成果をあげるリーダーが必ずやっている 承認パワーで人が元気に動き出す: 褒め下手でも大丈夫 最もローコストで人と組織を元気にする技術
中島克也
IWD-LAB 出版
本書の要約
部下との関係をよくしたければ、彼らの行動・結果を承認し、存在を認めるようにしましょう。小さいことでいいから、まずは部下を成功させて、そして祝うこと(=承認すること)小さな成功体験をたくさんさせてあげて、自信をつけさせることで、彼らのやる気が高まります。
仲良くなりたい人のプロファイルリストを作成しよう!
自分のことを認めてほしいときには、まず相手を認める必要があります。相手がそこにいる、ということを認めなければいけません。自分のことばかりに関心をもって、人に関心がなくなると、目の前にいる大事な人を失ってしまいますよ。(中島克也)
「承認」は、次の3Kに分類できます
・結果を褒める(結果承認)
・行動を褒める(行為承認)
・存在を認める(存在承認)
「結果を褒める」「行動を褒める」 ことは確かに効果がありますが、 褒めるに値する「行動や結果」がなければそれを行使できません。一方、存在承認は「あなたが居てくれて嬉しいよ、ありがとう」というメッセージを伝えるだけで、相手との関係をよりよくできます。例えば、洋服や持ち物を褒めるなど相手の変化に気づいてあげることも存在承認になります。
著者は本書の中で、相手のプロファイルを蓄積することが重要だと述べています。相手と話して思ったこと、聞いたことを備忘録として書き残して、プロファイルを作成していきます。プロファイルを書くことで、相手に関心を持てるようになり、積極的に承認を与えることで、人間関係が改善します。
ステップ(1)プロファイル項目をリストアップする(相手の知っておくべき内容のリストアップ化)
【部下の場合】
これまでのキャリア、仕事の実績、大事にしている価値観、モチベーションの原泉、得意なこと/強み、苦手なこと/弱み夢、ビジョン、キャリアプラン、
会社や上司、同僚、部下との関係、周りからの評価・期待ここ最近の成長したところ、褒めるべき点、指摘修正すべき点、解除すべきメンタルブロック、学習スタイル、成長に必要なサポート今の気がかりなこと、健康の状態、家族のこと、好きなことや趣味、休みの日は何をしているか、誕生日…など
ステップ(2)部下を日々観察し、この項目を埋めていきます。
プロファイルの項目を作ったら、日々の会話やミーティングを通じて、リストアップします。こちらから興味を持つことで、相手も心を開いてくれるようになります。
部下の成長を誉めよう!
人は成功体験が少なかったり、成長実感に乏しいとき、あるいは誰からも認めてもらえなかった時にやる気を失います。 人をやる気にさせたかったら、この反対をいくことです。
15年前に自分の人生を変えようと思い、私は断酒を行いました。自分ではお酒をやめたことは大したことには思えなかったのですが、当時のコーチからは凄いことだと褒めていただけました。断酒に成功した私ならなんでもできるはずだと言われ、本を出版することを自分の目標にしました。
SNSでアウトプットを続けるうちに、編集者からのオファーが届き、夢だった著者の仲間入りができました。この頃から、私は自ら動けるようになり、やる気が出てきました。自己肯定感が低かった私を変えてくれたことのが、コーチの褒め言葉だったのです。
小さいことでいいから、まずは成功させて、そして祝うこと(=承認すること)小さな成功体験をたくさんさせてあげて、自信をつけさせるのです。
小さな成功体験を誉めることで、自分に自信を持てるようになります。子供の頃、私たちは両親から褒められ、やる気になったはずです。
部下に対する期待値を一旦下げて、部下の小さな成功体験を喜び、誉めるようにしましょう。部下を赤ちゃんだと思い、親になった気持ちで彼らに接するとよいと著者は言います。
人は褒められると嬉しくなり、やる気をチャージできます。新たなチャレンジを行うために、彼らの小さな成功体験を誉めるようにするのです。赤ちゃんが寝返りを打ったり、独り立ちができた時に、親は喜びます。それと同じように部下のチャレンジを誉めることで、部下の成長が加速します。
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