組織の階段を上る過程で足踏みしてしまう人には、1つの共通した傾向があります。出世のために保守的になるあまり、次へ進むのが怖くなってしまうということです。『これは前例がないな。やめておこう』と新しいことに挑戦しなくなり、会社の成長に貢献できなくなるわけです」(ロバート・スティーブン・カプラン)
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前例主義にとらわれない!
日本の会社や役所は前例主義が大好きです。
何か新しいことをやろうとすると
前例がないからという理由でプロジェクトを潰してしまいます。
これでは有能な部下が育つわけがありません。
その前例が正しければまだしも
最早、それが過去の遺物だとしたら
遵守する意味は全くありません。
前例主義という思考停止状態から抜け出さない限り
組織は成長できずに、やがて役割を終えてしまいます。
ロバート・スティーブン・カプランは、リーダーは前例主義をやめ
新しいことにチャレンジすべきだと言います。
このように前例主義は組織を停滞させ、未来を真っ暗にしてしまうのです。
生真面目な管理職になればなるほどその傾向が強くなると
医学博士の岡田尊司氏も指摘しています。
生真面目型完璧主義者は前例主義の考え方が強く、変化に対応することが苦手だ。いまのような変化の激しい時代に重要なポジションに立つと、組織を停滞させてしまいかねない。岡田尊司
変化に適応できない管理職はその役割を担えなくなっています。
今の時代は新しいことにチャレンジするリーダーが求められているのです。
ハーバードはなぜ仕事術を教えないのか[本/雑誌] / 佐藤智恵/著 |
リーダーとマネージャーの違いは?
ハーバードはなぜ仕事術を教えないのかの中で佐藤智恵氏は
リーダーとマネージャーの違いについて以下のように語っています。
前例主義に走る人は、リーダーではなく、ただのマネジャー(管理者)となります。マネジャーとは、文字通り、お金や人を事務的に管理する人です。しかし、企業が必要としているのはリーダーです。 リーダーとは、新しいことを生み出せる人です。今の仕事で改善できる点は何か、新しいビジネスの種はないかと常に考えて、挑戦していく人です。一方、マネジャーは、与えられた仕事をミスなくこなそうとする人です。前例がないことはやりません。リーダーは時に波風を立ててでも企業を変革しようとします。経営者として成功している人たちは、皆、「新しいことをやろうと戦ってきた」と言います。その結果、リーダーとして登用されたのです。
リーダーは変革者で、マネージャーは現状維持者です。
現状維持のためには、管理が蔓延し、組織のモチベーションが下がります。
新たなことが否定されると、人は前例主義に陥り
チャレンジマインドを忘れてしまうのです。
これでは、面白いことが起こるわけがありません。
前例主義を打ち破るためには、経営者が変わるしかありません。
前例主義や管理を否定しない限り、イノベーションは生まれません。
今の日本の大企業がつまらなくなっているのも、組織が大きくなり
管理職が現状維持を選択しているからです。
減点主義をやめないと誰も新たなことをはじめません。
失敗することを恐れ、管理職は新たな行動にブレーキを踏んでしまうのです。
しかし、こういった態度では今後は生き残れなくなるはずです。
まとめ
企業がイノベーションを起こすためには
前例がないからという口癖をやめる必要があります。
過去の成功体験を捨てて、批判者精神で物事を見直すのです。
新しいことを生み出すと覚悟を決めて、行動を起こす人が
今後、企業から求められるようになるはずです。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
参考図書 ハーバードはなぜ仕事術を教えないのか(佐藤智恵著)
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