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片付けパパの最強メソッド ドラッカーから読み解く片付けの本質
著者:大村信夫
出版社:インプレス
本書の要約
片付けの3つのステップ「整理→収納→維持」を人生に当てはめることで、自分の人生を変えられます。ドラッカーの「選択と集中」理論を使い、不要なことを手放し、自分が本当にやりたいこと、重要なことに時間を費やすことで、ワクワクな人生を送れるようになるのです。
人生とは片付けである!
フロー①ミッションを明確にする(整理)
フロー②:ミッションを達成するための準備をする(収納)
フロー③:ミッションを習慣化する(維持) (大村信夫)
仲間の大村信夫氏から、片付けパパの最強メソッド ドラッカーから読み解く片付けの本質を献本いただきました。大村氏との付き合いは6年前の、私の出版記念イベントに遡りますが、当時の大村氏は私と同じアルコール好きの普通のビジネスパーソンでした。その後、人生を変えると決めた大村氏は、自分の人生で不要なことを整理していきます。何度も自分との対話を重ねるなかで、ついにミッションを見つけ、それを習慣化することで、自分の人生を価値あるものに変えていったのです。
以前、理央周氏と私が主宰したドラッカー勉強会の幹事を大村氏にお願いしていましたが、その際、徹底的に学んだ「選択と集中」というドラッカーのエッセンスを片付けに取り入れることで、ビジネスパーソンの生産性が高まることを大村氏は証明します。自分がやるべきこと、本当に重要なことにフォーカスし、短時間で本業を終わらせ、ライフワークであるミツバチ活動に時間を割けるようになったのです。この片付けのメソッドを使えば、仕事だけでなく、自分の人生も変えられます。
片付けと同じように、整理→収納→維持のサイクルを回していくことで、本当に自分のやりたいことができ、夢をかなえられるようになります。
もしあなたの日常が無駄な部分・やめたほうがいい「コト」にあふれていたとしたら、それらを手放してスッキリと整理できれば、人生全体が片付いてもっとワクワクできるはずです。
私は13年前の44歳の時に断酒を決意し、お酒と飲み友達との距離を置くことにしました。断酒し、自分の自間の使い方を変え、飲酒していた時間をインプットとアウトプットのために使えるようになりました。お酒を手放すことで、自分のやりたいことに時間が使えるようになり、子供の頃の夢だった著者になれたのです。このように悪い習慣をよい習慣に置き換えることで、幾つになっても人生を変えられます。
人生における選択基準はミッションである!
人生のミッションがなければ、日々の行動や思考にも選択基準がない状態だと言えます。「イエスマン」という言葉がありますが、その生き方はまさに「人に頼まれたり誘われたことを断れない」という他人軸に判断をゆだねてしまっている状態です。
ミッションを作ることはとても重要ですが、多くの人はこのミッションを持つことなく、無為に時間を過ごしています。時間は有限な資産なのですが、私たちはつまらぬことに大切な時間を浪費しがちです。かつての大村氏もその場その場の快楽を優先し、毎晩飲みに行っては憂さ晴らしをしていたそうです。
しかし、著者はミッションを見つけることで、日常において無駄な部分・やめたほうがいいコトを手放すことに成功します。本当に心から自分が望んでいるコトに注力することで、充実した毎日を過ごせるようになったと言います。
自分が大事にしていることは何かを自らに問いかけ、その価値を使って世の中に貢献すると決めることで、今やるべきことが見えてきます。ミッションから外れたことをやらないと決めることで、人生をより充実させられます。
私は2×2のマトリクスを使って、自分の行動を決めていますが、著者もこの方法で行動を選択しています。ワクワク感を横軸に、人生においてやった方がよいことを縦軸に整理することで、自分のミッションが見えてきます。ミッションが決まったら、それを周りに宣言し、自分のスキルを磨いていけばよいのです。ミッションに基づいた行動を習慣化し、他者に貢献することで、よいご縁に恵まれ、周りの人から応援してもらえるようになります。
人生の不要なことを整理し、時間を取り戻すことの重要性を著者はご両親から学びます。生きたいのに生きられなった、自分の子供との時間を過ごせなかった亡き父親の手紙がきっかけになり、大村氏は自分の人生を取り戻すことを決意します。
「命とは時間」であるという事実を多くの人は忘れています。自分が亡くなる前に後悔しないためにも、自分のミッションを明確にし、他者への貢献を実践すべきです。著者は人とのつながりによって、幸せになれることを本書で明らかにしています。
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