アトミック・リーディング: 読むことと書くことから考える読書術
五藤隆介
本書の要約
書くことや振り返る読書は未来の自己成長を促してくれます。多くの本を読み続けることや書き続けることで、異なる情報を自分なりの方法で結びつけるスキルが身につき、真の「アイデア」を生み出すことができます。様々な読書を通じて情報のつながりを見つけることで、自己のオリジナリティを創造することができるのです。
読むこと、書くこと、振り返ることで読書からより多くの恩恵が得られる!
私は、読書メモを書くようになってから、一冊の本から得られるものは十倍以上に増えていると感じます。この計算が正しいと仮定するならば、読書メモを残して本を読むことで普通に本を読む時の五倍の時間がかかったとしても、十倍のものが得られたならば二倍得したと考えることができます。もちろんこれは数値化できるものではなく、あくまでも感覚的なものでしかありませんが、自信を持ってそう言えるくらいの効果が実感できています。(五藤隆介)
「読書」とは「本に書かれた文字を黙読すること」だけではなく、「読んだり書いたり」する行為だと五藤隆介氏は定義しますが、私はこの考えに共感します。
私が書評ブログを始めてから、気が付けば13年以上の月日が流れていました。この間、私は多くの本を手に取り、その内容を文章として表現することの価値を深く実感しています。 ただ本を読むだけの行為と、その後に自分の考えや解釈を書き留める行為は、自分自身へのインパクトがまるで異なります。
読むだけの場合、情報は一時的に脳内に留まりますが、時間と共にその詳細は薄れていくことが多いです。しかし、ブログでアウトプットをすること、それを定期的に振り返ることで、本の内容が私の記憶の中に鮮明に定着します。 また、自分の考えを明文化することは、他者とのコミュニケーションにも役立ちます。
書評は、読者に新たな価値や視点を提供する重要な手段です。私は著者のメッセージをまとめるだけでなく、自身が得た知見や感じたこと、そしてそれをどのように解釈したのかを文章に落とし込むようにしています。
このアプローチにより、時に、読者は具体的な課題や疑問を解決する手助けを受けることになり、感謝の言葉をもらえることがあります。
さらに、ビジネス書の書評を執筆することで、私のネットワークは自然に広がっていきます。ビジネス界の専門家や著名な著者とのつながりを築くことができるため、私のビジネス活動やアドバイザーとしての役割において、計り知れない利点があります。
このネットワークを活用することで、新たなビジネスのチャンスや未知の情報を得ることができます。さらに、経営者やコンサルタント、士業などのプロフェッショナルたちとの交流は、私のキャリアの拡大やビジネスの発展につながっています。
最も大切な点として、ブログを書くことで、知識や情報が「自分のもの」として身につくのです。本から得た情報を、自らの言葉で表現する過程で、内容を深く反芻し、自分の視点や意見を組み込むことができます。この反芻のプロセスこそが、真の学びとなり、自己成長を促進する要因となっています。
書評ブログが自己の成長の軌跡になる!
一冊の本を読むだけでなく、読んだ本について読書メモを残しておいたほうが得られるものは多い。 読書メモを残して、それをあとで振り返ればメモがあると読書はもっと楽しくなる。
書評ブログを続けるうちに、私の中で読書は楽しいものに変わってきました。 自分のブランディングになるだけでなく、人から感謝されるようになり、幸せな気持ちを味わえるようになったのです。
読書は知識を獲得するだけでなく、思考を深化させる手段ともなります。それを更に有効活用するのが読書メモの技術です。
著者の「アトミック・リーディング」の方法論では、読書のプロセスはシンプルな3つのステップからなります。「本を読む」「読書メモを残す」「メモを見返して編集する」これを継続することで、一冊一冊の本が持つ情報だけでなく、それらが織りなすネットワークの中から新しい知見を引き出すことができるのです。
一冊からの単独の情報は、それだけではあまり価値が感じられないこともあります。しかし、多読を行い、情報を他の情報と結びつけることで、その本質的な価値が際立ちます。このプロセスによって、自分らしい智慧の獲得ができるようになります。
知識の豊かさは、多くの情報を持っていることだけではなく、それらの情報をどのように結びつけて使えるかにかかっています。そして、異なる情報を独自の方法で結びつけることが、真の「アイデア」の源泉となるのです。多様な読書で情報の点と点をつなげることで、オリジナリティのある自分を創造できるのです。
だからこそ、読書を継続し、書評ブログを効果的に使うことで、知識とアイデアの宝庫を築き上げることができます。読書は、私たちの知的成長をサポートし、新しい視点や発想を与えてくれる貴重な友とも言えます。
読書メモを書くときには「未来の自分」という他人にもきちんとわかるように文章を丁寧に残してあげる。この意識は、どんな文章を書くときにも有効な技術です。これができるようになると、自分が書いた文章が賞味期限切れになるようなことがありません。そして、そうした文章が書けるようになると、自分の考えもその場限りの思いつきにならず、過去の自分の考えと共に思考が積み上がっていくことが実感できます。
書評ブログは、私の知的探求の旅の日誌とも言えます。それは単なる書評ではなく、自分の内面との対話を経た結果を文章にすることで、自らの成長を日々実感できるものです。読書だけでは得られない、文章としてのアウトプットを経た後の気づきや深化した理解が、ブログを続けることから得られるメリットなのです。
書評ブログを続けることで、一冊の本との出会いが、ただの一時的な情報のインプットではなく、自己の一部として吸収される経験へと変わってきました。このプロセスを通じて、私は自分の考え方や価値観の変化を肌で感じることができるのです。 未来の自分への投資として、今後もこの書評ブログの旅を続けていきたいと考えています。それは、ただの書評ではなく、私の成長の足跡としての価値を持つものです。
コメント