[メンタルモンスター]になる。 (長友佑都)の書評

group of men playing soccer

[メンタルモンスター]になる。
長友佑都
幻冬舎

本書の要約

「超人ハルク」は怒りでモンスターに変身する天才科学者ですが、長友氏は自分をメンタルでモンスターに変身できるサッカー選手=メンタルモンスターに喩えます。ポジティブなマインセットを身につけ、困難をエネルギーに変えることができれば、爆発的な成長を遂げることができると長友氏は指摘します。

ポジティブな姿勢を貫くメンタルモンスターが強い理由

ポジティブすぎて「引かれる」ことがある。つらくても、きつくても、苦境にあっても「ポジティブな姿勢を貫く」。(長友佑都)

カタールワールドカップ2022が始まりました。我らが日本代表は7大会連続で出場を決め、ベスト8を目指しています。しかし、日本代表の今回のワールドカップまでの道のりはとても厳しいもので、負けが続く中、ベテランの長友佑都氏への批判も高まりました。彼はこの厳しい状況をポジティブマインドで乗り越えていったのです。

メディアやファンの激しい批判をガソリンに変えることで、長友氏は自らを成長させました。セリアAという厳しい環境に長年身を置くことで、長友氏はマインドを鍛えていきました。批判から逃げることなく、しっかりと向き合い、答えをひとつひとつ出していくことで、試合で結果を出していったのです。

長友氏は試合で自分の力を発揮できているときは、まるで自分が「超人ハルク」になったような感覚を持つことできるようになったと言います。

「超人ハルク」は怒りでモンスターに変身する天才科学者ですが、長友氏は自分をメンタルでモンスターに変身できるサッカー選手=メンタルモンスターに喩えます。そのメンタルモンスターがどん底っだった日本代表を救ったのです。

今回のワールドカップの予選でオマーンとサウジアラビアに負けた後で、W杯出場の希望が潰えそうになりましたが、ここでベテランがチームを牽引します。長友氏が吉田選手と対話をすることで、最悪だったチームの雰囲気を変えてしまいます。

あのピッチに立つたびに知らない自分が現れ、「お前はこの試練を乗り越えられるのか?」と問いかけられる感覚。そして、乗り越えれば確実に成長した自分を与えてくれる。

『どんな人も、誰であっても「光る」ものを持っている』と長友氏は指摘します。あとは、それを磨き、光らせるまで頑張れるかがポイントになります。明治大学サッカー部の応援席で太鼓を叩いていた学生が、マインドを強くすることで奇跡を起こします。FC東京からインテルに僅かの期間で移籍し、自分の夢を叶えていったのです。そして、今、メンタルモンスターが強豪ドイツとの戦いに挑みます。

成功は約束されていないが、成長は約束されている!

いつからか、こう思うようになった。「成功は約束されていないけど、成長は約束されている」ワールドカップで勝てるかどうか、成功を手にできるかどうかは誰にもわからない。勝負の世界、厳しい戦い、トップオブトップスの意地のぶつかり合い。誰もが、ここを目指して努力してきたのだから、誰が勝っても勝者にふさわしい存在である。だから、いくら考え、悩み、汗をかき、心身をいじめ抜いても「成功する」とは限らない。報われない可能性のほうが高いくらいだ。でも、その試練に対して向き合うことさえできれば、必ず「成長」は手にできる。

長友氏は4回目のワールドカップに出場するために、この4年間、考え、悩み、汗をかき、心身をいじめ抜いてきました。この経験が彼を成長させたと言います。ワールドカップという最高の環境を目指すことで、自分の人生を変えていきます。

・注目されること
・プレッシャーがあること、
・自身が活躍することで人に光を当てられること。
この3つが揃っているのがワールドカップで、長友氏はこの場を4度経験することで、マインドを強くし、自らを成長させたのです。

自分が苦しいときに支えてくれた仲間である家族、トレーナーやチームのスタッフ、友人、仕事仲間が喜ぶことがで、長友氏は幸せな気分を味わえると述べています。人は「仲間」の幸せのために自分の力を引き出せるようになるのです。

ポジティブパワーがその人にもたらしてくれるものは、みんなが想像しているよりはるかに大きい。そうやってサッカー人生を乗り越えてきたから、僕のメンタルはとてつもなく強くはなったと思っている。

誰の人生にもつらいことがあります。何かにチャレンジすれば、壁にぶつかることがありますが、ここで諦めては、結果を出せません。失敗や批判を乗り越えたところに、本当にチャンスがあるのです。ポジティブなマインドセットを身につけ、困難をエネルギーに変えることができれば、爆発的な成長を遂げることができるのです。

今回のカタール大会で引退を決めている長友氏の活躍を楽しみにしています。彼が超人ハルクになることで、難敵ドイツやスペインに勝つことも夢ではありません。



この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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