PASONAの法則で、顧客の問題を解決する7つのテクニック

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売れるコピーライティング単語帖 探しているフレーズが必ず見つかる言葉のアイデア2000
著者:神田昌典、衣田順一
出版社:SBクリエイティブ

本書の要約

コピーを書く際に多くの人が美しく、流麗な文章を書こうとしますが、それはあまり意味がありません。売れるコピーを書くためには、「文章力」よりも「構成力」が重要です。 PASONAの法則を活用し、顧客の問題点を炙り出し、読み手に解決策を提示するようにしましょう。

PASONAの法則で顧客の問題点を明らかにする!

稼ぐコピーライティングは、流麗な文章を書く技術というより、むしろスピード感あふれる映画のシナリオを書く技術に近い。「何をどうするか?」という文章力よりも、「どの順番で言うか?」と言う構成力が勝負なのだ。(神田昌典)

コピーを書く際に多くの人が美しく、流麗な文章を書こうとしますが、それはあまり意味がありません。売れるコピーを書くためには、「文章力」よりも、どの順番で言うかと言う「構成力」が重要です。

PASONAの法則」を活用し、言葉と構成を意識することで、読者に届くコンテンツが書けるようになります。読者に寄り添う文章を書くことで、共感が生まれ、ものやサービスが売れるようになるのです。

PASONAのフレームワークは以下の通りで、この構成を参考にすることで、買い手に動いてもらえるようになります。

P:Problem 買い手が抱えている問題点である「痛み」を明確化する
A:Affinity 売り手が買い手の痛みを理解し、解決する術を持っていることを感じてもらう
S:Solution 問題の根本原因を明らかにし、解決へのアプローチ法を紹介する
O:Offer 解決策を容易に取り入れられるように、具体的な商品・サービスの提案を行う
N:Narrow  解決策が功を奏して、購入後満足いただける買い手の条件を絞り込む
A:Action 痛みを解決するために必要な具体的な行動を呼びかける

その際、始めの3つのステップが重要になります。
ステップ1 「問題点」の可視化
読み手が解決しなければいけない問題点を明確にする。
ステップ2「親近感」の醸成。
こちらの提案に真剣に耳を傾けてもらえるように、距離を縮める。
ステップ3「解決策」の紹介。
読み手が抱える問題の解決策を紹介する。

買いたい人は誰で、顧客が商品を欲しい理由を明確化することで、読み手の問題点を炙り出せます。顧客に寄り添う姿勢でストーリーを組み立て、コピーを書くことで、結果を出せるようになります。

読み手をすぐに動かすための7つのコピーテクニック

1、「重要なポイント」を指摘する

読者が抱えている問題への解決策を、一言でスパッと表現できるかというと、難しいケースが多い。なぜなら、多くの問題は複雑で、たった一つの解決策ですべてうまくいくほどシンプルではないからだ。

人間関係、見た目、ビジネスなど、人間が抱える悩みの多くは、一朝一夕で解決できないことがほとんどです。そこで、重要なポイントがあるということだけをまず伝え、読み手の興味を誘うのです。例えば、「コツ」や「方程式」などの表現は、問題を解決できる方法を提示できるキーワードになります。他にも、「7つのステップ」や「必勝パターン」などの表現は、「どう変わるのか?」という興味をくすぐります。

人は「変わりたい」と思っていながら、今の状態から変化することを嫌う生き物です。そのため、まずは興味を引くことによって、読者に問題解決の最初の糸口をつかんでもらうようにするのです。

2、方法を提示する
アメリカの有名なコピーライター、ジョン・ケーブルズは、「何を言うかは、どう言うかより重要」と言う言葉を残しています。「どう言うか」は表現で、「何を言うか」は内容の問題になります。話の中身が面白ければ、「**の方法」と言おうが、「**の秘訣」と言おうが、人の興味を引くことができます。

例えば、「部屋を綺麗にする方法」と「部屋が散らからない方法」だとあまり変わり映えはしません。しかし、具体的な方法を入れ込み、「3日に1回わずか3分で、部屋がいつも綺麗な状態を保てる方法」だと、興味関心がわくようになります。方法を提示するさ際には、その方法の内容自体、「どこにフォーカスし、何を強調したほうが興味深いか」を考えるようにすべきです。

3、簡単さを強調する

解決策を提示するということは、「不慣れな行動をとってもらう」ことだ。しかし、知っておかねばならないことがある。それは、人間誰しも「難しいこと」をできればやりたくないということだ。また、必要とされるスキルは難しくなくても、「長期間の継続やたくさんの努力が必要なもの」などもハードルが高くなる。人は「すぐに効果が出るもの」に惹かれてしまうのだ。

人に動いてもらうためのポイントは、「行動へのハードルを下げること」です。ハードルを下げるには「簡単ですよ」と伝えるのが1つの方法だと著者は指摘します。「簡単さを強調する」ことは、最初の一歩を踏み出してもらうための跳躍台にもなります。自分でもできるかもと思わせるコピーが、初心者だけでなく、意外に中・上級者にも反応してもらえます。

4、効率性にフォーカスする
「最短距離」「時短」「3分間**」など、「時間」や「お金」をコピーに入れること効率性を訴求できます。1万円払って2万円以上の投資効果があったり、学ぶのに本来1年かかる知識を3週間で習得できるならば、人は喜んでお金を払ってくれます。具体的に「ローコスト・ハイリターン」が表現できれば、費用対効果が高いことを読み手に伝えられます。

5、期待を高める
「いよいよ」や「**到来!」など期待感を高める表現を見ると、人はワクワクします。実はこのワクワク感こそが、人がモノを買うメカニズムです。

まず、感情を刺激される言葉やデザイン、ブランドを見て、「欲しい、買いたい」と思う。そしてその後、「これはこういう理由で自分には必要だ」とロジックを作り、周りと自分を納得させようとするのだ。ならば、読み手が欲しくなり勝手に「売れる」ための言葉、つまり、論理ではなく感情に訴える言葉を使わなくてはならない。

有名なセールスライターのダン・ケネディは、「人は感情でモノを買い、理屈で正当化する」と言います。ワクワク感を演出するために、「デビュー」や「ベスト」など期待を高める言葉を活用しましょう。

6、秘密の雰囲気を醸し出す

「自分だけ特別な情報に触れたい」「他の人が知らなくて、一部しか知らない情報をつかみたい」そういった願望は誰にでもある。秘密があることを感じると、人はどうしてもそれを知りたくなってしまう。

秘密の雰囲気を生み出すことで、人は得をできると考え、アクションを起こします。秘密のテクニックを使う際には、読み手をコピーに引き込むために、秘密の答えをヘッドコピーに書かないようにしましょう。当たり前ですが、冒頭に答えがあれば、読み手は文章を読み進めてくれません。

7、学びの要素を強調する
「学びたい」「知識を得たい」という欲求は誰にでもあります。ここをくすぐることで、読み手は行動を起こしてくれます。「**の教科書」「一人で学べる」などの学びの要素をコピーに入れ込みましょう。

問題点を解決する7つのテクニックを自分ごと化することで、読み手に解決策を上手に提示できるようになります。PASONAの法則を活用し、顧客の痛みを明確にし、製品やサービスの強みをしっかりと伝えることで、売り上げがアップします。

この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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