣を良い習慣に置き換えることで、人生をよりよくできるのです。
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