ファイトケミカルは、植物が紫外線や害虫から自らを守るために作り出した、抗酸化力の高い天然成分の総称です。植物には、ビタミンやミネラル、食物繊維のように生命を維持するのに不可欠な栄養素のほかに、ポリフェノールやカテキンのように、生命の維持に直接的な関係はないものの、健康維持や健康増進、免疫力のアップに重要な作用のある成分が含まれています。それこそがファイトケミカルです。(松生恒夫)
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6種類のファイトケミカルを摂取しよう!
ファイトケミカルの重要性が多くのメディアで紹介されています。このブログでも何度か取り上げてきましたが、松生恒夫氏が朝の腸内リセットがカラダを変えるの中で、わかりやすく整理していました。今日は過去の知見も踏まえ、ファイトケミカルについて書こうと思います。
抗酸化力の高いファイトケミカルを摂取することで免疫力をアップできることがわかってきました。ファイトケミカルは約1500種類ほどあり、有名なものが赤ワインなどに含まれるポリフエノール、大豆に含まれるイソフラボン、お茶のカテキンなどです。トマトのリコピンや唐辛子のカプサイシンなどもファイトケミカルです。
ファイトケミカルは6種類に分類されます。以下のファイトケミカルを意識して、積極的に摂取するようにしましょう。
①ポリフェノール
植物の色素やアクの成分で、抗酸化力が強いのが特徴。イソフラボンやカテキンもポリフェノールの一種。エキストラ・バージン・オリーブオイル、赤ワインなどに含まれる。
②含硫化合物(硫黄化合物)
にんにくや玉ねぎなどの香りのもと。ブロッコリーや白菜などアブラナ科の野菜、わさびやからし、にんにくなどにも含まれる。
③脂質関連物質
にんじんのβ-力ロテン、トマトやすいかのリコピン、ほうれんそうのルチン、みかんのβークリプトキサンチンなどがある。
④アミノ酸関連物質
いかやたこに含まれるタウリン、タチオンなど。アスパラガスに含まれるグルダチオンなど
⑤糖質関連物質
きのこや大麦のβーグルカン、海藻のフコイダン、りんごのペクチンなど。
⑥香気成分
バナナに含まれるオイゲノール、柑橘類のリモネンなど。
ファイトケミカルは抗酸化作用を持つものと発がん性物質を抑制するものに分けられます。
1、抗酸化作用を持つもの
エキストラ・バージン・オリーブオイル、赤ワイン、赤じそ、クランベリー、緑茶、トマト、すいか、玉ねぎ、にんにくなど
2、発がん性物質を抑制するもの
ブロッコリー、キャベツ、白菜、マスタード、にんにく、ねぎ、トマト、きのこ類、わさびなど
野菜や海藻、果物などのファイトケミカルを積極的に摂取することで、食物繊維が摂れるだけでなく、抗酸化作用によって若さを保てます。また、細胞の修復機能によって、がんになるリスクまで低減できるのです。上記6つのファイトケミカルをバランスよく食べて、若さと健康を維持しましょう
【バーゲン本】朝の腸内リセットがカラダを変える [ 松生 恒夫 ] |
ファイトケミカルの王様がブロッコリー!
ブロッコリーに含まれる含硫化合物(硫黄化合物)は、体内に吸収されるとスルフォラファンというファイトケミカルに変化します。このスルフォラファンにがん細胞を抑制する働きがあることがアメリカで発表されました。
ブロッコリーが発がん性物質を無毒化して排出したり、解毒酵素の働きを活発にしてくれると知ってから、私は毎日ブロッコリーを食べるようになりました。奥さんに頼んで、オリーブオイルをかけたブロッコリーを食卓に並べてもらっています。ブロッコリーは抗酸化作用も高く、色々な症状を改善してくれます。ビタミンAが豊富なため、免疫力をアップでき、風邪などを予防できます。また、MMTS(メチルメタンチオスルホネート)という成分が壊れた細胞を修復して、元どおりにしてくれます。がんに効果があるのもこのMMTSのおかげです。まさにブロッコリーがファイトケミカルの王様なのです。
さらに効果があるのがブロッコリースプラウトです。
このスプラウト、新芽が出るときに植物の成長に必要な各種のビタミンやミネラル、ファイトケミカルなどの栄養素が作られるため、抗酸化作用も高まっています。ブロッコリーよりプロッコリースプラウトのほうが、スルフォラファンが10~100倍も多く含まれていることがさまざまな研究で判明しました。
ブロッコリーと同じアブラナ科の野菜(キャベツ、カリフラワーなど)も同様に、がんの発症リスクを抑えられたという研究成果が出ています。エビデンスのあるブロッコリーやカリフラワーなどを日々の習慣にすることで、がんになるリスクを下げられます。
まとめ
6つのファイトケミカルを日々食べることで、若さと健康を維持できます。特に、ブロッコリーには抗酸化作用や細胞を修復させる力があることがわかっています。ブロッコリーにオリーブオイルや海藻、きのこを使ったサラダを毎日、食べることでがんのリスクを下げることができそうです。
参考図書 松生恒夫氏の朝の腸内リセットがカラダを変える
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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