ジュリア・キャメロンのいくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。の書評


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いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。
著者:ジュリア・キャメロン
出版社:サンマーク出版

本書の要約

「モーニング・ページ」「アーティスト・デート」「ソロ・ウォーキング」「メモワール」の4つを組み合わせることで、クリエイティブに生きられるようになります。リタイア後は、過去を再訪し、未知のものを探求するチャンスを得たと考え、自分の未来を再設計しましょう。

リタイア後こそ、やりたいことをやろう!

職業や属性を問わず、私たちは1人ひとりみな創造的であり、世界に独自な何かをもたらす力を持っている。あなたには時間も経験もある。人生の後半は、自分のプロジエクトに取り組み、夢の扉を開けるときである。過去を再訪し、未知のものを探求するときなのだ。さらに言えば、あなたの未来を設計するときでもある。(ジュリア・キャメロン)

このブログではジュリア・キャメロンのメソッド「アーティスト・ウェイ」を今までに何度も取り上げていますが、彼女の名著のずっとやりたかったことを、やりなさい。の続編が出たので早速紹介します。※参考 ジュリア・キャメロンの「ずっとやりたかったことを、やりなさい」の書評

今回はアーティストウェイによって、60代以降のシニア世代が人生をより豊かにできるがメインテーマになっています。シニア世代は、生活環境が一変し、時代から取り残されたような感覚を持ちます。未知なものへの恐れをともなう将来への不安や苛立ちや憂鬱という問題も抱えますが、ジュリアはそれらの課題をクリエイティブになることで解決していきます。

以下本書から「創造性の原理」を引用します。
ー創造性の原理ー
①創造性は自然な生命の秩序であり、生命は純粋な創造的エネルギーだ。
②人間を含め、あらゆる生命には創造的な力が宿っている。
③創造性に心を開くとき、私たちは内なる創造主の創造性に心を開く。
④私たち自身が創造物である。そして私たちは、創造することによって、創造の流れを断ち切らぬよう定められている。
⑤創造性とは神からの贈り物である。創造性を用いるとは神に贈り物をお返しすることだ。
⑥創造的であることを拒むのは、自分勝手であり、私たちの本性にそむく行為だ。
⑦創造性を探求するとき、私たちは人生に秩序をもたらす流れとしての神に心を開く。
⑧創造主への回路を開くと、穏やかだが強力な変化がたくさん起こる。
⑨創造性にいくら心を開いても安全である。
⑩私たちの創造したいという夢や願望は、神聖な源からやってくる。私たちが夢に向かって進んでいくことは、自分の崇高な側面に向かっていくことを意味する。

いくつになっても、自ら創造性の原理を取り入れることで、人生を楽しめるようになります。シニア世代は有り余る時間があるのですから、これを有効活用すべきです。著者は「モーニング・ページ」「アーティスト・デート」「ソロ・ウォーキング」「メモワール」の4つを組み合わせることで、クリエイティブに生きられるようになると言います。いくつになってもやりたいことをやれば、自分の人生をエンジョイできます。

■モーニング・ページ
毎日、自分のためだけに朝一番に行う数ページにわたる意識の流れのライティング。
■アーティスト・デート
1週間に1回、楽しいことを探すためにする一人の遠足。
■ソロ・ウォーキング
1週間に2回、犬や家族を連れず、携帯電話も持たずに行う20分の単独ウォーキング。
■メモワール
1週間に1回、記憶をよびさまし、過去の人生を再訪する誘導プロセス。

自分を責めるのをやめ、優しくなろう!

