世界の一流は「雑談」で何を話しているのか(ピョートル・フェリクス・グジバチ)の書評

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世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
ピョートル・フェリクス・グジバチ
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

本書の要約

成功するビジネスマンは、雑談をただの時間のつぶしとして見ていません。それは、相手との関係を深めるため、情報を得るため、そして自らの考えを伝えるための重要なツールとして活用されています。雑談の中で「好奇心」「知識」「経験」を駆使することで、私たちはビジネスや人間関係での成功を手にすることができるのです。

日本の雑談はビジネスでは役立たない?

彼らは明確な意図を持って目の前の相手と向き合い、「雑談」を武器としてフル活用することで、仕事のパフォーマンスを上げ、成果を出すことを強く意識しています。日本のビジネスマンは、本題に入る前の「雰囲気作り」を重視して雑談を交わしていますが、最も大事なのは、その雑談を通して成果を出すことです。(ピョートル・フェリクス・グジバチ)

世界のトップビジネスマンが駆使するコミュニケーションの手法は、「ダイアログ」だと元Googleのピョートル・フェリクス・グジバチは述べています。日本語で「対話」と訳されるこの言葉は、単に情報を交換するだけの会話ではありません。相手との深い理解を追求し、共に行動や意識を高め合う、それがダイアログの本質です。

世界的なビジネスリーダーたちは、このダイアログを「戦略的雑談」として使用しています。彼らの雑談は、ただの暇つぶしや社交ではなく、仕事の成果を追求する一つの手段として、明確な意図を持って行われます。 一方、日本のビジネスシーンにおける雑談は、このダイアログの要素が欠けていると感じることがあります。

ただの世間話や、無駄に長い話で目的や結論が不明瞭なものが多いのです。 雑談が苦手だという人も多い中、実はその背後には、目的や意図がはっきりとしていないと不安を感じる、という思考の持ち主がいるのではないでしょうか。

しかし、この特質は逆に見れば、目的が明確であれば、その能力や強みを最大限に活かすポテンシャルを持っているとも言えます。 要は視点を変えることで雑談の質を高められます。

明確な意図や目的を持ってコミュニケーションをとることで、雑談の苦手意識を克服し、それを強力なコミュニケーションの武器に変えることが可能です。自らの強みを最大限に活かし、ダイアログを極めることで、ビジネスシーンでの成功を手に入れましょう。

雑談の中にも、自分の意図や目的を持ち、相手の関心を引く話題を選びながら進めることで、より意義あるコミュニケーションを実現できます。

一方で、雑談そのものが不得意と感じる人も少なくありません。彼らは、目的がないと自分の思考や行動に自信を持てないことが多いのです。ですが、明確な意図を胸に秘めて相手との会話に臨むことで、自分の特性や強みをしっかりとアピールすることができます。

海外の一流のビジネスマンが行う雑談は、日常の些細な話題を超えた深い意味が込められています。その主な目的の一つは、ビジネスの現状を確認することです。この雑談を通じて、相手の考え方や現在の立ち位置を把握することが可能となります。

また、新しい情報を収集することも、雑談の中での大切な目的です。相手から得た情報は、ビジネスの新しい方向性を示唆してくれることがあります。 そして、情報の伝達もまた、雑談の大切な役割の一つです。自分の思っていることや、今後の方針をさりげなく伝えることで、相手との共通認識を築くことができます。

雑談を武器として活用するための「3つ」の心構え

著者は雑談を武器として活用するための「3つ」の心構えを明らかにしています。 
【心構え①】雑談を「1回限りのチャンス」と考える必要はない
雑談の目的は、できる限り相手の情報を集め、お互いの信頼関係を高めることによって、結果を出すことにあります。一度の雑談であらゆる情報を集めることは不可能ですから、細かくタイミングを見計らい、それを集積することで目的を果たしていくことが重要です。

雑談は、ビジネスや職場において重要なコミュニケーション手段です。相手との距離を縮め、お互いの信頼関係を築くために欠かせません。雑談を通じて、相手の考え方や意見、興味関心を知ることができます。これにより、より良い協力関係を築き、結果を出すことができます。

しかし、一度の雑談ですべての情報を集めようとするのは現実的ではありません。そのため、細かくタイミングを見計らい、情報を集積していくことが重要です。相手とのコミュニケーションを継続し、信頼関係を深めながら情報を収集していくことが効果的です。

【心構え②】知り得た情報を「次にどう活かすか?」という視点を持つ
情報は、ただ集めただけでは単なる「データ」に過ぎません。情報を有効に活用するためには、「どのようにして活かすか?」という視点が必要です。データは単なる情報の素材であり、それを整理し、分析し、意味を与えることで初めて情報となります。

大事なことは「何のために、その情報がほしいのか?」という目的意識を持つことです。情報収集を行う際には、明確な目的を持つことが重要です。例えば、ビジネスのために競合他社の動向を知りたい、市場のトレンドを把握したい、顧客のニーズを理解したいなど、具体的な目的を持つことで、情報収集の方向性が明確になります。

また、知り得た情報を有効に活用するためには工夫が必要です。情報の整理や分析、関連情報の収集など、情報を組み合わせることで新たな知見や洞察が得られる場合もあります。情報をただ集めるだけではなく、それを有効に組み合わせることで付加価値を生み出すことができます。

【心構え③】前回の内容をしっかりと覚えておく
雑談には「予習」(事前準備)が欠かせないだけでなく、しっかりと「復習」(振り返り)をしておくことも重要です。雑談は、自然な会話を楽しむためのコミュニケーションの一形態ですが、十分な準備をしておくことで、より円滑なコミュニケーションが可能になります。

まず、予習によって事前に学習内容を把握しておくことで、授業中も挙手や発言しやすくなり、自信がつきます。授業内容の理解も深まり、質問や意見を積極的に述べることができます。また、予習をすることで、事前に学習内容をつかんでおけば、同じ質問をして相手が気分を害するようなことも減らすことができます。

さらに、復習も重要なポイントです。雑談のテーマや話題は様々であり、忘れてしまったり、理解が曖昧なままでは円滑なコミュニケーションが難しくなります。質問項目と回答項目を用意しておくことで、次の雑談のテーマを明確に把握することができます。これにより、話題の広がりや深まりを図ることができます。

著者は本質的な雑談を行うための鍵は、「好奇心」「知識」「経験」という3つの要素だと指摘します。好奇心をもって相手との会話を楽しむことで関係を良くできるだけでなく、その人の背景や価値観、考え方をより深く知ることができます。そして、その情報をもとに自分の知識や経験を交えてコミュニケーションを進めることで、相手をより深く理解する道が開かれます。

表層的な雑談では、お互いの間に真の信頼関係は生まれません。そのため、雑談が途中で終わってしまったり、言葉に詰まってしまうのは、お互いがまだ表面的な部分しか触れていないからです。 ビジネスの現場での雑談も、この本質的な会話の原則から外れることはありません。

相手の興味や関心を探ること、そしてそれを元に自らの知見や経験を活かして会話を広げることでビジネスのヒントが見つかります。もちろん、相手の意見を尊重し、オープンな心で受け入れることも忘れてはなりません。 結局、雑談は相手との関係を深めるための手段の一つです。

天気やスポーツなどの日本人らしい雑談と著者のダイアログ型の雑談を組み合わせることもひとつの選択肢だと思います。要はビジネスでどう結果を残せるかなのですから!

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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