モーニング・ページを書くのは、気づきの行為である。多くの人は癒しの効果に気づかないままモーニング・ページに取り組む。深刻さの度合いはまちまちだが、私たちはみな、何かしら傷を負っている。一部の人は子供時代に傷ついて苦しんだかもしれない。大人になってから傷を負った人もいる。そこで書くことによって、私たちは文字通り過ちを「正す」のだ。

朝、起きたらすぐに書く時間をとること(「モーニング・ページ」)で、人は創造的になれます。私も毎朝、書くことを習慣にしていますが、今ここに集中することで、心が落ち着きます。私たちはたくさんの選択肢を持っていますが、朝時間をクリエイティブにすることで、自分の可能性の扉を開けます。

一方、「アーティスト・デート」で1週間に1度外出し、様々な体験をすることで、直感が鍛えられます。行ったことのない場所を訪れるにしろ、ゆかりのある場所を探索するにしろ、アーティスト・デートによって、新たな思い出を作れます。自分にできそうな10の冒険のリストをつくり、1週間に1度、一つずつそれをこなしていくことで、人生に彩が加わります。

1週間に1度、1時間確保し、新たな出会いをデザインする、美術館に行く、ドライブに行くことで、偶然力が鍛えれ、新しいものを生み出せるようになります。私は人生の100リストを10年前から書き出し、それをい意識し行動することで、人生をエンジョイできるようになりました。

ソロ・ウォーキングが不安を鎮め、創造性を引き出すきっかけになることを学んだのだ。ソロ・ウォーキングは受容する運動である。歩くことで、私たちは創造性の井戸を満たす。新しいイメージに気づき、新しいつながりをつくるのだ。

「歩くことによって解決される」と聖アウグスティヌスは述べましたが、「ソロ・ウォーキング」は本当に日々の暮らしの問題を解決してくれます。問題を持ってソロ・ウォーキングに行ったなら、回答を持ち帰れる確率が高いことに驚かされます。私も日々ウォーキングを楽しんでいますが、そこから新たなアイデアが生まれたり、課題を解決するヒントを何度も見つけました。毎日のソロ・ウォーキングの習慣によって、心と体の健康も維持できます。

自分がたどってきた人生を、敬意を持って子細に眺めれば、必然的にパワーが湧き、自分に感謝したくなります。1週間に1度、記憶を掘り下げる「メモワール」によって、本当にやりたかったことが見つかることがあります。子供の頃の自分を思い出せば、自然に冒険心とのつながりを取り戻すことができると著者は言います。

まず、自分の年齢を12で割り、毎週の質問に答えることを習慣にします。たとえば、今60歳なら、今週は誕生した0歳から5歳までの期間を再訪します。以下のような質問リストに、毎週答えることによって生き生きとした記憶が蘇ります。あきらめてしまった夢を再発見し、自分の思考と行動を変えることで、人生を楽しめるようになります。
■どこに住んでいたか?
■最初の記憶は?
■好きな本やおもちゃは?
■影響を受けた人や仲間の思い出
■印象的な匂いや音
■好きな食べ物
■よくいた場所、好きだった場所
■アーティスト・デートで探究したいもの(好きな美術館やレストラン・お店を再訪する)
■様々な印象深い思い出

リタイア後はやることがなくなり、ついつい自分を責めてしまいます。そうならないために、過去との対話を通じて、さっさとやりたいことを見つけましょう。

「疑問は知恵のはじまり」とソクラテスは述べた。特にリタイアしたばかりの頃は、自分自身に優しくすることが大切である。この時期、自分自身にいくら優しくしても、しすぎることはない。

自分自身を否定するのをやめ、創造性を日々の活動で取り戻していきましょう。著者との12週間の旅に出かけることで、人生をより豊かにできます。特にモーニングページ、アーティストページ、ソロ・ウォーキングの3つの基本ルールは日々の生活の仕組みとなり、ここから新しいアイデアやチャンスが生まれます。

著者の「ずっとやりたかったことを、やりなさい」を実践することで、私は自分自身を変えることができましたが、57歳になった今、本書に書かれているアイデアに取り組んで行こうと思います。何か新しいことを始めるのに遅すぎることはないのですから、子供時代の好奇心を取り戻したいと思います。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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